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花粉症なんかに負けないぞ

AKAIGAWA TOMO PLAYPALK(5月22日~23日)

新緑の季節、花粉症の症状が酷いけれど、家の中に閉じこもっていても面白くない。
天気も良いのでキャンプへ出かけることにした。
私が新緑キャンプで真っ先に思いつくのが、赤井川村のドロームキャンプフィールド。18年前に泊まった時の新緑の美しさがとても印象に残っているのだ。

このドロームキャンプフィールドは、一時期アリスファームの経営に変わり、その後アリスファームが撤退して閉鎖された年もあった。
それが、去年の7月から経営者も変わってAKAIGAWA TOMO PLAYPARKと言う名前で再オープンしていたこともあり、久しぶりに旧ドロームへと出かけることにしたのである。

その前に立ち寄ったのが、途中にある落合ダム。
以前にかみさんの姉から「ダム湖でカヌーに乗れるのよ」と聞いていた。

国道393号を走っていて、落合ダムの案内標識は何時も見ていたけれど、ダムマニアでもないので今まではわざわざ立ち寄ってみようとの気持ちにはならなかった。

しかし、ネットで検索すると、湖の中に立ち枯れた樹木が沢山あって、ダムサイトの園地ではキャンプもできるらしく、なかなか面白そうなのでキャンプのついでに寄り道することにしたのである。

国道から入って少し走ると直ぐに落合ダムに到着。
そのままダム湖沿いの砂利道を走っていくと、整備された芝生の園地と駐車場が現れる。
駐車場の脇には落合ダム湖畔親水広場の案内図が立っていた。
それを見ると、芝生広場ではキャンプができて、湖畔にはカヌー乗り場も作られている。


ダム湖に作られた園地では、立派な施設があるのに一般的にはあまり知られていないと言った場所が時々ある。
ダムを造る時は国からの補助もあって関連工事で立派な園地を作るけれど、ダムの完成後はその管理が地方自治体に押し付けられるので、乏しい予算の中ではまともに管理していられない。
多分、そんな背景によるのだろう。

ここの施設だって、キャンプ場ガイドブックにも載っていないし、ダム堤体のところにも、ダム湖の奥にこんな施設があるなんて何も表示が無い。
ここまで入ってきて、初めて施設の存在を知るのである。

そんな場所なのに、キャンプをしていそうな車が停まっていたのには驚いてしまった。
知る人ぞ知ると言った場所なのだろう。

湖の中の枯れ木も、少しだけなのかと思っていたら、結構広い範囲に広がっているので驚いてしまった。
カヌーで枯木の間を巡りながら湖上散歩を楽しむつもりでいたけれど、湖面に白波が立つくらいの風が吹いていたので、今日は諦めることにした。


この管理棟の裏で工事が行われている

そしてAKAIGAWA TOMO PLAYPARKへと向かう。
以前のホテルドロームの建物は、現在は管理棟として使われていたが、その前で大規模な工事が行われていた。
これは、常設型のパンプトラックの造成工事で、今年の夏には完成するらしい。

そしてそのコースの開設を記念して「レッドブル・パンプトラック・ワールド・チャンピオンシップ」が8月5日に開催されるとのこと。
パンプトラックって何だ?と思って調べてみると、MTB等でペダルをこがないで、身体の重心移動やコースの傾斜を利用して加速力をつけてゴールを目指す競技らしい。

この工事は、キャンプ場とは管理棟を挟んで反対側で行われているので、キャンプするのには影響はない。
受付の際にもう一つ言われたのは、コテージの新築工事もやっているとのこと。


スノーピークモバイルハウス「住箱」

そのコテージが、キャンプ場の入り口付近に3棟建っていたけれど、タイヤが付いていて木製のトレーラーハウスのようなものである。
スノーピークのモバイルハウス「住箱」と言う製品らしい。
これを使ってグランピングも始めるようだ。

このキャンプ場の新しい経営者は、シンガポールに本社を置く外国資本の会社らしい。
スキー場等でも外国資本の会社が経営に関わっているところでは、あまり良い話は聞こえてこない。
ここがこれからどう変わっていくのか、ちょっと心配なところもある。

ただキャンプサイト自体は、今のところは以前と全く変わりはなかった。
期待してた通りに新緑に染まった場内では、ニリンソウの群落も花を咲かせていた。
他にキャンパーの姿はなく、何処にテントを張るか迷ってしまう。


かみさんは車の通行音が聞こえないようにと、キャンプ場の横を流れる白井川の近くを選んだが、私は新緑に彩られた山が良く見える場所を選ぶ。
かみさんの決めたことには逆らわないようにしているけれど、今回だけは私の意見を通してもらった。

