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東北の旅(角館と鳥海山)

鳥海高原家族旅行村(6月13日~14日)

田沢湖キャンプ場を午前7時に出発。
今年の山陰・九州の旅では午前8時頃にキャンプ場を出ることが多かったけれど、今回はテントが結露していても、いなくても、バンガロー泊でも、キャンプ場を出発するのは大体午前7時頃だった。
夏至が近くて明るくなるのも早いので、午前4時半前には起きてしまうので、その分出発時間も早くなっているのである。

十和田湖の象徴が「乙女の像」だったように、ここ田沢湖の象徴は「たつこ像」らしい。
自然の美しさだけでは勝負できないのかと思ってしまう。
でもやっぱり、せっかく田沢湖に来たのだから「たつこ像」くらいは見ておこうと言うことになるのは私たちも同じだった。


湖の中に立つたつこ像


「たつこ像」が湖の中に立っているのは、現地に着いて初めて知った。
天気も良くて、澄んだ水の中で朝日を受けて金色に輝く「たつこ像」は、十和田湖の「乙女の像」よりも印象的だった。

田沢湖を後にする途中、かたまえ山森林公園の展望台に立ち寄る。
そこからは美しい田沢湖の姿を一望できた。
前日に展望台から見た十和田湖の風景とは大違いである。
やっぱり、湖の風景は天気の良い時に見るに限るのである。


かたまえ山森林公園の展望台から望む田沢湖


この日の最初の目的地は、角館の武家屋敷。
午前8時半頃に角館の町に着いて、武家屋敷の場所も良く分からないままに桜並木駐車場の看板が立つ大きな駐車場に車を停めた。
「武家屋敷の駐車場ってここで良いのですか?」と聞くと、係りの女性が丁寧に説明してくれて、武家屋敷散策用の地図をもらった。
角館については細かいリサーチはしていなかったので、この地図はとても役に立った。


武家屋敷通りを散策


大きな枝垂桜が枝を垂らす武家屋敷内の道はとても落ち着いた雰囲気である。
まだ開館時間前の施設も多く、そこで働いている人達なのだろうか、屋敷前の道を清掃している人達を方々で見かけた。


武家屋敷の中を見て回る


武家屋敷と言うと質素なイメージがあるのだけれど、有料で公開されている青柳家や石黒家の屋敷は上級武士だったようで、その展示内容も充実していて楽しめた。


この店の生もろこしは美味しかった

武家屋敷通りの中にあるお土産屋の「生もろこし」の看板が気になって中に入ってみる。
知らなかったけれど、もろこしは角館の銘菓らしい。
生もろこしを試食したところ、とても美味しかったので早速お買い上げ。

武家屋敷の一角でハナミズキが真っ白な花を咲かせていた。
この旅に出る時、我が家の庭のハナミズキも満開になっていたけれど、ハナミズキの満開時期は北海道も東北も変わらないようだ。

毎年そうなのかは分からないが、旅の途中で見かけるハナミズキはどれもびっしりと花を付けていて、とても目立っていた。


びっしりと花を付けたハナミズキ

初めて真剣を手にした


この後、同じ角館の安藤醸造本店へと向かう。
武家屋敷街の一角にも安藤醸造の支店があったのだけれど、どうせならば観光スポットにもなっている本店に行くことにしたのだ。
レンガ造りの建物も重厚で良かったけれど、そこで売られているものもかみさんの注意を引くものが多かったようで、色々と買い込んでいた。


見応えのある店の造り



店内の蔵、ここで結婚式を行ったこともあるとか

店舗と言うより博物館みたいな店内



角館の次の目的地は鳥海山である。
山麓のドライブを楽しもうと思っていたので、天気の良いことが鳥海山観光の際の絶対条件になっていた。
そして今日は、旅に出て以来一番の好天に恵まれたのである。

これまではなるべく一般道を走るようにしていたけれど、この日は走る距離が長かったので、大内JCTから象潟ICまで日本海東北道を利用して時間短縮を図った。
そして鳥海山麓を通る通称鳥海ブルーラインのドライブを楽しむのである。


