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我が家のファミリー通信 No.7

モズの子育て日記



1999年5月22日
 我が家の庭で、木々の間を忙しそうに飛び交うモズの姿を見かけるようになったのは1週間ほど前。
 今年もモズが巣を作りにやってきました。
 確か、これで4年連続になるはずです。
 去年は、巣作りの途中にそのすぐ横で、煙をもうもうと出してバーベキューをやったものだから、次の日から姿も見せなくなってしまいました。
 今年はその反省から、なるべくじゃまをしないように静かに見守っていましたが、今朝、カツラの生け垣の間に作られた巣の様子を覗いてみると、4個の卵が見つかりました。

1999年6月12日

 ギャーギャーとにぎやかな鳴き声が生け垣の間から聞こえるようになりました。
 親鳥も忙しそうに、交代で餌を運んでいます。
 親鳥の隙を見て巣の中を覗いてみると、元気な雛達が口を大きく開けて餌をねだっていました。

1999年6月19日

 1週間後、雛はさらに大きくなり、餌をねだる様子も迫力があります。
 そろそろ巣立ちの日も近いかなと思っていたら、数日後に思わぬ事態が発生しました。
1999年6月22日

 前日の夜、ベッドにはいると外でモズが鳴き騒いでいる声が聞こえてきました。
 気になったのでパジャマのまま外へ出て、懐中電灯で巣を照らしてみると中は空っぽです。
 数日前の様子から考えると、とても無事に巣立ったとは思えません。
 みんな巣から落ちてしまったようです。
 あたりを探しても見つからないので、その日は諦めて寝ることにしました。
 翌朝、モズの親はまだ庭のサクラの木の上で鳴き騒いでいます。
 そこら辺を探していると、愛犬フウマがテラスの下をのぞき込んで、臭いを嗅いでいます。
 いました、いました。
 1羽だけですが、取りあえず巣に戻してやりました。
 ところが親鳥は、雛が巣に戻ったのになかなか気付いてくれません。
 そのうちにまた巣の中から飛び出してしまいました。
 どうしようかと考えた末に、かごに入れて親鳥がわかりやすいように木の上に吊してみました。
 すると今度は親鳥も気が付いてくれたみたいで、ちゃんとかごの中の雛に餌を運ぶようになり、これで一安心です。
 ところが会社から帰ってみると、また雛はかごから飛びだしてしまったとのことです。
 野良猫もこの辺をうろついているので、これでは無事に巣立つこともできないでしょう。
 残念な結果になってしまいました。

1999年6月26日
 雛がいなくなっても、親鳥はまだ我が家の周りを飛び回っています。
 ところが、その親鳥を観察していると、餌をくわえていることに気がつきました。
 自分で食べる様子でもないので、どうするのだろうと黙って見ていると、そのままオンコの植え込みの中に入っていきました。
 すると懐かしい雛の餌をねだる鳴き声が聞こえてきます。
 そっと覗いてみると、一回り大きくなった雛の元気な姿がそこにありました。
 まだ尾も短く、完全には育っていないようですが、それでも木の間を枝から枝へ、チョンチョンと飛び移ることができるようです。
 これならば野良猫に襲われる心配もなく、あと数日で大空に飛び立つことができるでしょう。

 短い間でしたが、我が家の庭に楽しみを与えてくれた、モズの子育て騒動でした。  



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