我が家のファミリー通信 No.58

白滝の魅力


遠軽町白滝と言う地名よりも、私にとっては白滝村の方が馴染みやすい。
ここにある白滝高原キャンプ場に初めて泊ったのは、もう20年近く昔の話だ。
その当時から、ここの土地が何となく気に入っていた。
白滝の風景北大雪や天塩山地、北見山地などの山々に周囲をぐるりと囲まれた白滝村は、俗世間から隔絶された土地のように感じられるからだろうか。
特に、キャンプ場から白滝天狗平へと続く道を車で走っていると、その雄大な景観に何時も感動させられる。

その後、カヌーで湧別川、支湧別川を下るようになって、白滝村の新たな魅力に触れることとなった。
夏山にも登るようになると、平山や支湧別岳の登山口が白滝村にあることも知る。
閉鎖された北大雪スキー場も、山スキーのフィールドとしては魅力たっぷり。
赤石山の黒曜石露頭も、私が昔から是非行ってみたいと考えているた場所の一つである。
その白滝黒曜石遺跡群が、2010年に日本ジオパークに認定されてしまい、有名になる前に見ておけばよかったと後悔していたりするのだ。
勿論、新緑や紅葉の美しさは言うまでもない。


白滝高原キャンプ場
霧に包まれる白滝高原キャンプ場

支湧別川
珠玉の川の表現がとてもよく似合う支湧別川

平山
平山へ登る途中から白滝方向を眺める

白滝の紅葉
周りの山々の紅葉も大変美しい

そんな白滝村に2年前に移住してきた村林さん。
冬はアウトライダーの名前で犬ぞりツアー、夏はインディアンカヌークラフトの名前でカヌー製作を生業とし、この地で暮らしている。
カヌークラブの例会で、その村林さんが拠点としている旧支湧別小学校に泊らせてもらう機会に恵まれた。


アウトライダー インディアンカヌークラフト
アウトライダーの看板 インディアンカヌークラフトの看板

支湧別小学校は2011年に廃校になったばかり。
その支湧別小学校を町から丸ごと借り受けて、村林さんが使っているのだ。
学校周辺に人家は殆ど無く、ここが数年前まで現役の小学校として使われていたとは俄かには信じがたい。
小学校の玄関調べてみると、地元の子供は1、2名で、他は山村留学の子供たちを受け入れていたらしい。

外観は普通の木造校舎である。
しかし、宿泊場所として使わしてもらう体育館の中に入って驚かされた。
建築のことはあまり詳しくはないのだが、木造トラス構造と言うのだろうか。
美しささえ感じる木組みが、体育館の大きな屋根を支えているのだ。

木造の校舎としては旧増毛小学校や当別町の弁華別小学校が有名だが、もしかしたらこの支湧別小学校だって大変貴重な建物なのかもしれない。


支湧別小学校体育館の木造トラス
木造トラスが美しい体育館内部

木造体育館の中で焚き火その貴重な木造体育館の中で、濛々と煙を上げながら炭火での焼き肉どころか、焚き火までやっても良いと言われているのだから、驚きである。

焚き火の煙が、木材の耐久性を高めてくれるとの村林さんの考えからだった。
白川郷などの合掌造りの建物と同じ理屈なのだろう。

体育館の中には、犬ぞりツアーの宿泊に使われるゲルが、組み立てられた状態で置いてある。
寒い時期なら、その中で薪ストーブを焚いて暖かく過ごせそうだが、私達が泊った時は暑いくらいの日だったので、誰もその中に入ろうとはしなかった。

村林さんが制作したカヌーその他にも、村林さんが製作したキャンバス張のウッドカナディアンやバイダルカが無造作に置かれていた。
その美しいカナディアンに一度は乗ってみたい気もするけど、間違ってもルベシベ川での堰堤落ちのような真似はできないだろう。

教室の中にも製作途中のカナディアンカヌーあったり、廊下には村林さん製作のパドルがさりげなく飾られている。
学校の建物で一番の特徴は、やっぱり長い廊下だろう。
そこを歩いているだけで子供のころの記憶が蘇ってくるような気がするのは、私だけではないはずだ。


小学校の廊下 廊下にぶら下げられたランタン
子供達の足音が聞こえてきそうだ さりげなく下げられたランタンが良い

製作途中のカヌー 廊下に飾られたパドル
教室の中には製作途中のカヌーが 廊下に飾られたパドル

学校の裏口地域の人たちにとっては、自分たちが卒業した学校は掛け替えのない存在である。
最近は、使われなくなった校舎が福祉施設として再利用されるケースが増えているみたいだ。
自分達が卒業した学校に、年寄りになってまたお世話になるというのも、それはそれで良いのかもしれない。

でも、その学校が地域の新しい魅力を作りだす施設として有効に使われる方が、夢があるのではないだろうか。
学校は、もともとが夢を追い求める建物だと思うのである

校舎の裏では、沢山のソリ犬たちが飼われている。
可愛い子犬たちもいて、全部で40頭以上になるとのこと。
ソリ犬たち移住する前は南富良野町で犬ぞりツアーをやっていたそうだが、こちらに来たおかげでツアーのフィールドが一気に広がったとのことである。

また、ここの犬たちの食事は、地元の食品工場からシカ肉等の使わない部位をもらっているそうである。
以前は産業廃棄物としてお金をかけて廃棄されていたものが、そり犬の餌として有効利用されるのだから、最高のリサイクルである。

ちなみに、その食品工場を経営している白楊舎では、色々な五目ご飯の素の缶詰も販売している。
この缶詰は、我が家のキャンプでも重宝していて、白滝パーキングエリアの「道の駅しらたき」で買うことができる。

白滝には他にも、自家栽培麦を使った天然酵母パンを売る「パン酵房 fu-sora」と言うパン屋さんがある。
こちらは、支湧別小学校のすぐ隣の支湧別中学校でパンを作っているらしいが、今回は寄ることができなかった。
fu-soraの天然酵母パンこのパンも道の駅で購入することができ、我が家もここを通る度に購入している。

このように様々な魅力が散りばめられた白滝村は、大きな可能性を秘めた土地なのである。
欲を言えば、アウトドアで遊んだ後に汗を流せる施設があれば言うことはない。
以前は白滝温泉ホテルが営業していたのだが、是非とも復活してもらいたいところである。

これだけ白滝のことを宣伝しておきながら、本当は静かな白滝のままでいてもらいたい気がする。
それが本当の白滝の魅力なのだから。


白滝の風景
山があるだけの白滝の風景

支湧別小学校 バイダルカの内部
朝の校舎 バイダルカの内部


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