奈曽の白滝

まずは奈曽の白滝を見る。
駐車場はブルーライン沿いにあったものの、そこから滝まで少し歩かなければならなかった。
展望台から眺める滝はなかなか迫力がある。

滝の真下近くまで行くことも出来るようだが、そこまで降りるのもまた時間がかかりそうだ。
これくらいの滝ならば他でも見られると自分に言い聞かせ、近くの金峰神社に参拝してから先に進むことにする。

旅行ガイドではここの近くにももう一箇所、滝があったはずである。
かみさんナビに任せて車を走らせていると、いつの間にかその滝を通り過ぎていたようである。
元滝伏流水と言って鳥海山からの伏流水が苔生した岩の間を流れ落ちる滝らしく、名曽の白滝よりこちらの方を見たかったので、ちょっとがっかりした。
やっぱりかみさんナビに頼らず、素直にGoogleナビを利用していれば良かったのである。

そうして鳥海山5合目、標高1150mの鉾立まで上ってきた。
ビジターセンターなどがあり、ここが鳥海山の登山口になる。


もっと眺めの良い展望台が有ったらしいのだが


駐車場横の展望台からは鳥海山の山頂、奈曽川が刻んだ深い渓谷、そして日本海が一望できる。
そこの展望台よりも登山道を5分ほど登ったところにもっと眺めの良い展望台があると聞いていた。
しかし、登山口にはそんな展望台のことは書いていないし、少し登ってみたけれど今は使われていない建物があるだけで、分からないままにそこを後にしてしまった。
後で調べてみると、やっぱりその登山道をもう少し登れば展望台があったらしい。
リサーチ不足だと、肝心なものを見逃してしまうのである。


空気が澄んでいれば佐渡島も見えるらしい



ブルーラインを遊佐町へ下りていき、丸池様と呼ばれる場所に立ち寄る。
鳥海山の湧き水でできた小さな池で、それ程メジャーな観光スポットではない。
美しいコバルトブルーに染まり、清里町の神の子池に雰囲気が似ているが、神の子池よりも綺麗な色をしていた。


神の子池を思わせる丸池様


この丸池様の直ぐ近くを流れる牛渡川も素晴らしく美しい川だと紹介されていて楽しみにしていたけれど、こちらの方はがっかりだった。


これなら千歳川のバイカモの方が美しい

水も澄んでバイカモも茂っているけれど、ブロック護岸で囲まれた川を見ても、感動は湧いてこないのである。

今日のキャンプ場は、鳥海山を南へぐるりと回りこんだ場所にある鳥海高原家族旅行村のバンガローである。
この先、次第に天気は下り坂になる傾向で、行程を考えるのも難しくなってきていた。
おまけに山形県では安く泊まれるキャンプ場も少なくなって、キャンプ場選びにも苦労するのである。

この鳥海高原家族旅行村のバンガロー(ツリーハウス)は1棟3240円で泊まれるのでかなりリーズナブルである。
キャンプ場に向かって庄内平野を車を走らせる。
米どころの庄内平野だけあって広々とした水田風景が広がる。
その風景の先にそびえる鳥海山の姿はとても印象的だ。


米どころ庄内平野から望む鳥海山


そうして午後4時過ぎに鳥海高原家族旅行村に到着。
料金の割には立派なツリーハウスである。


ツリーハウスという名のバンガロー、山の後ろに鳥海山の姿が少しだけ覗いている


高床式なので下でバーベキューなどを楽しめるとのコンセプトらしいが、それならば床下部分をもう少し綺麗に整備して、出来れば野外卓くらいは置いて欲しいところだ。
今の状態では、無駄に階段を上り下りさせられているような感じなのである。
それと、サイトから鳥海山がチラリとしか見えないことも残念である。

まあ、そんなちょっとした不満はあるけれど、料金は安いし、眺めも良いし、近くの鳥海山荘で風呂に入れるし、快適なキャンプ場である。
エゾハルゼミの鳴き声がうるさいくらいだ。
エゾハルゼミは北海道だけなのかと思っていたが、東北でも同じような時期にエゾハルゼミが鳴くようだ。


酒田市の夜景が見える


辺りが暗くなってくると、遠くに酒田市の街の灯が点り始めた。
次第に暗さを増す空でも、星が一つ、また一つと輝きがはじめる。
天気に恵まれた良い一日だった。


晴れ渡った空に星が瞬き始めた


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