北海道キャンプ場見聞録
極暑の中のキャンプ
キトウシ森林公園家族旅行村キャンプ場(7月28日~29日)
カヌークラブのレスキュー講習会に出席するため、キトウシ森林公園家族旅行村のキャンプ場に初めて泊まることにした。
ここの家族旅行村は何度も利用していたけれど、宿泊は何時も旅行村内のふるさと生活体験の家。
今回のレスキュー講習会座学編は、このふるさと生活体験の家で開催される。
そのまま宿泊もできるけれど、人数が多くなりそうなので私たちはキャンプ場の方に泊まることにしたのである。
ちょっと風変わりなカーサイトだ
石狩川の川下りを終えてキャンプ場に到着したのは午後3時半。
夏休みに入った週末のキャンプとなれば、キャンプ場も大混雑だろうと思って一ヶ月前からここのカーサイトを予約しておいた。
この日の東川町は気温がグングンと上昇し、最高気温は33.6度を記録。
キャンプ場に到着した時も気温はまだ33度以上。
この暑さの中でテントを設営するのは初めての経験である。
ただ、カーサイトなので荷物を運ぶ必要も無く、装備もソロテントを二つ張るだけ。
ここのカーサイトには個別の炊事小屋があるので、キャンプ道具は全部その中に運び込み、川下りで濡れたウェア類も中に干すことができる。
ここを予約したのは大正解だった。
真剣な表情で講師の話に聞き入る
設営を終えたら直ぐに、講習会場の生活体験の家へ向かう。
講習は既に始まっていたが、玄関から入って直ぐの板の間に、マイキーさんの奥さんちえちゃんが横たわるように倒れていた。
マイキーさん達もキャンプ場泊なのだが、テント設営中に熱中症になってしまったらしい。
最近はテレビのニュースでも耳にするようになった言葉だが、正に危険な暑さなのである。
生活体験の家にエアコンが付いている訳はない。
それでも縁側の戸を全て開け放てるので風通しは良い。
断熱性の良い北海道の住宅は、逆に風通しが悪く、最近の札幌の暑さでは家中の窓を全開にしても室内の温度が全然下がらなかった。
こんな暑い日には、古い日本住宅の良さを実感できる。
有意義なレスキュー講習会を終え、ちえちゃんの熱中症も何とか回復。
私達はキトウシ高原ホテルのラジウム温泉へ汗を流しに行く。
ホテルは小高い場所にあるので、その駐車場からは東川の水田地帯を見渡せる。
キトウシ高原ホテルから東川町の水田地帯を眺める
畑や牧場の風景に囲まれて育った私には、水田の風景はとても新鮮に感じられる。
カーサイトの直ぐ前には、そんな水田風景が広がっているのだが、気に入らないのはその間に道路が通っていることである。
これが、このカーサイトの一番の欠点と言えるだろう。
目の前を道路が通っているのが残念
夕日に染まるカーサイト
まあ、それでも交通量の多い道路でもなく、今回は一晩寝るためだけに泊まるようなものだから、大して気にはならない。
夕食は焼き肉
夕日を眺めながら焼肉を食べる。
夕食を終えたら、生活体験の家宿泊組のところへ遊びに行く。
相変わらず、周りの戸は全て開け放たれたまま。
虫の多いところなら部屋の中を蛾が飛び回りそうだが、意外とここは虫が少ないようだ。
明日はレスキュー講習会実技編を控えているので、午後10時頃には自分達のテントへと戻ってきた。
気温はまだ24度くらいはある。
通気性の良いテントでも、中に入れば外よりも暑く感じる。
体が汗でべとべとして、シュラフに入るのは勿論、その上に寝るのさえ躊躇われるくらいだ。
我が家のキャンプ史上、一番暑い夜だったかもしれない。
明け方には気温も22度くらいまで下がって、少しは涼しさを感じる。
青空が広がり、今日も暑くなりそうな雰囲気だ。
朝の空には満月が残っていた
キャンプ場内を少し歩いてみた。
林間の傾斜地に作られているサイトは、荷物運びのことさえ考えなければなかなか快適そうである。
週末の割には思っていたほど混んではいない。
と言うよりも空いている印象さえ受ける。
水辺のキャンプ場と違って、こんな暑い時にわざわざ来ようと思える場所ではないのかもしれない。
林間のサイトの数は限られているので全部埋まったとしても混雑感はなさそうだ
朝日が当たってくると、気温も一気に上がり始める。
他のキャンパーが起き出してくる頃には、我が家は撤収を完了。
東川町の美しい田園風景
今日の川下りに備えて東川町のコンビニまで買出しに出かける。
水田風景の向こうには大雪山の山並みも見えていた。
この日東川町は、今夏の北海道の最高気温となる35.6度を記録したのである。