北海道キャンプ場見聞録 夏山歩きの部屋
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円山(2014/10/26)

これが初登頂


予定の無かった週末、天気が良いので半日だけでも何処かに出かけたい。
かみさんの提案はビーチコーミング。それも魅力的だったけど、ここ最近は海も荒れてないので収穫は乏しそう。
そこで、私の提案した円山登山の計画が採用されることに。

札幌市の中央区にある円山は標高225mの小さな山だけれど、山全体が円山原始林として国指定の天然記念物となっている。
円山公園や動物園も隣接して、札幌市民にもお馴染みの山である。
しかし、私もかみさんも、まだ一度もこの円山には登っていなかった。
私の仕事にも若干関連があるので、せっかくの休日に仕事関係の場所には近づきたくないとの思いがそうさせていたのかもしれない。
それに、都会の真ん中にあるような山に興味は湧いてこない。
ところが、今年の紅葉は街の中でも美しく色付いているとの話が色々なところから聞こえてくる。ここは毛嫌いしないで、たまに都会の紅葉も楽しんでみようと出かけることにしたのである。

円山公園内の紅葉円山動物園の駐車場に車を入れる。
1回700円と少し高いが、都会なのでしょうがない。
そこから大師堂のある登山口まで公園の中を歩いていく。
林内は落ち葉の絨毯で埋め尽くされ、アスファルトの園路部分だけがかろうじて見えている。

散歩をする人、走っている人、動物園へと向かう親子連れ、いかにも山に登りそうな服装をしたおばさんグループ。
別々の目的を持った人達が乱雑に混ざり合う。
ここもやっぱり都会の一角なのである。

大師堂から山頂まで続く登山道は、円山八十八箇所として沢山の石仏が立てられている。
個人が奉納したような石仏も沢山あって、数は軽く100を超えていそうだ。
色々な種類の石仏があって面白いが、今回は紅葉目的で来ているので、そんな石仏達は無視することにした。

山頂までは1キロ、1時間の道のり。
登山と言うようなものではないが、つづら折の急な登りが続く。
昨日は15キロ、今朝は10キロを結構頑張って走っていたので、足への負担が意外に大きい。
紅葉を楽しみながら登る今日の札幌は季節外れの暖かさで、予想最高気温は20度。
それなのにかみさんは、長袖Tシャツ2枚重ねの服装で登っているものだから、早くも汗をかいている。

円山原始林として指定されているだけあって、立派な樹木が沢山生えている。
その中でも一際目を引くのがカツラの巨木である。
カツラは株立ちになっているものが多いので、株元全体の太さは圧倒的だけれど、そこから伸び上がっている幹自体は、驚く程の太さでもない。
原始林とはいっても過去に人の手が入ったこともある天然林なので、これはしょうがないのだろう。

イタヤカエデやハリギリ、カツラ、ミズナラなど、黄色に色付く樹種が多いので、紅葉の派手さは無い。
それでも、カツラの甘い香りが辺りに漂い、気持ちよく登っていく。


円山カツラの巨木
カツラの巨木が多い

シマリス時々、しゃがみこんでカメラを構えている人がいた。
何を写しているのかと思ったら、被写体はシマリスやエゾリスだった。
「この辺にいるのは都会のリスだから、写真撮ったらお金取られるよ」等とかみさんと冗談を言ってたら、お金の代わりにヒマワリの種を貰っている様だ。
誰かがその付近に餌を置くので、リス達が集まってくるらしい。

本当の野生のリスを撮影するのは難しいけれど、ここではリスがカメラの前でポーズでも取っているかのように餌を食べているので、苦労せずに迫力あるどアップ写真を写せるのである。


シマリス エゾリス
餌場が作られている クルミを食べるエゾリス

尾根の上に出てくると、傾斜も緩くなり、木々の枝越しに都会のビル群が見えるようになる。
同じ都会のビル群でも、手稲山辺りから眺める風景とはぜんぜん違っている。
ビル群が見えてきたビルが近いのである。
それは高層ビルの上から眺める風景と何ら変わりは無く、山から眺めるような風景ではない。

周りの風景よりも紅葉の風景だけを楽しむことにする。
尾根の上に出てくるとモミジなども増えてきて、紅葉の風景も艶やかである。

人だかりができていたので何事かと思ったら、そこでもリスのショータイムだった。
エゾリスがクルミを可愛い仕草で食べている。
驚いたのは、そのエゾリスが人間から手渡しでクルミを貰っていることだった。
人間の方もそれを知っていて、わざわざクルミを持ってきているようである。
かみさんの実家には巨大なクルミの木があるので、「クルミなら沢山あるのにね」と残念そうにしていた。


カエデの紅葉
晴れている間に山頂までたどり着きたい!

