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天候悪化で体調も悪化

四万十カヌーとキャンプの里かわらっこ(4月9日~10日)


ここからキャンプ場までが遠かった

素晴らしい青空の下、四万十川を25キロ下って四万十カヌーとキャンプの里かわらっこ前の広大な川原に上陸。
川原が広すぎて、キャンプ場のサイトまで200m近く荷物を運ばなければならない。

川原から一番近いサイトに荷物を置いて、管理棟で受付を済ませる。
ここは本来はオートキャンプ場である。
そこに、川から上陸してキャンプをすると言うと驚かれるかもしれない。
そう思っていたが、驚く様子もなく受付をしてくれる。
多分、私達のようなキャンパーも結構いるのだろう。

オートキャンプ場だけあって、サイトには流し台もあるし、管理棟ではシャワーも浴びられる。


河原キャンプが高規格オートキャンプ場泊に変わってしまった

夕食はレトルトのカレーを食べるつもりだったが、管理棟に併設された売店では美味しそうな寿司が売られていたので、それを購入。

ビールを飲んでシャワーを浴びて、サイトで寛ぐ。
川原のキャンプが出来なかったのは残念だけれど、正直言ってこちらの方がずーっと快適である。

小さいけれど、サイトの横には桜も咲いていた。
考えてみると四国上陸後のキャンプでは、常に直ぐ近くに桜が咲いていた。

そして常に川の音が聞こえ、祖谷渓キャンプ村で隣のバンガローに外人のグループが入っていた以外、宿泊者は常に私達だけ。
暖かな四国といえども、この季節にキャンプをする人はまだ少ないのだろう。

川原に降りて、川下りの余韻を楽しむ。
お土産にしようと思って、石ころを探すが、変わった石は少ない。
四万十川流域の地質の関係なのだろう。
それでも一人3個までと決めて、それぞれが気に入った石を持ち帰る事にした。


川下りの余韻を楽しむ



屋根の下を借りて朝食

明日の天気は1日中雨の予報だった。
安く泊まれるバンガローも近くにないので、お遍路の時に泊まったペンションひらのに予約を入れる。
今の季節はお遍路のハイシーズンでもあり、満室じゃないかと心配したが、宿泊者は私達だけみたいだった。

天気予報よりも早く、夜中から雨が降り始めた。
朝食は、屋根のある炊事棟を利用させて貰う。

7時15分のバスに乗って、江川崎に停めてある車を取りに戻る。
昨日の夕方、キャンプ場前の川原で見かけた中国人風の2人連れ旅行者が、大きなキャリーバッグを引きずって同じバスに乗ってきた。
この辺りの農家民宿にでも泊まっていたのだろうか。

口屋内で上りと下りのバスがすれ違い、その時にお互いの運転手が乗り変わる。
1日に3本しか走っていないバスなので、そうしなければ自分の職場に戻ってこれないのだろう。


四万十川桜づつみ公園で

自分の車で再びキャンプ場に戻ってくると、かみさんが一人でほぼ撤収を終えていたのには驚いた。
荷物を全部炊事棟の中まで運んで、そこでテントなどを片付けていたらしい。
おかげで、雨が降っているにも関わらず、少し湿っている程度でテントを収納することができた。

その後は、中村の市内を観光。
四万十川桜づつみ公園の満開の桜を楽しんだ後は、入田ヤナギ林の菜の花を見に行く。

そこで開催される菜の花まつりは3月で終わっていたけれど、他でも綺麗に咲いている菜の花を見ていたので、まだ咲いているだろうと期待していた。
しかし、残念ながら花の姿は殆ど無く、ただの草地のようになっていたのである。

次は為松公園の桜を見に行く。
市内の小高い丘の上にある為松公園からは街並みを一望でき、桜も丁度満開になっていた。


為松公園から中村市内を一望


私は嬉しくなって、何枚も写真を撮っていたが、かみさんは今一退屈そうにしていた。
その理由を聞いてみると、公園の桜はあまり好きじゃないらしい。
まあ、その気持ちが分からなくもないが、綺麗なものはやっぱり綺麗なのである。


