北海道キャンプ場見聞録
我が家のファミリー通信 No.88-2
紅葉の京都観光(大原) 2020/11/21
3連休の初日、今日の観光はかみさんの好きな大原へ。
京都一周トレイルを歩いている時に大原の里も通ったのだけれど、時間がなくてただ通り過ぎただけ。
それで日を改めてゆっくりと大原を回ることにしていた。
できれば平日に来たかったけれど、大原の紅葉は既に散り始めているとの情報があったので、無理して3連休の初日にやってきたのだ。
地下鉄の国際会館駅から始発バスに乗り、野村別れのバス停で下車。
時間は午前7時50分、三千院の拝観時間は午前9時からなので、大原の街歩きも楽しむために少し手前のバス停で降りたのである。
紅葉の風景を楽しみながら歩く
京都に来てから、大きな三角屋根が特徴の民家を何度か見かけて、気になっていた。
その三角屋根の壁面部分に屋号のような印が付けられていて、ここで見つけた家には「水」の印である。
同じ「水」の印は叡山電鉄の市原駅の近くで見ていた。
どちらの家も川の近くに建っていたので、もしかしたら川に関係する屋号なのかも。
そんな事に思いを巡らせるのも街歩きの楽しみの一つだ。
三角屋根の屋号らしきものがが気になる
途中の出世稲荷神社に参拝。
豊臣秀吉に縁のある歴史のある神社だけれど、2012年に京都市の中心部から大原に移転してきたらしい。
小さな神社で特に見るべきものも無かったけれど、奥の宮に覆いかかる紅葉、そこに椿の赤い花と冬桜の白い花が重なる様子は、見応えがあった。
奥の宮なのに入って直ぐの場所にあるとか、余計な突っ込みは入れないで、先へと進む。
冬桜、椿、紅葉に散り紅葉、奥の宮は艶やかに彩られていた
まだ時間が早いので、三千院を通り過ぎ、その奥にある来迎院まで歩く。
そこまでの道も、入り口の前も、舗装面が全く見えないくらいに落ち葉に埋め尽くされていた。
来迎院への道
そこから先の東海自然歩道まで足を踏み入れると、境内の様子を樹木越しに見ることができる。
小さな寺だけれど、それでも拝観料は400円もかかる。
10年前の春に大原を訪れた時は、拝観料など気にしないで、見ることのできるお寺には全て入っていた。
短期間の旅行で初めて訪れるような場所ならばそれでも良いけれど、今回のように長期の京都滞在でそんな事をしていたら、拝観料だけでもとんでもないことになってしまう。
拝観料の金額分だけ楽しめるところかどうか、よく吟味してから、見る場所を決めているのだ。
来迎院の入り口は落ち葉に埋め尽くされていた
三千院まで戻ってくると、既に人の列ができていた。
まだ10分前だったけれど、私たちもその列の後ろに並んだ。
そしてまずは客殿に入って、そこから美しい庭園を眺める。
静かな部屋の中から庭園をじっくりと鑑賞できるのなら良いけれど、現実は部屋の中は観光客で溢れ、そんな風情に浸っているような余裕は無い。
客殿の中は人で一杯
さっさと建物を出て庭を歩くことにする。
境内は広いので、その分混雑も解消されるのだ。
風情のある手水鉢
ただ、苔の中に埋もれそうな小さなわらべ地蔵は大人気で、その撮影スポットだけが人だかりがしている。
そのわらべ地蔵だけれど、こんなにあったかな?と思えるくらいに、苔に覆われた庭のあちらこちらに隠れていた。
苔の庭にはあちらこちらにわらべ地蔵が
紅葉はやっぱり終わりが近づいている感じだけれど、その分、散り紅葉が美しい。
わらべ地蔵も散紅葉に埋もれそうになっている。
苔の帽子をかぶったわらべ地蔵
緑の苔の上に散った紅葉は絵になるけれど、構図的に気に入らない時は自分でそこに落ち葉を置いてみたりする。
まあ、これくらいは作っても許されるだろう。
赤いモミジの葉がわざとらしい
三千院を出て次に入ったのは宝泉院。
隣の勝林院は300円かかるのでパス。
宝泉院は抹茶と菓子付きで800円だけれど、休憩も兼ねて入ることにしたのだ。
客殿から眺める庭が額縁に縁取られた絵画のように見えるのが人気になっている。
その風景を眺めながら抹茶をいただくのだが、正直言って額縁の中の庭はそれ程美しいものには見えなかった。
屋外の回遊式庭園も、狭い敷地に無理やり押し込めたような庭なので、人が沢山入るとすれ違うのも大変である。
庭を眺めながらお抹茶をいただく
外に出てから「わざわざ入らなくても良かったかな」と私が言うと、かみさんから「お抹茶だけでも高いのよ」と言われた。
庭の見える喫茶店でお茶を飲んだと考えれば良いようだ。
次に向かったのは高野川を挟んで反対側にある寂光院。
観光地ではなく普段の大原の姿を見たくて、なるべく裏道を歩くようにするが、そんな道でも観光客と結構すれ違う。
道端にも美しい紅葉は沢山ある
そして途中からお土産店が並ぶメインストリートに出てくると、そこは観光客で溢れていた。
旗を持ったガイドさんの後ろに続く団体観光客の姿も多い。
さすが紅葉時期の3連休である。
久しぶりに見た気がする団体さん
高野川を渡った後は寂光院まで一本道。
歩いている人はそれなりに居るけれど、三千院へ向かう人波と比べると全然静かなものである。
寂光院への道も紅葉が美しい
寂光院は紅葉の美しい寺として知られているけれど、期待通りの紅葉を楽しめた。
かなり散り始めているけれど、池を埋めるような散紅葉など、違った風情を楽しめる。
散り紅葉が辺りを彩る
ここでも苔の庭にポツンと置かれた小さなお地蔵さんに目を惹かれた。
新しそうな地蔵で、比較的最近に置かれたものだと思われる。
これも流行の一種なのだろう。
流行り?のわらべ地蔵
11時過ぎに寂光院を出て、食事できそうな店を探す。
この人出では、うかうかしていたら昼食を食べられなくなってしまう。
寂光院の近くで感じの良い店を見つけて入った。
かみさんの注文したニシン蕎麦は微妙だったようだが、私の食べたとろろご飯はまずまず。
満足して店を出る。
池谷茶屋で食べたとろろご飯
その後、バス停へと向かう途中、少し道を間違えてしまう。
でも、急いでいる時でなければ道を間違えるのも楽しいものである。
大原らしい山里の風景を楽しみながらバス停へと向かう。
そのバス停にも長蛇の列ができていたけれど、混雑したバスを一本見送ると、次のバスには余裕で座ることができた。
時間はまだ早いけれど、今日は何処へ行っても混雑していそうなので、宿に戻ってゆっくりすることにした。