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瀬戸内の旅(小豆島)

小豆島ふるさと村キャンプ場(4月1日~2日)

風が吹いてくれたおかげで、前日の雨で濡れたテントも朝にはほぼ乾いていた。
この日は高松港10時発のフェリーで小豆島へ渡る予定なので、これは有りがたかった。
それでもキャンプ場を出るのは8時になってしまったので、念のために高速道路を利用して高松港へ向かう。
高松港には9時数分前に到着。
係員の方から「9時発のフェリーに乗りますか?」と聞かれたが、こちらはまだ乗船券も買っていないので予定通りの船に乗ることにする。
乗船券さえ買ってあれば、駆け込み乗船することも可能なのだろう。

小豆島フェリー
フェリーで高松を離れる


フェリーの車両の往復料金は12000円。
結構な金額だけれど、小豆島は大きな島なので車無しで観光するのは厳しいのである。

船内には喫茶店のようなテーブル付きの座席もあったけれど、1時間で着いてしまうので、ゆっくりとそこに座っている暇はない。
殆どの時間は船のデッキに出て、楽しみにしていた瀬戸内海の風景を眺めていた。

小豆島フェリー
フェリーの船内は随分立派だった


今回の旅のテーマは瀬戸内海。
四国お遍路で徳島、高知、愛媛と回り、初めて瀬戸内海を目にした時はとても感動したことを覚えている。
しかし遍路道の途中で瀬戸内海を目にする機会はあまりない。
その後に訪れた四国でも、本州四国連絡橋を渡る途中に瀬戸内海の風景を横目で見るだけ。
私は、多島美と言われる瀬戸内海の風景が好きなので、今回の旅ではその多島美を思いっきり満喫しようと考えていたのだ。

瀬戸内海
瀬戸内海の風景


小豆島の土庄港に着いて、まず最初にオリーブ公園を目指す。
最初に、併設された道の駅に入るとほうきが無料で貸し出されていた。
映画「魔女の宅急便」のロケ地にもなったオリーブ公園では、この魔法のほうきにまたがって空を飛ぶ写真を撮影するのがトレンド。

オリーブ公園
オリーブ公園のオリーブの木、手前はユキヤナギ


かみさんが得意とするポーズなので、そのほうきを借りようとしたら絶対に嫌だと言う。
確かに、若い女の子ならインスタ栄えするけれど、60を超えたおばさんがほうきで空を飛んだら、本物の魔女と間違えられそうだ。

オリーブ公園
地中海っぽい風景と言われたらそんな気がしないでもない


公園の中の一番の人気スポットは「ギリシャ風車」。
ほうきを手にした若い女の子達が風車の前をウロウロしていて、とてもそこにおじさんが割り込んで写真を撮るような雰囲気ではない。
ほうきだけじゃなく魔女の宅急便の衣装まで用意している女の子もいる。
何時もならば、かみさんを入れて写真を撮るところだが、ここでは若い女の子が一生懸命飛び上がっている様子を写させてもらった。

オリーブ公園
若い女の子が店でいる様子を写させてもらった


園内は意外に広くて、ゆっくりと回っていたら結構時間がかかりそうだ。
女の子が喜びそうな施設だけれど、おじさんが小豆島で見たかったのはここではない。

オリーブ公園
園内のハーブガーデン


園内をササッと回った後は、かみさんが楽しみにしていた道の駅のお土産屋に立ち寄る。
かみさんは他の売り場には目もくれず、オリーブオイルの並べられたコーナーに張り付いている。
小豆島はオリーブの産地でもあるけれど、小豆島産のオリーブを使用したオリーブオイルはお値段も跳ね上がる。
「せっかく小豆島まで来たのだから好きなのを買えば」と言うと、嬉しそうに高級オリーブオイルを大人買いしていた。

オリーブ公園
かみさんの目的はここ


昼食は人気店の「なかぶ庵」でそうめんを食べる。
私は香川県最初のうどんを小豆島で食べるつもりでいたけれど、かみさんから「小豆島ならそうめんでしょ」と言われてこの店を探したのだ。
ナビを頼りに店に向かうと、やたらに細い道をナビされて、駐車場に入るのにも3回も切り返してやっと入れる様な始末だった。

やっとたどり着いた店では「昼食は予約制になっている」と言われて焦った。
それでも、私達のように何も知らずにやってくる客もいるみたいで、作業場みたいな部屋に入れられる。

なかぶ庵
予約しないでやってくる人達はこんな部屋で食べることになる


美味しいそうめん麺を食べられるのなら、場所は何処でも構わない。
注文したのは生そうめんと緑色のオリーブ生そうめん。
腰のあるそうめんなんて初めて。そうめんが美味しい食べ物であることを改めて認識したのである。
オリーブ生そうめんの方が甘味もあって、お勧めだ。



その後、かみさんの希望で向かったのは丸島醤油。
醤油も小豆島の名産品の一つなのである。
旅で回る観光地は私に全てお任せのかみさんなのだが、お土産品の購入などは色々と調べているようだ。

