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我が家のファミリー通信 No.53

ママチャリ耐久リレー


会場へカヌークラブで毎年出場しているモエレ沼公園でのママチャリレース。
去年は雨の中でのレースだったが、今年は朝から絶好の青空が広がるレース日和。
と言うよりも天気が良すぎて、気温が上がりすぎないかと心配になってくるほどだ。

去年は、新設された17インチクラスで我がチームはまさかの優勝を果たしていたが、そのクラスは1年限りで無くなり、16インチクラスと統合されて成人クラス一つになってしまった。
その理由は良く分からないが、ママチャリでは16インチも17インチも大して差がないとの結論になったのだろう。
確かに、去年の我がチームの優勝タイムは、16インチクラスでは10位にも入れないのである。
去年は強力助っ人として参加してくれた方の一人が来れなくなったこともあり、今年は上位は目指さずに楽しく走れれば良いとの雰囲気が漂っていた。


自転車調整中 我がチームの場所
スタート地点で自転車調整中 ピット前にタープを張って

スタート間近もう一人の強力助っ人であるK池さんは今年も参加してくれたので、彼に第一走者をお願いする。
K池さんからの申し出により、最初に2周走ってもらってから、次の走者に交代する作戦をとることにした。
その方がピットインに要する時間を稼げるし、K池さんの場合、2周したからと言ってタイムが落ちることは無い人なのである。

そして、2周してからピットに戻ってきた段階で我がチームの順位は241チーム中、何と2位になっていたのである。
これは、チーム順位というよりもK池さん個人の順位と言った方が正しいのだけれど、皆はすっかり色めき立ってしまった。


ローリングスタート スピードに乗ってくる
ローリングスタートなので最初はゆっくりと 先導車が外れると一気にスピードが上がる

ピットで乗り換え次の走者は新人のM上君。
今年4月の千歳川例会では、生まれて初めて乗るカヤックで、恐らくわがクラブの千歳川での沈記録を確実に塗り替えたほどに沈を繰り返し、それでいて最後までとっても楽しそうに笑っていた不死身の新人なのである。

本人はあまり公にして欲しくないらしい元海上自衛隊と言う肩書は、やっぱり本物だった。
初めて走るモエレの周回コースも、7分00秒の立派なタイムで戻ってきて、次の走者、我がクラブのちゃりんこチーム監督であるI山さんに自転車を渡した。
I山のタイムも7分00秒で監督としての面目を保つ。

ピットの様子そして次はクラブのエースI上さん。
I上さんならば当然6分台で戻ってくるだろうと誰もが考えていたが、7分過ぎても戻ってこない。
これは何かトラブルが起きたのかと皆が心配し始めた頃、フラフラしながらピットに戻ってきたI上さん。
その口からは血がポタポタと流れ落ちていた。
我が家が持ってきていた救急セットで対応できるような怪我ではなく、そのまま救護ステーションに直行である。
そう言えば、場内放送で「本部前で落車です」とか言っていたけれど、まさかそれがI上さんだったとは誰も思っていなかった。
本部テントは私達のピットのすぐ先なので、そこで起き上ったI上さんは口から血を流しながら残りの区間を走りぬいて7分21秒で戻ってきたのだ。
驚異的な頑張りである。

ピット風景その頑張りのおかげで、K池さんが作ってくれた貯金はまだ十分に残っていた。
しかし、次のT津さんの時に自転車トラブルに見舞われてしまった。
転倒の際にハンドルの取付が緩んでいたのだろう。それが、T津さんが走っている時に、完全に外れてしまったのである。
これではとても走っていられない。工具も用意していたので何とか直せたけれど、大きなタイムロスとなる。

次はクラブのドクターKが秘密兵器として送り込んできた若手のT平君である。
彼は昨年の千歳川例会で、ドクターKの命により生まれて初めてカヤックに乗せられ、危うく一度も沈しないで千歳川を下りきりそうになったと言う経歴を持つ。
現役ドクターでもあり、M君とは対照的な若手新人である。
ドクターKの秘密兵器がどんな走りを見せてくれるか皆の期待も膨らむ。

仮装もありしかし、8分経過しても彼は戻ってこなかった。
これはまたしても転倒か、それとも車体トラブルか。
8分23秒後、ようやく彼はピットに戻ってきた。
遅れた原因は転倒でも車体トラブルでもなかった。ただ遅かっただけなのである。
後で周回毎の順位を確認すると、この段階で我がチームは35位まで後退していた。

でも、これで私も気楽に走れると言うものだ。
もしも5位6位ぐらいの順位で私に回ってきたらたまったものではない。今年は楽しく走れば良いと思っていたのに、これではそんなことは言ってられなくなる。

