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歴舟川

(坂下仙境 ~ カムイコタン公園キャンプ場)

 カヌークラブ9月例会の二日目は歴舟川上流の坂下仙境からキャンプ場までを下る。
 この日は他に三笠カヌークラブ、旭川カヌークラブ、カヌークラブガンネルズも一緒で、4クラブ合同例会である。

何人いるの?

 スタート地点の川原は大賑わいで、一体何人いるのか数えるのも面倒なくらいの人数だ。後で集合写真から人数を数えてみたら50名もいたのでビックリしてしまった。
 イベントでもなくて、趣味の川下りだけでこれだけの人数が集まると言うのも凄い話である。それも殆どが札幌近郊に住んでいる人達で、それが車で4時間もかかるこの歴舟川まで大挙してやってくるのだから、これはきっと歴舟川の魅力によるものなのだろう。
 あまりにも人数が多すぎるので、三笠とガンネルズとウィルダネスの3グループに分かれて下ることにする。
 それぞれのグループ毎にリーダーと先頭、しんがりを決めて、途中で追い越したりしないようにと一応のルールを決めたが、これが守られるのもまあ最初のうちだけだろう。
 三笠ではラフトも1台出してきているので、それには昨日のヌビナイ側の急流に懲り懲りした奥様や、自分の娘にカナディアンのバウの座を奪われてしまったお母さん、川を下るのなら少しでも楽なのに越したことは無いと言う女性等が乗り込んだ。
 我が家のかみさんも、その「おば様」ラフトに乗りたそうな様子である。
 スタートして直ぐに川は、切り立った岩壁にはさまれたゴルジュ帯へと入っていく。昨日のヌビナイ川と比べて、それほど水量も増えていない様子で、水の透明度も最高だ。

ゴルジュ帯へと入っていく   美しいゴルジュ帯の風景

 昨日とは打って変わって、ゴルジュ帯の風景を楽しみながらのんびりモードで川を下る。
 初日にここを下っていれば、もっと素直に感動できたと思うのだけれど、昨日の今日なものだから何か物足りない気がするのは否めない。
 そんな気持ちのままゴルジュ帯出口の瀬へと向かう。ここは特に波が高いわけではなく、岩が複雑に絡んでいるのでコース取りがやや難しいくらいだ。
 何の問題も無くスルリとそこを通り抜けてしまった。
 今日はのんびりモードで景色を楽しみながら下ろうと思っているのに、顔に水しぶきがかからなければ満足できない自分がいるのである。

ゴルジュ帯出口の瀬に入る   ゴルジュ帯の瀬を次々に下ってくるメンバー

 ゴルジュ帯を抜けた先の川原で、先頭グループで下っていた三笠のメンバーが上陸して待っていてくれた。
 待っていてくれたのは良いけれど、「えっ?もう休憩しちゃうの?」って感じだ。例えて言えば、朝起きてまだ寝ぼけているのに「昼寝の時間ですよ」と言われたようなものである。
 小休止で再び下り始めたけれど、なかなか気持ちが盛り上がらない。
 自分は、ホワイトウォーターの刺激を常に求め続けるようなタイプのパドラーではなく、流れに何の面白みも無いような川でもその風景を眺めながら下るだけで満足できるタイプだと思っている。
 その私がこんな気分で下っているのは、やっぱり昨日のヌビナイ川の急流がかなり影響しているのだろう。
 それでも上空に広がる抜けるような青色の空、澄み切った歴舟の清流、これで気分が悪い訳は無い。ただ、何となく面白くないだけである。

のんびりと瀬を下る   楽しく瀬を下る

 そこからしばらく下ったところで、12時も過ぎていたので今度は本当の昼食休憩になる。
 その休憩中にメンバーの一人が砂金掘りを試したところ、簡単に数粒の砂金を採取できたみたいだ。
 我が家も道北の幌加内町ウソタンナイ川で、金を払って本格的な装備で砂金掘り体験をしたことがあるけれど、その時はインストラクターに手伝ってもらって見えるか見えないかくらいの小さな小さな砂金を一粒手に入れただけである。
 本気で掘れば、歴舟川ではかなりの確立で砂金を見つけられるのかもしれない。

のんびりと休憩

  休憩を終えて再び川下りのスタート。
 そこから先で難所と言えるのは相川橋の下を通過するところの瀬くらいである。
 ここは確か、橋の直ぐ下流に壊れた橋脚が残っていて、それにぶつかりそうで嫌な感じだったはずである。
 でも、この日程度の水量ならば、余裕を持ってその橋脚も避けることができて、特に緊張することも無く通り過ぎてしまった。  

相川橋の下の瀬   下流から相川橋を望む

 後は、昨日下ってきたヌビナイ川と合流してキャンプ場までのんびりと下るだけだ。
砂金掘りの人達 その途中で、本格的な装備で川原で砂金掘りをしている人たちがいた。
 自分の身長以上に川原の石を掘り下げている人までいる。砂金は重たいので下の方に溜まりやすいそうだけれど、あれだけ深く掘ればかなりの量を集められそうだ。
 まるでゴールドラッシュ時代の本格的な砂金掘りの風景を見ているようである。
 その砂金掘りの人たちも、次から次へと上流から下ってくるカヌーの多さに呆れているみたいだった。
そうしてキャンプ場前の川原に到着。
 スタートしてから2時間半ほどのダウンリバーだったけれど、最後まで物足りなさが残る今回の川下りだった。

2007/09/23 快晴




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