隣にはニリンソウが花を咲かせ、目の前に広がる風景も素晴らしい。
ここがベストサイトだったとほくそ笑むが、今回ならばどこにテントを張ってもベストサイトになっていた気がする。



しかし、覚悟していたとは言え、夫婦二人とも花粉症の症状は最悪だった。
何しろ、二人ともシラカバ花粉症なのに、直ぐ後ろにはシラカバ林が広がっているのである。

初めてここに泊まった時もそれでひどい目に遭っていたのに、全く懲りていない。
快適なキャンプのためには、少々の苦しみには耐えなければならないのだ。

以前にそのすぐ横にテントを張って、河原で焚火も楽しんだこともある白井川は、雪解け水で大増水し、もう少しで溢れ出しそうなくらいである。
そんな流れを見ていると、カヌーイストの血が騒いでくる。


増水した白井川

ニリンソウの群落の中で育つアズキナ


近くにはニリンソウの大群落も広がっていた。


手前の白っぽく見えるのがニリンソウとアズキナの群落


ニリンソウに混じってアズキナ(ユキザサ)も大量に生えていた。
これだけ大量に生えていると有り難みも薄れてしまうが、もちろん収穫させてもらう。
それをワサビマヨネーズで和えると、ビールの良いつまみになった。
アズキナは、普通のお浸しにしても甘みがあってとても美味しい。


アズキナを茹でる

上空には上弦の月が


今日は他のキャンパーは1組だけだ。
静かな場内。

夕食はバーベキュー。
道の駅あかいがわで買ってきた極太のアスパラを1本丸ごと焼いて食べる。

夕食を終えるとそのまま焚火タイム。
頭の上には上弦の月が浮かんでいた。

暗くなるにつれて星が一つ、また一つと輝き始める。
スマホのアプリでISSが見られないか調べてみたら、丁度今日の午後9時前に上空を通過するようである。
その時間に合わせて空を見上げていると、シラカバの梢の陰から小さく輝く点が姿を現した。

他のどの星よりも明るく輝き、その光の中に赤い点のようなものまで見えている。
今までに見たISS の中では一番の明るさだった。


焚火タイム

ISSの軌跡



翌朝は曇り空。
でも、それはそれで新緑がしっとりと見えて良いものである。


お隣のキャンパー

場内を歩いていると、勿忘草やスミレが可憐な花を咲かせていた。
キャンプ場へ来る途中の道端では勿忘草が群生して花を咲かせ、そこだけが青く染まって見えていた。
とても美しい花なのに、我が家の庭では完全な邪魔者扱いで、花を咲かせる前に全て抜き取られてしまう。

エゾエンゴサクの群落も場内の所々にあるが、こちらの花はもう終わりかけていた。
もう少し早い時期ならば、これも美しい風景を演出していたことだろう。

お土産にするために、アズキナをもう少し収穫させてもらう。
ゆっくりと片付けを済ませて、キャンプ場を後にした。


そして向かったのが落合ダム。
今日は風が無く、ようやくダム湖にカヌーを浮かべることができた。
枯木の森の中をカヌーで進んでいく。
霧でもかかっていれば、もの凄い幻想的な風景を見られそうだ。


枯木の森をカヌー散歩


切り立った対岸の山肌ではシラネアオイが花を咲かせていた。
所々で山肌から湧水が染み出し、そんなところではエゾノリュウキンカの花も見られる。


手のとどくところにウドが生えている

そこにウドが生えているのを発見。
カヌーに乗ったまま収穫できるところに生えていた。それも丁度良い大きさの上物のウドである。
先日の鵡川の川下りで、滑落しそうな崖をよじ登ってウドを収穫していたのとは大違いだった。

更に湖の奥へと進んでいくとダム湖のインレットまでたどり着いた。
周辺には美味しそうなフキも生えていたので、上陸して収穫する。
カタクリが花咲かせていた。
ヨブスマソウも沢山生えていたが、洞爺湖キャンプの時に沢山食べたので、これはさすがに収穫する気にはなれなかった。

湖へ戻ってくると、風が吹き始めていた。
湖面が凪いでいる時に、枯木の森の写真をもっと撮っておけば良かったと後悔する。
さざ波が立つと、良い雰囲気の写真にならないのだ。


湖上に現れた枯木の森


ゴムボートで釣りに出ていた人も戻ってきた。
話しを聞くと今日は坊主だったが、釣れる時は結構釣れるらしい。

落合ダムは知る人ぞ知る素晴らしいアウトドアフィールドだったのである。
 

 TOMO PLAYPARKキャンプの写真



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