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我が家のファミリー通信 No.79

九州の旅最終日(福岡街歩き・太宰府天満宮)

九州の旅最終日。
ホテルの駐車場に車を停めたまま、まずは福岡市内の街歩きを楽しむことにする。
とは言っても、既に昨日の夜に屋台やイルミネーションを楽しんでいて、それ以外に福岡市内で特に見たい場所もない。
それでも、初めて訪れる九州で一番大きな町である福岡市の空気を、少しでも感じたかったのである。

キャナルシティ博多の様な商業施設を見てもしょうがないので、やっぱり寺社を中心に廻ることにした。
最初に向かったのが櫛田神社。
神社よりも、ここに展示されている飾り山笠を見たかったのだ。
その他ではイチョウのご神木に興味を惹かれたくらいで、お参りを済ませて外に出た。


櫛田神社に展示されている飾り山笠


鳥居の前の表参道を歩いて行くと、その突き当りに五重塔が見えていた。東長寺の五重塔である。
空海が日本で最初に創建したお寺らしいので、寄っていくことにする。
歴史のあるお寺だけれど、本堂などの建物は新しく、五重塔は平成23年に完成したばかり。
私の場合、お寺や神社も、新しく建てられたものにはどうも興味が湧かない。
それに、京都のお寺などと違って、周りは背の高いビルに囲まれているので、境内にいても何となく落ち着かないのである。


東長寺の五重塔


博多駅も見ておきたかったけれど、そんなに時間がないので、そのままホテルの方に向かって歩き、住吉神社に立ち寄る。
全国に2000以上ある住吉神社の中でここが最も古い神社とも言われている。
本殿は1623年に黒田長政公によって再建されたもので、国の重要文化財にも指定されている。
そんな由緒ある神社なのだけれど、歴史のある建物でも朱に塗られてしまうとその歴史を感じることができない。


朱塗りの社殿の住吉神社

住吉神社の古代力士像


 

熊野三山の一つである速玉大社でさえ、朱に塗られているだけで何となく有り難さを感じないような私なので、ここでも今一つ気持ちが入らない。
それでも、参拝記念に御朱印だけは貰っておくことにした。

御朱印を書いてもらう待ち時間を利用して、隣にある楽水園の日本庭園を見に行く。
ここもやっぱり、周りをビルに囲まれているものだから、風情も今一だった。


楽水園の入り口は良い雰囲気だった


最後に向かったのはホテルの近くにある柳橋連合市場。
街歩きに地元の市場は欠かせないのである。
その中ではやっぱり鮮魚売り場に目が行く。
北海道の市場とは全然違う魚の種類が面白い。


市場を歩くのが面白い



街歩きを終え、最後の観光地として選んだのが太宰府天満宮。
午後の飛行機に乗るのにあまり遠くまで出かけるのも不安なので、近場で名前を知っているところで決めたのである。
その程度なので、学問の神様である菅原道真公をお祀りしているくらいのことしか予備知識を持ち合わせていなかった。


観光客で混雑する太宰府天満宮の門前

現地に着いてまず、駐車場にずらりと並んだ観光バスの数に驚いた。
そして次に、参道を埋め尽くすように歩く人並みに更に驚かされる。
それを見て、私もかみさんも紅葉の時期の嵐山の人出を思い出していた。

修学旅行生以外は殆どが中華系の観光客である。
ドラッグストアの店員が中国語で呼び込みをしている。

人波に押されるように太鼓橋を渡り楼門を抜けて本殿の前までやって来ると、そこには参拝者の行列ができていた。
こんな行列なんて初詣の時くらいしか見たことがない。
私たちもその行列の最後尾に並んだが、良く見ると横に並んでいる賽銭箱を使えば列に並ばなくても直ぐに参拝できるのである。
わざわざ真正面から参拝する必要も感じないので、私たちは横に置かれた賽銭箱にお賽銭を入れ、参拝を済ませた。

太宰府天満宮
参拝するのにも行列ができる太宰府天満宮


御朱印を貰うのにも時間がかかるのかと思ったら、対応してくれる人数も多いので、直ぐに貰う事ができた。
四国遍路の時も、先に団体に入られると待たされることが多かったのだが、多分ここでは、団体客の御朱印は別のところで書いているのだろう。

太宰府天満宮
楼門
太宰府天満宮
太鼓橋


本殿へと続く参道を離れると、人も急に少なくなって静けさが戻ってきた気がする。
そこには樹齢1500年とも言われる大樟(楠)が大きく枝を広げていた。

太宰府天満宮 大楠
国の天然記念物にも指定されている大樟、その太さに圧倒された


境内には他にも大きな樟が多く、この神社の古さを感じさせてくれる。

太宰府天満宮
建物を覆う樟
太宰府天満宮
傾いて大きく育つ樟


太宰府名物の梅が枝餅は、どこの店でも売られているけれど、鳥居を出て直ぐのところにある店の方が何となく良さそうなので、そこで食べることにする。
焼き立ての梅が枝餅は無茶苦茶美味しかった。


とても美味しかったさいふうどん

昼食は、かみさんがうどんを食べたいというので、ネットで調べて近くの木村製麺所に入る。
ここで食べられるのが「さいふうどん」。
これがそのまま店の名前にもなっているらしい。
明治の頃に宰府地方で提供されていた麺を再現したとのこと。

博多のうどんはコシのない柔らかい麺が特徴だと聞いていた。
九州に来て初めて食べるうどんだったので、このさいふうどんが博多うどんの特徴通りなのかは分からないが、とても美味しかったのは確かである。
最後に美味いものを食べることができて、幸せな気分で福岡空港へと向かった。

初めての九州の旅は、欲張って沢山の観光地を回ろうとしたものだから時間に追われることとなり、天気のせいで阿蘇カルデラや九重連山の風景も楽しめず、色々と宿題を残す結果になってしまった。
このままでは引き下がれないので、今度は時間をたっぷりと使った九州キャンプの旅でも企画することになりそうである。



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