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我が家のファミリー通信 No.84

年々遠ざかる自己ベスト(フードバレーとかちマラソン)

3年連続で出場するフードバレーとかちマラソン。
目標タイムは、7年前の余市味覚マラソンで記録した1:57:31のハーフマラソン自己ベスト更新である。
過去2回も目標は同じだったのだが、2年前は1:58:25、去年は1:58:32。
どうしても1分が縮められずにいた。

前日の土曜日に帯広市役所まで出かけて受付を済ませるが、冷たい雨が降る帯広の気温は10度。
その寒さのせいでもないだろうけれど、何となく体がだるく、風邪のひき始めの様な感じだ。


雨の中、前日受付に


大会当日、朝6時40分頃に清水町の実家を出る。
朝には雨も上がり、家を出る頃には雲の切れ間から太陽も顔を出していたけれど、霧がかかってすっきりとしない空模様だ。


雨は上がったけれど


長崎屋帯広店の駐車場が無料で開放されるので、そこに車を停めるつもりでいた。
しかし、午前7時半頃に長崎屋の近くまで来たところで、渋滞で車が殆ど動かなくなってしまった。
あちらこちらから駐車場の入口へと向かう道に入り込んでくるので、信号が青に変わっても車が数台、酷い時は1台も進まないうちに赤信号に変わってしまうのだ。
30分くらいかかってようやく駐車場入り口近くまでやって来たところで、係員から駐車場が満車になったと告げられる。

会場周辺には民間の駐車場も沢山あって、大体は最大料金でも500円程度なので、無料駐車場が満車になっても大して困りはしない。
それでも、私は土地勘もあるので直ぐに会場近くの駐車場に向かったけれど、遠くから来ている人なら焦ったことだろう。


中央公園の紅葉


ゴールとなる中央公園はモミジなどが綺麗に色づいていたけれど、スタート会場の帯広駅前通りのアカナラ並木は去年よりも紅葉が遅れ気味のようだ。
今年は記録狙いなので、去年と同じくタイムが85分~104分のブロックに並ぶ。

雲はかなり晴れてきたけれど、道路はまだ濡れたままだ。
日中の気温は16度まで上がる予報だったので、今日の服装は短パンに半袖シャツ。
この姿だと、スタートするまでが寒くて大変なのだけれど、今日は最低気温も10度くらいまでしか下がらなかったので助かった。
風邪気味だった体調も回復し、ハーフマラソンの自己ベスト更新はほぼ確実なものに思えてきた。


アカナラ街路樹の紅葉は遅れ気味だ



 

午前9時にスタート。
去年よりも参加者が大幅に増えたからなのか、前の方に並んでいても最初の1キロは6分を越えてしまう。

キロ5分30秒のペースで走れば、自己ベストは更新できる。
10月6日の別海マラソンまでは、持久力を付けるために練習でもゆっくりと走ることが多かった。
別海を走り終えた後は、今度はスピードアップを目標に切り替えて、何時もの10キロ走でも5分30秒ペースで走るようにしていた。

そのペースは大体維持できるのだけれど、それ以上早く走ろうと思ってもなかなかスピードが上がらない。
7年前にはキロ5分ペースで走ることができて、当時の練習での目標は10キロ50分を切ることだった。
結局、その目標は達成できずに今に至るのだが、今となってはそれは全く不可能な数字にしか思えない。
当時よりも持久力は確実にアップしている筈なのに、何故かスピードは遅くなっているのだ。

2キロくらいからほぼ5分30秒ペースで走れるようになってきた。
身体も軽く感じて調子は良さそうだ。
後ろから追い付いてきたコウメさんから「調子良さそうですね」と声を掛けられる。
本当はここでもっとペースを上げていなければならなかったのだが、コウメさんからそう言われると心の中に変な余裕が生まれて、そのままのペースで走り続ける。
スピードが違うので、あっと言う間にコウメさんの後姿は小さくなっていった。