頑張るぞ-!それでも、一旦ママチャリにまたがると、全力でこぐことに変わりはない。
折角のレースなのだからそれでなくては面白くないのだ。

去年は、足を痛めてランニングができなかったこともあり、大会前には結構自転車でのトレーニングを積んでいた。
しかし今年は、毎日の通勤で片道3キロをのんびりと走っているだけである。
走り始めて直ぐにトレーニング不足を痛感した。
ランニングで使う筋肉と自転車でのそれは全く違うのだろう。
途中からペダルを踏む足に力が入らなくなってくきた。
筋肉の種類は違っても、持久力はランニングも自転車も変わりはない。
後は気力だけで、一周3.5キロのコースを走りぬいた。
走り終えた後次のI田さんに自転車を渡すと、そのままフラフラと芝生の上にひざまずく。
初めてこのママチャリに参加した時は、ひざまずくどころか倒れ込んでいたので、その時よりは体力もついているのだろう。
そして自分のタイムを教えてもらってがっかりする。
それなりに頑張ったつもりが7分26秒。
去年は雨が降り続ける中、同じコースをもっと速いタイムで走ったはずなのである。

更に追い打ちをかけるようにガッカリさせられたのは、私の後に走ったI田さんとN友さんのタイムを聞いた時である。
それぞれ7分02秒と7分03秒。
二人とも去年は私と同じようなタイムで走っていたはずなのである。
一体、この一年の間に何が変わってしまったのだろう。


公園内の風景

救護所から戻ってきたI上さんは、口からの出血よりも手の甲や太腿の打撲の方が重傷だったみたいだ。
もしかしたら骨も折れているかもしれないとのことで、奥さんに迎えに来てもらいそのままリタイアとなる。
こうなったら残されたメンバーでI上さんの分も頑張るしかない。

仮装参加者参加メンバーが一回りしたところで、K池さんが再び、遅れを取り戻すために2周してくれることになった。
その結果、順位は18位まで回復する。
その後のM上君はついに6分台に突入。続くI山さん、T津さんも、もう少しで6分台のタイムに。みんな早い!

T平君は若干タイムを縮めたものの、コンスタントに8分台を堅持。
私は途中で何人かと抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げたものの、終わってみれば前回と大して変わらない7分23秒。
低レベルのデッドヒートだったようだ。

そしてその後のN友さん、I田さんがそろって6分台のタイムを出していた。
これにはさすがに驚かされた。
この一周3.5キロのコースを6分台で走るのは、相当なレベルなのである。
もしも参加者全員が6分台で走れるのならば、一ケタの順位になるのは確実と思われる。それくらいのレベルなのである。
仮装チームと記念撮影去年は私と同じようなタイムだったとは言え、I田さんは学生時代はサイクリング部に所属していた経歴を持ち、去年は東京勤務から帰ってきたばかりで体力も落ちていたのだろう。
また、N友さんにしても、カヌークラブに所属しながら私がその顔を見るのは忘年会とママチャリレースの時だけという方なので、自転車にかける情熱はかなりのものと思われる。
60才を越えている年齢は全く関係ないようだ。

3廻り目に入るとさすがにK池さんも一周だけ。でもそのタイムは6分04秒。早すぎる!15位まで順位が上がった。
この順位を維持するために、T平君は一旦外されることとなる。
私は、今度はサドルの高さを上げてもらって、タイムは7分16秒。
サドルの調整の時間が勿体ないので、それまではサドルが低いままで走っていたのだが、その調整の時間以上にタイムを縮めることが出来た。

狭いコースはヒヤヒヤ今度はN友さんがなかなか戻ってこなかった。またしても転倒か?
そして、8分05秒で戻って来たN友さんのヘルメットからは草が生えていたのである。
芝生の中に転んだため、顔面を少し擦り剥いただけで済んだようだが、スピードが出ているので転倒は本当に恐ろしい。
コースが狭くなっているところもあり、そこで追い越しをかけるのは命がけなのだ。前の自転車が少しでも横に振れたら、衝突して転倒は確実なのである。

その転倒の影響もあったのだろう。、M上君のところでハンドルトラブルが再発してタイムロス。
レース終了の4時間が近付いてきたため、I山さん、T津さんが走った後、若くて元気なM上君にもう一度走ってもらって、健闘を祝して乾杯最後はまたK池さんが2周し、フィニッシュとなった。
最終順位は17位。二人が転倒し、2度の車体トラブルがあってこの順位は大したものである。
他のメンバーが3〜4周なのに、K池さんに8周も走ってもらったと言うこともあるが、皆自分の出せる精一杯の力で頑張った結果がこの順位となったのである。

閉会式に出ている時にI上さんから連絡が入り、小指の骨が折れていたとのこと。
本当に気の毒だったけれど、早く良くなって欲しい。
皆の健闘をたたえて乾杯してから飲んだノンアルコールビールがとても美味しかった。


園内風景


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