北海道キャンプ場見聞録
我が家のファミリー通信 No.76
林道が心地良い千歳マラソン
札幌の近くで開催されているマラソン大会なのに、何となく今まで参加しないでいた千歳JAL国際マラソン。
これといった魅力も無く、登りがきついとか道路横断で止められるとか聞いていたので、同じ時期に開催される洞爺湖マラソンの方を選んでいたのである。
新たな刺激を求めて、今年は参加することした。
当日朝はゆっくりと出かけたいので、前日に受付を済ませるためにドライブを兼ねて千歳まで出かける。
歓迎ディスプレイ
最後はこの橋を渡ってゴールになる
大会会場のスポーツセンターは、千歳川の川下りで何時もゴールにしているお馴染みの場所である。
少し離れた場所に車を停めて、スポーツセンターまで千歳川を眺めながらサイクリングロードを歩いていく。
明日はここを走ってゴールに向かうはずである。
普段は横を通り過ぎるだけの林東公園の中に初めて入ってみたが、なかなか綺麗な公園だった。
林東公園内の池
そうして迎えたマラソン大会当日の朝。
今まで私が出場したマラソン大会は、全てキャンプ場に前泊しての大会参加だったが、今回は自宅から直接会場へと向かう。
何時も通りに食事をして、トイレを済ませてから家を出られるというのは、コンディションを整えるうえでも大変に楽である。
指定駐車場からシャトルバスで会場へと向かう。
手荷物はどうするのかと思っていたら、体育館のアリーナか観覧席にそれぞれ勝手に置いておく感じだった。
貴重品だけは別に預けられるので、それでも別に心配は無い。
スタートまでそこで寛いでいられるので、なかなか良い方式だ。
手荷物は体育館の中にこんな状態で置いておく
そしてスタート地点に移動。
千歳マラソンは、そのコースの殆どが未舗装の林道を走ることになり、それも普段は立ち入ることのできない林道である。
コースの下見など勿論できないし、大会に参加しなければ走られない道なのだ。
森林浴ランを楽しめるのがこの大会の売りになっていて、スタート地点の青葉公園の園路が既に緑のトンネル状態でとても気持ちが良い。
スタートの場所は既に緑のトンネル
スタートして最初の1キロくらいは、混雑していてキロ7分40秒かかったが、それから先は7分を少し切るくらいの目標ペースで走れるようになる。
公園を出ると直ぐに未舗装の林道コースとなる。
マラソン大会で走る林道なのだから、走りやすく整備されているのかと思っていたが、普通の林道だった。
しっかりと締まって走りやすいところも有れば、砕石が浮ていて走りづらいところも有る。
所々に砂が敷かれている場所もあり、そんなところはマラソンに合わせて整備してくれたのかもしれない。
緑のトンネルの中の林道を走るコース
3キロから4キロにかけてコースは下り坂となり、澄んだ水の流れる川沿いに出てきた。
ママチ川と言う川だが、カヌーで下りたくなるような良い感じの流れである。
林道はそこから10キロあたりまでこの川沿いに続いており、走っていると時々川の様子が見えるのが嬉しい。
川沿いを走るのが最高に気持ち良い
川から離れても美しい森の風景を眺めながら走れるので退屈しない。
コースは、22.5キロまでほぼ登りが続き、折り返した後は殆どが下りとなる。
スタートと折り返し地点の標高差はおよそ150m。特に18キロ付近から折り返しまでは80mを一気に登らなければならない。
それでも、折り返してしまえば後はずーっと下り坂だと思うと頑張れる。
正に森林浴ランである
5キロごとに水とアミノバリューが用意されていて、バナナも大体5キロごとに置かれている。
エイドで色々なものが食べられる楽しみはないけれど、自分の体調を考慮しながら給水と栄養補給をできるので、走る分にはとても助かる。
そして34キロ手前で林道を抜けて、舗装された国道へと出てきた。
そこで最初の道路横断があったが、丁度良いタイミングで止められることなく横断できた。
その先で千歳川に向かって下り坂が続く場所があった。
そこで一気にスピードを上げようとしたところ、突然股関節が痛くなる。
下り坂で足に伝わる衝撃に耐えられず、歩いてしまった。
約1キロ続く下り坂で、歩いたり走ったりを繰り返す。
股関節痛は初めての経験なので、「せっかくここまで良い調子で走れたのに、この先はずーっと歩くことになるのかな」と気落ちしてしまう。
しかし、下り坂が終わって平地になると、痛みはあるものの何とか走ることができた。
コースは千歳川沿いに続くサイクリングロードへと入ってきた。
ここから先は、千歳川をカヌーで下る時に車の回送のために何度も走っているところでもある。
5時間切りで笑顔がこぼれる
頭の中で残りのキロ数とタイムを計算すると、キロ7分で走り続けられたら、ギリギリで5時間を切れるかもしれない。
それがモチベーションとなり、スピードは落ちてきたけれど、何とか歩かないで走り続ける。
2度目の国道横断カ所で少し休めるかなと思ったが、ここでも幸か不幸か、止められることなく横断できた。
40キロを過ぎて最後の2キロ、ラストスパートとまでは言えないけれど、少しスピードを上げたままゴールまで走り続ける。
そしてゴール後に印刷してもらった完走証を見たところ、何とネットタイムで4時間59分45秒と、去年の別海マラソンに続いて2度目のサブ5を達成できていたのである。
林間コースがとても快適で、給水と給食にも助けられ、今まで敬遠していたけれど、走ってみるととても良い大会だと実感できる千歳マラソンだった。