丸島醤油
もう少し古い建物なら良かったけど


この店では醤油の味見もさせてくれる。
他のものなら味見をしてみたいけれど、さすがに醤油の味見はかみさんに任せておいた。
ここでもかみさんは醤油を大人買い。

寒霞渓
寒霞渓ロープウェイ山頂駅からの展望


そして、小豆島で私が一番楽しみにしていた寒霞渓へと向かう。
写真に一目惚れしてそこへ行きたくなった観光地は何箇所か有るけれど、ここもその一つだった。

寒霞渓観光はロープウェイで行くのが一般的なようだが、私達は時間節約と料金節約を兼ねてロープウェイ山頂駅まで車で登った。
展望台からの瀬戸内海の風景も素晴らしかったが、ここの魅力はやっぱり奇岩や崖地が織りなす景観である。
日本三大渓谷美(奇景などとも言われる)の一つに数えられている。

寒霞渓
こんな風景を楽しみにしていた


ブラタモリでも紹介されていたここの風景は、展望台から眺めるよりも奇岩の間を縫うように登ってくるロープウェイから見たほうが面白そうだ。
ただ、ロープウェイだとスピードが速すぎるので、登山道を登って来た方がここの景観をじっくりと楽しめるかもしれない。

寒霞渓
登山道からこの風景を見たかった


寒霞渓を下って、今度はマルキン醤油記念館へと向かう。
現地までやってくると濃厚な醤油の香に包まれる。
記念館の周りは醤油工場にもなっているのだ。

マルキン醤油記念館
醤油の匂いが漂うマルキン醤油記念館


ここでは記念館の展示よりも、醤油色に染まったような工場の風景の方が私の感覚を刺激した。
工場の建物と建物の間の隙間に、何故か魅力を感じてカメラを向けてしまう。

マルキン醤油記念館
何か惹き付けられる風景


売店ではしょうゆソフトも売られていた。
しかし、このしょうゆソフト、店の前に置かれたソフトのディスプレイを見た限りでは、どうやってもウンコソフトにしか見えなかった。

マルキン醤油記念館
醤油ソフトと言うよりも別のものに見えてしまう



そうして、この日のキャンプ地である吉田キャンプ場までやってきた。
フェリーで着いた土庄港からだと、ここは島の反対側に位置している。
1泊で島内を効率よく回るのならば、ここを利用するのが一番良かったのだ。

海に面したキャンプ場で、車も乗り入れることができ、料金は1人600円と格安。
ただ、海との間に防波堤があって、サイトから直接海が見えないのが残念だ。
おまけに海からの風が強かったので、海に背を向けてテントを張ることになる。

吉田キャンプ場
左側が海なのだが防波堤に邪魔され海が見えない


先客は1組、私達の直ぐ後から女性ソロキャンパーがやってきた。
ここを利用するのは初めてらしく「お金は何処で払えば良いのでしょう?」と聞かれる。
私は事前に調べて有ったので「心配しなくても、そのうちに町内の人が集金に来ますよ」と教えてあげた。

吉田キャンプ場
山側を向いた方が景色が良い


一段楽してから、車で数分のところにある温泉に入りに行く。
この温泉は「小豆島オートビレッジYOSHIDA」と言うキャンプ場の受付にもなっている。
こちらの方はオートサイト一区画が4000円くらいする高規格キャンプ場。
昨日まで泊まっていた大池オートキャンプ場と、その隣の無料キャンプ場との関係みたいで面白い。

小豆島オートビレッジYOSHIDA
小豆島オートビレッジYOSHIDAのフリーサイト


大池オートキャンプ場はそれなりに賑わっていたけれど、こちらの方はオートサイトにもフリーサイトにもキャンパーの姿は見当たらない。
フリーサイトは温泉施設に隣接し、設営時には車もサイト内まで入れられそうで、サイトからの眺めも私達が泊まっているキャンプ場よりも優れている。
料金もオートサイトよりは安くなっていて、あらかじめ知っていたらこちらを利用していたかもしれない。


醤油やオリーブオイル等本日の戦利品


風が強く、夜になって気温も下がってきたので、風呂から戻ってきた後はテントの中に籠もって時間を過ごした。
今回のキャンプにはイワタニのカセットガスストーブを持ってきたけれど、このストーブに随分助けられた。
去年の九州キャンプでも、このストーブは殆ど使っていなかったのに、随分寒さに弱くなってきたものだ。


体から発する熱量が足りなくなってくると暖房がないと寒さに耐えられない


朝目覚めると、キャンプ場正面の空が赤く焼けていた。
慌てて海岸まで降りてみたけれど、雲が多くて朝日は見られそうにない。

吉田キャンプ場
朝焼けは美しかったけれど朝日は見られず


昨日は暗くなってからやってきたキャンパーもいて、場内にはテントや車が並んでいて驚かされた。
島のキャンプ場なので利用者は少ないだろうと思っていたが、やっぱり土曜日ともなると、こんなところまでキャンパーは押しかけてくるようだ。

吉田キャンプ場
夜中にやって来たキャンパーも静かにしてくれたので良かった


私達の前から来ていた若い男性二人連れのキャンパーは、小さな簡易テントにシュラフの頭だけを突っ込んで寝ていた。
夜中も風が吹いていて、気温もかなり下がっていたのに、若者の元気さに感心してしまう。

吉田キャンプ場
これで寝られるのは若者の特権か?


今朝はエンジェルロードを見に行くので、あまりゆっくりとはしていられない。
夜中の風のおかげでテントは全く結露せず、おかげで午前7時半には撤収を終えて、キャンプ場を出発できた。


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