エゾリス 地蔵と紅葉
手渡しでクルミを貰っていたエゾリス 八十八カ所の石仏達

殺風景な丸山山頂からの展望そうして円山山頂に到着。
登山口からは約50分。
リスを観察したり紅葉の写真を撮ったりと、止まっている時間の方が長かった気もするが、一応これで円山初登頂である。

山頂は小さな岩場になっていて、既にそこでは沢山の人達が休んでいた。
一応は山頂からの写真も撮りたいので、端の方から遠慮気味にカメラを構えて都会のビル群を撮影した。
この風景を殺風景と言ったら語弊があるだろうか。
かみさんなどは、頂上の岩場にさえ上ろうとしなかった。

一休みして下山開始。
下山は動物園裏にでるコースを下りる。
こちらの方は、八十八箇所コースよりは歩く人が少ないようだ。

緑の葉も目立つ南斜面南側から射してくる陽が、ちょうど木々の紅葉を逆光で照らし、登っている時とは違った紅葉風景も楽しめる。
円山の南斜面に生えているためなのか、まだ緑色を保っている木々の葉もある。
赤や黄色に色付いた木々ばかりを見てきたので、この僅かに残っており緑色がやけに新鮮に見えてくる。

沢筋にはカツラの巨木が多く、そのせいかカツラの甘い香りはこちらのコースの方がより強く感じる。
蔓に絡まれた巨木。
動物園からは猿たちの鳴き声が聞こえてきて、一瞬、自分たちがジャングルの中にいるような錯覚に囚われた。

その動物園の外柵フェンスまで降りてきた。
そこからは、フェンス沿いに歩いて八十八箇所入り口まで戻るようになる。
フェンスが目障りだけれど、この付近は巨木も多くて歩くのに楽しいルートだ。


カツラの巨木
霧に包まれた花畑も良いものだ、晴れていればもっと良いはずだけど・・・

葉を落としたカツラ
霧に包まれた花畑も良いものだ、晴れていればもっと良いはずだけど・・・

ゴジュウカラエゾリスやシマリスが人馴れしているのには驚いたけれど、円山の野鳥も人馴れしているんじゃないかと思えてしまう。
人間が近づいても逃げようともせずに、カツラの根元を歩き回っている。
それでも動きが早いので、その姿を写すのは難しい。

森の中に特徴のある鳴き声が響いていた。
クマゲラに似た声だな〜と思っていたら、カラスに追いかけられている同じような色の鳥の姿が見えた。
その黒い鳥はカラスの追跡から逃れて、遠くの木の上にとまった。
まさかと思ったけれど、クマゲラである。
私たちがその木の下まで歩いていく頃にはクマゲラは飛び去ってしまった。
そのクマゲラがとまった木の近くで鳥の観察をしていた女性がいて、「今のってクマゲラですよね」とびっくりした顔をしていた。
こんな都会の森の中でクマゲラを見るとは、私たちも驚きだった。
ただ、かなり昔だけれど大通り公園でクマゲラを見たこともあるので、それだけ札幌は自然に恵まれた土地ということなのだろう。

カツラの黄葉動物園のフェンスから離れ、円山川沿いに歩いていく。
途中に黄葉した葉をまだ全く落としていないカツラの木があった。
杉林がそのカツラの背景となり、黄色く色付いたカツラが一際美しく浮かび上がっていた。

その先に生えていたカツラの巨木の周りは、根元を保護するためにロープ柵で囲まれていた。
ロープ柵沿いには、望遠レンズを構えた人達が群がっている。
この付近は登山者以外も歩く場所なので、カツラの根元でちょこまかと走り回っているシマリスが、そこで皆の注目を一身に浴びていたのである。

ちょうど昼になるので、そのまま公園の中を抜けて、近くのレストランにでも入ることにする。
その途中、落ち葉の絨毯が敷き詰められた、まるで絵画のような公園の風景に感動する。
たまに街の中の公園歩きをするのも楽しいものだ。


円山公園の紅葉
落ち葉の絨毯が敷き詰められた円山公園

マリオカート軍団久しぶりに歩く円山公園周辺の街並みはすっかり変わってしまい、昔入ったことのあるスパゲティ屋も建物ごと無くなっていた。
かみさんの提案でケンタッキーに入ったが、ファストフード店の店内で食事をするのは私は初体験。
何となく落ち着かない。

窓の外を、最近話題になっているマリオカートの集団が走りすぎていった。
カートを運転しているのはマリオやクッパの仮装をしたおじさん達。

その中に一人だけ、中年の赤毛のおばさんが混じっているのが異質に感じられる。
しばらくしてから、「も、もしかして、あれはピーチ姫だったのか」と気付いた。
相当無理があるような気がした。

七五三の晴れ着ケンタッキーを出た後は北海道神宮にも寄り道する。
七五三のお参りと重なったのか、人出が多いのに驚かされる。
華やかな着物で着飾った子供たちの姿が可愛らしい
その着物よりも華やかなのが、境内の色付いた木々だった。
神社仏閣の紅葉は、公園や自然の山の紅葉とは、何処か違っている気がする。

最後にそんな紅葉を楽しんで、円山登山の締めくくりとなったのである。

丸山登山のアルバム 


ピーチ姫? 北海道神宮の紅葉
ピーチ姫?! 神社仏閣の建物には紅葉が似合う


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