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我が家のファミリー通信 No.88-7

紅葉の京都観光(圓光寺・真如堂・平安神宮他) 2020/11/27

長かった京都生活も明日はもう帰るだけ。
今日は最後の京都観光となる。
朝駆け一本勝負で選んだのは、一乗寺にある圓光寺。
自分のホームページの記録を読み返すと、5年前の秋の京都旅で一番良かったのが圓光寺だと書いていた。
最後にその紅葉風景を見ておこうと考えたのである。

拝観時間の午前8時に間に合うように宿を出て10分前には着いたけれど、寺の入口には既に行列ができていた。
待っている間にも、行列はどんどん伸びていく。

圓光寺
午前7時50分で既に行列が


圓光寺では、書院から眺める庭の紅葉風景が有名である。
そして開門と同時にほとんどの人が目指すのは、その書院である。
私が並んだ列の順番では、書院に入った時は既に部屋の壁際には入る隙間もなかった。

圓光寺
大体がこんな雰囲気


昨日の光明寺を思い出すが、こちらにはまだ秩序があった。
写し終わった人が出ていくと、待っていた人がその空いたスペースに入る。
できれば部屋の中央付近で写したいが、そう上手くはいかない。
私は運良く真ん中に近い場所に入れた。
それでも、そこでいざ写そうとすると、柱の位置とか庭の灯籠の位置とか、構図が気になってくる。
贅沢も言えず、最後は適当にシャッターを切るしかなかった。

圓光寺
これが圓光寺の代表的な風景、今一の写真に終わってしまった


とりあえず一番の目的は達成できたので、書院を出て庭を歩く。
紅葉に埋め尽くされた十牛之庭。

圓光寺
この石灯籠が良い


一つの石灯籠がその庭の風景を引き締めているようだ。
落ち葉に埋もれたわらべ地蔵も可愛らしい。

圓光寺
笑顔が可愛いわらべ地蔵


紅葉の枝があしらわれた手水鉢。
その下が水琴窟になっているのだが、その音を楽しむような雰囲気ではない。

圓光寺
この手水鉢の下に水琴窟がある


洛北最古の泉水と言われる栖龍池を覆うかのように枝を伸ばす紅葉。
美しい竹林を背景に紅葉が映える。

圓光寺
竹林と紅葉の組み合わせは美しい


竹林の横を登っていくと洛北の風景を一望できる場所がある。
それ程登ったわけではないのにその展望は素晴らしい。

圓光寺
圓光寺と京都市内を一望


一周りしてから、最後にもう一度、書院からの庭の風景を楽しんだ。
朝の光が庭に射し込み、更にその美しさを増していた。

圓光寺
光が差し込むと庭の風景も一変する


圓光寺に入って最初に目にするのは現代風の枯山水の庭である。
初めて訪れてこの庭を見た時は少し違和感を覚えたが、今回は朝の光が枯山水の波紋に陰影を付け、その庭の素晴らしさを改めて認識することとなった。

圓光寺
陰影が美しい枯山水の庭


圓光寺を出た後は、5年前にこの付近を歩いた時に一箇所だけ行き残していた鷺森神社へと向かう。
参道の紅葉が美しいと聞いていたのだけれど、紅葉が遅れているのか、色付きが悪いのかは分からないが、期待したほどではなかった。


 

この後はバスで移動して平安神宮に行く予定だが、紅葉の美しい真如堂で途中下車して、そこから歩いて平安神宮へと向かうことにする。
真如堂は3年前に訪れたばかりなのでサラッと見るだけのつもりが、紅葉が美しくてついつい写真撮影に夢中になってしまう。

真如堂
境内は何処も美しい紅葉で彩られていた


3年前に見ているので拝観料を払って中に入るのは止めておく。
しかし、3年前の時は早朝に訪れていたので中には入っていなかったことを、札幌に帰ってきてから知ることとなり、心残りとなった。

真如堂
フォトジェニックな真如堂三重塔


真如堂から隣の金戒光明寺へ向かう。
直接歩いていくと金戒光明寺の墓地へと入っていくようになり、道に迷ったのかと思ってしまう。

金戒光明寺
抜群のロケーションの金戒光明寺の墓地


会津藩主・松平容保が本陣を構えた寺であり、その関係からなのか墓地の中には会津藩殉職者の墓地がある。
それを見ないままに墓地を通り過ぎてしまったのは失敗だった。

境内は無料で見て回れるけれど、特に見るべきものも無かったので、次の目的地である岡崎神社への近道へと進む。
おかげで、ここでもまた心残りができてしまった。
金戒光明寺の壮大な山門を見逃してしまったのである。

