ブログ全盛の今の時代、個人のホームページを更新し続けている人は一体どれくらいいるのだろう。
北海道キャンプ場見聞録のリンク集に載せているサイトを調べてみたところ、最近1年の間に更新されたサイトは本当に数えるほどしかなかった。
ブログを持っている人は、そこで更新を続けているケースもあるけれど、こんな状況を見ると個人のホームページは既に存在価値を失ってしまったかのようである。
そうして、「北海道キャンプ場見聞録」も例外ではないのだ。
ちなみに、ここでいうブログは個人の日記的なブログのことを指し、ホームページは、ホームページビルダーなどを使って作成したサイトのことである。
ブログのシステムを使って従来のホームページ的なサイトを作ることもできるけれど、ややこしくなるので敢えてそれは考えないことにする。
1997年に北海道キャンプ場見聞録を公開し、その後は年々アクセス数が増え続けていたのが、2007年頃にピークに達した後は、今度は逆にアクセス数が減り始めたのである。
現在は、2007年当時の3分の2程度にまで減ってしまった。
多分、個人のホームページのほとんどが、程度の差こそあれ同じ傾向にあるような気がする。
その原因の一つとして、ブログの急速な普及の影響が考えられる。
ブログ利用者が急激に増え始めたのは2005年頃からと言われている。私自身は、最初はブログに対して偏見を持っていたのだけれど、ついには世間の潮流に飲み込まれ、2004年11月には自分でブログをつくることになってしまったのだ。
現在、個人でホームページを持っている人とブログを持っているの割合はどのくらいなのだろうか。その数字を目にしたことは無いけれど、ブログの数の方が圧倒的に多いのは、まず間違いないと思われる。
そして、Webのアクセスもこれに比例してブログの方が多いはずだ。私自身でさえ、毎日見ているのは個人のブログで、ホームページを見ることは殆どない。
これではホームページのアクセスが減り続けるのも無理はない。
アクセスの減るもう一つの原因として考えられるのが、Googleなどの検索エンジンの機能向上である。
昔は、インターネットで自分の知りたい情報を検索する時は、検索サイトの「カテゴリ」から検索するのが一般的だった。
たとえば北海道キャンプ場見聞録は、YahooJapanでは、地域情報 > 日本の地方、都道府県 > 北海道 > 趣味とスポーツ > アウトドア > キャンプのカテゴリに登録されている。
そうして目的にかなうホームページが見つかれば、その掲示板やリンク集を利用しながら、更に情報を集めていく。今では死語となったネットサーフィンのようなものである。
それが現在は、検索エンジンの機能向上によって、キーワードを入力するだけで自分の知りたい情報にほぼ確実にたどり着くことができる。ただし、この場合はサイトのトップページよりも、検索キーワードに関連した個別のページがヒットする方が多くなる。
検索者にとっては自分の知りたい情報さえ得られれば目的は達するので、そのホームページを誰がどうやって作っているのかなど気にしないで、直ぐに去って行ってしまう。
ディレクトリ検索ではサイト単位でヒットしていたものが、キーワード検索が主流になってくると、個々の情報を単位としてヒットするようになる。
その傾向が顕著になるにしたがって、個人のホームページはそのステータスを失い、インターネットの膨大なデータベースの中に組み込まれた一片のデータでしかなくなるのである。
話は逸れるけれど、Yahooのカテゴリに登録されることがホームページを公開している人達の大きな目標となっていた時代もあった。
その後、Googleが登場してからでも、Yahooに登録されているとGoogleの検索結果の上位に表示されやすくなるので、登録の価値は残っていた
しかし、今のYahooカテゴリを見ると、登録されているサイトの中には全く更新されなくなったページも混ざっていて、その信頼性は大きく下がっているような気がする。
カテゴリによる登録はもう時代遅れと言っても良いだろう。
その他に、個人のホームページには必ずと言っても良いくらいに設置されていた掲示板も、ブログやmixiの普及で殆ど使われなくなってしまった。
同じく、個人のホームページの定番であったリンク集も意味をなさなくなってきている。
それに加えてアクセスも減ってくるとなると、余程熱心な人でなければホームページの更新を続ける気持ちは失せてしまうだろう。
約15年も続けてきた「北海道キャンプ場見聞録」のホームページだけれど、そろそろ曲がり角にきていることだけは確かである。
次回はブログのことについて考えてみようと思う。
第2回へ |