今回のシーソラプチも水量は多めで、五流の瀬もカヌーの底をぶつけることなく、左岸側からすんなりと下ることができた。
後続のメンバーも左岸側を次々と下ってくる。
ここでは右岸側の岩盤の切れ込み部分を下ってくれると、色々とハプニングも起きるのだけれど、皆もそれが分かってきたようで、誰もそちら側には行ってくれない。
水が多い割にはそこから先で、何度もカヌーの底を擦ってしまう。
二ヶ月前に下った時と比べて、川底の形状が微妙に変わった気がする。
多分、お盆頃に一度大増水しているので、その影響なのだろう。
今までは無かった大きな分流もできていて、そちらに水を取られて本流の方は冴えない流れに変わっていた。
クランクの瀬ではカヌーの底が思いっきり岩にぶつかり、その衝撃でカヌーのシートを止めているボルトが外れてしまう。
何とか元には戻せたけれど、岩にぶつかる度にシートが外れてしまうのは困ったものだ。
その状態でも、次のトラウマの瀬は何とかクリアできた。
二ヶ月前にはここで228君が沈をして、その時に太股を痛めてしまい、我が家のカナディアンに乗せて落庵まで搬送する事件が起こっていた。
既に228君の傷は癒えていたけれど、心の傷はそのまま残っているようだ。
「左寄りから入った方が良いんだよね」などと言いながら、下る前からびびっている。
皆で見守っていると、「あれ〜?どうしてそっちに行っちゃうの?」と思えるくらいに左に寄りすぎた場所から落ち込みに入って、やっぱり今回も沈。
今まで何回も下っているところなのに、前回の沈をきっかけに228君にとってのトラウマの瀬に変わってしまったのである。
今回のツアーリーダーであるS吉さんの計画では、何時もより上流からスタートしたので国体コースの手前でツアーを終了することになっていた。
ところが思っていたとおり、今回の参加メンバーで国体コースを下らずに止めてしまう人なんているわけがない。
S吉さんの奥さんはそこで上がったけれど、我が家のかみさんは何とか踏みとどまった。
嫌だ嫌だと言っているくせに本当はやっぱり瀬を下るのが好きなのだろう。
そして三段の瀬をすんなりとクリア。
苦手とするパチンコ岩も、その左を回り込み、渡月橋の落ち込みも狙い通りのコースから進入して、これで国体コースを完全クリア。
シーソラプチ川のダウンリバーはやっぱり、国体コースを下って終了するのが良いのである。 |