女子高生に手を振るダイスケさん

今度はダイスケさんが追い付いてきて「速いですね」と声を掛けられ、更に気分が良くなる。
そのまま追い越していったダイスケさんだけれど、所々で写真を撮っているので、その度に抜き返す。
しかし、直ぐにまた追い越される。

帯広南商業高校のバトントワラー部の皆さんが今年も沿道で応援してくれていた。
記録狙いのために、ここまで写真も撮らずに走り続けていたけれど、若々しい彼女たちの姿を見るとカメラを向けずにはいられない。

そしてシャッターを押そうとした瞬間、ダイスケさんが彼女たちに向かって大きく両手を広げながら私を追い越していったのである。

8キロを過ぎる辺りに急な上り坂が現れる。
坂道はそんなに苦手ではないので、ペースを落とさずに登っていく。
それでもこの辺りから、写真撮影や給水に時間をとられて、平均ペースが5分40秒くらいまで落ちてきていた。


急な坂道が迫ってくる


スタート直後からかみさんの姿を見かけないなと思っていたら、私の直ぐ後ろを走っていたらしい。
10キロの給水ポイントで追い越されて、その後どんどん差を広げられる。
かみさんは、私の様に自己ベスト更新とかの目標を持っていなかったので、「私は何のために走っているのかしら」などと考えながら漫然と走っていたらしい。


10キロ付近で私を追い抜いていったかみさん



フードバレーとかちマラソンは、今年からコースが大幅に変更になり陸上自衛隊真帯広駐屯地の中を通るようになっていた。
帯広の森の中を抜け、13キロ付近から駐屯地内へと入って行く。


帯広の森の中を駆け抜ける


最初は飛行場の周りをぐるりと回るのでその広さに圧倒される。
駐屯地の建物の中へと入って行くと迷彩服姿の隊員が大きな声で応援してくれる。
私はそんな元気一杯の男性隊員より、数少ない女性隊員の方にばかり目がいってしまう。
音楽隊の演奏に後押しされながら駐屯地を出て一般道へと戻ってくる。


陸上自衛隊音楽隊


16キロあたりから全体的下り坂になるので、ペースは再び5分30秒を切れるようになってきた。
しかし、頭の中でゴールタイムを計算すると、このままでは自己ベスト更新が怪しくなってきた。
下り坂を利用してスピードを上げようとするが、練習でできなかったことは本番でもやっぱりできないのである。
それでも精一杯の力を振り絞って走り続ける。
最後の1キロをがむしゃらに走った時の5分17秒が、今回の最速ラップタイムだった。


そしてゴール後、印字された完走記録証を見ると、ネットタイムは1:58:32。
自己ベスト更新はならず、過去2回とほぼ同じタイムで終わってしまったのである。

しかし、後から記録を冷静に分析してみると、3年間同じタイムで走っていた訳ではなかった。
2年目は、今年と同じくスタートブロックを85分~104分と前の方からスタートしたにも関わらず前年より7秒遅くなっていた。
そして過去2年と比較した今年のタイムはネットタイム(スタートラインを過ぎたところから計測開始)。
過去2年はグロスタイム(スタートの号砲と同時に計測開始)でしか計測していないので、比較するのは今年もグロスタイムでなければならない。
そのタイムは1:59:19。
何のことはない、自己ベスト更新どころか、年々自己ベストから遠ざかっていたのだ。


ゴール後の中央公園


もう、ハーフマラソンで自己ベスト更新を狙うのは止めることにした。
無理さえしなければ、ハーフマラソンは大した苦労も無く走りとおすことができる距離である。
フルマラソンは、記録を狙わなかったとしても完走するためにはそれなりの苦しさも味わうことになる。
しかし、ハーフマラソンならば純粋に楽しく走れるのだ。
今回、六花亭前のエイドで提供されていたシュークリームを食べ損ねたこともあり、そんな気持ちが更に強くなったのである。



会場を後にする



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