金戒光明寺
金戒光明寺の参道にはチンチン電車の敷石が使われているのだとか


岡崎神社は安産の神として信仰が厚いのだけれど、私達夫婦には全く関係なし。
興味があったのは狛犬ならぬ狛うさぎ。
この付近一帯が野うさぎの生息地で、多産のうさぎは神様の使いとされていることから、境内には他にも可愛らしいうさぎがあちらこちらに生息しているのだ。

岡崎神社
狛兎の後ろの狛犬は影が薄い


岡崎神社
境内のわざとらしい演出だけれど可愛いので許せる


昼食は平安神宮近くのラーメン屋「中華そば一番星」へ。
人気店のようなので11時のオープン直後に入る。
あっさりとした醤油ラーメンはなかなか美味しい。
今回の旅では2軒のラーメン屋に入ったが、どちらも美味しくて、京都ラーメンが好きになった。

中華そば一番星
ストレート麺はあまり好きじゃないけれど、それでも美味しかった


ラーメンを食べ終えて平安神宮へ向かう途中、11時40分頃で既に長い行列のできている店があった。
気になって調べてみると、やっぱり食べログの人気店である。
京うどん生蕎麦の「岡北」食べログの星3.70。
このクラスになると行列覚悟で食べなければならないようだ。

岡北
この行列に並んでまでも店に入る気にはなれない



平安神宮は明治の創建。
京都の歴史と比べると新しい施設である。
社殿は平安京の大極殿を再現したものらしいが、奈良の平城京跡で見た大極殿と変わりなく、私の好みではない。
建物はそこそこに、国の名勝にも指定されている日本庭園の「神苑」を見に入る。

平安神宮
平城京の大極殿


園内には何故か、日本最古の電車が展示されている。
まあ、鉄ちゃんとしては、電車の展示もありである。

南神苑から中神苑、東神苑へと巡っていく。
その中では東神苑が一番見応えがあった。
中でも、栖鳳池を渡る泰平閣(橋殿)が一番のビューポイントだ。
泰平閣から眺める池の風景も、池越しに見る泰平閣の姿も、どちらも美しい。

平安神宮
モデル気分で泰平閣から


平安神宮
美しい紅葉も


応天門を出て、そのまま岡崎公園の中を真っ直ぐに歩いていく。
最後に待っているのは大鳥居だ。
昭和3年に造営した時は日本一の大きさだったらしい。
現在の日本一は熊野本宮大社の大斎原にある大鳥居である。
熊野の大鳥居は周りに比べるものが無いのでその大きさを実感しにくいが、こちらの大鳥居はその下を通る大型バスがミニチュアに思えるくらいに巨大だった。

平安神宮
巨大な平安神宮大鳥居


そのまま円山公園まで歩き、最後に八坂神社に参拝することに。
途中にある青蓮院は、中には入らず、外からでも見られる大クスノキだけを楽しむ。

青蓮院
青蓮院の大クスノキ


知恩院は何度か来たイメージがあるが、それは高校の修学旅行と大学生で京都に来た時の大昔。
夫婦で見に来たことは無かったので、中に入ることにした。
鶯張りの廊下は、昔は歩くとキュッキュッと音がしたような気がするが、今回は全く鳴いてくれなかった。
入る時は裏側の黒門から入ったので、出る時は金戒光明寺での失敗を繰り返さないように、国宝の巨大な三門から出る。

知恩院
歩いても床は鳴いてくれなかった


知恩院
三門前の急な階段も印象に残る


円山公園では園内の「開花亭」でスイーツを食べる。
時間はまだ午後2時。
京都観光最終日で、天気も良くて暖かな日和。このまま宿に戻るのも勿体ない。
歩き疲れてはいたけれど、もう少しブラブラしようと、ねねの道や石塀小路を観光客に混ざってそぞろ歩く。

石塀小路
石塀小路をそぞろ歩く


そして八坂神社に参拝して京都の旅を締めくくることとした。
駅まで向かう途中でも、先斗町、高瀬川沿いを歩いて、最後の京の余韻を楽しむ。

先斗町
先斗町を歩いて京の余韻に浸る


16泊17日の京都の旅。
京都市民になったつもりで、ディープな京都観光を楽しもう。
そう思っていたけれど、京都は見るべき場所が多過ぎて、この日程でも足りないくらいである。
結局は通りすがりの観光客の立場は脱することができないままに、京都を後にすることになってしまった。

もしもこんな機会をもう一度作ることができたとしたら、一ヶ月くらいの日程で、ランニングシューズも持ってきて、朝ランでもしながら京都の暮らしを楽しんでみたいものだ。


 


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