安並水車の里で記念撮影

安並水車の里に着く頃には雨脚が更に強まってきた。
ゆっくりと歩けるような状況でもなくなり、写真を数枚撮っただけで、早々に市内まで戻って来た。

予定していた観光地は回ってしまったけれど、まだ12時前である。
中村は土佐の小京都とも言われている。
観光案内所に行って、小京都らしい街並みは何処へ行けば見られるかと聞いてみると、あっさりと「ありません」と言われたのには、ガックリときた。

地震のせいで古い家は倒れてしまって残っていないと言うのだ。
「一体、何時の地震の話しだ?」
何の収穫も無く車に戻る。
相変わらず雨が降り続けて、肌寒くさえ感じてしまう。
何となく体調も優れず、風邪をひく前の状態と似ていた。
かみさんにそう言うと、かみさんも同じ状態らしい。


お遍路で歩いた道を懐かしむ

昨日は暑いくらいの天気の下で川を下り、今日は一変して肌寒い一日。
体温調整が付いていけないのかもしれない。

近くで昼食を済ませた後は、お遍路で歩いた宿毛から土佐清水をドライブすることにした。
遍路道を車を走らせていると、お遍路シーズンだけあって、沢山のお遍路さんの姿を見かける。
雨の中を歩く辛さを何度も味わっていたので、その大変さを直に感じる事ができる。

私達が土砂降りの雨の中を歩いていた場所を通りかかる。
雨に打たれながら歩いている夫婦のお遍路さんを見て、涙がこみ上げてきた。

そうして午後3時半にペンションひらのに到着。
宿のご主人が私達のことを覚えていてくれなかったのは、ちょっと残念だった。
美味しいコーヒーを入れて貰い、ようやく人心地付いた。


ついにダウン

しかし、私の体調は更に悪化。
夕食を食べることもできずに、そのまま寝てしまったのである。

無理して汗をかいたおかげで熱は上がらずに済んだが、胸が悪い状態は続いていた。
この日も一日中雨の予報。
最初に考えてあった四国の旅のアトラクションもほぼ終えてしまい、これと言った予定も無い。
小歩危のラフティングが無くなり、四万十川の川旅も日帰りツーリングとなり、そのおかげで日程が空いてしまったのだ。

体調が悪いせいもあって、なかなか名案が浮かばず、とりあえず今日も普通の宿に泊まることにする。
お遍路の時にも泊まった「しおや宿」に予約を入れる。
後は、観光しながら適当に車を走らせることにした。


大荒れの四万十川河口

ご主人に見送られペンションひらのを出発。
まず最初に向かったのが、四万十川の河口である。
四万十川を下った記念に、最後はやっぱりその河口を見ておきたいのだ。

宿からは10分もかからずに河口に到着。
その河口に打ち寄せる波の迫力に度肝を抜かれた。
昨日の夜から風と雨の荒れ模様の天気になっていて、今朝になって風はいくらか弱まっていたが、海の波はまだ治まっていなかったのだ。
さすがに、太平洋から打ち寄せる波は迫力がある。

今日もまたお遍路で歩いた道を懐かしみながら車を走らせる。
入野海岸のラッキョウ畑は、お遍路で歩いた時は花を咲かせていたけれど、今は花は無く、その代わりに大きく育って、広大なラッキョウ畑は緑色に染まっていた。

お遍路で一日かけて歩いた道も車で走れば30分もかからない。
良くそんな距離を歩けるものだと、他人事のように感心してしまう。


増水して今にも沈みそうな沈下橋

四万十町で再び四万十川に再会。
ここは私達が下った区間よりも遥か上流部にあたる。
普通の川は上流部になればなるほど山奥に入っていくものだが、四万十川は大きく蛇行して流れているので、この辺りでは私達が下った場所より海に近い。
何となく不思議な気がする。

昨日からの雨で四万十川は増水し、沈下橋も沈みかかっていた。

走っている途中に道の駅があると必ず立ち寄る。
そこで売られている地元野菜を見るのがかみさんの楽しみなのである。
私は相変わらず体調が優れず、車の中で待っていることが多かった。

お遍路の時に苦労して登った七子峠を車であっさりと越えて、久礼の町へと下ってきた。
そこの大坂谷川沿いに桜並木があったのを思い出して寄り道する。
お遍路の時は「ここの桜が咲けば綺麗だろうな~」と思っていたが、まさか翌年の桜の時期に再訪することになるとは、その時は全く考えてもいなかった。
そしてその桜は、想像したとおりに美しかったのである。


大坂川沿いの桜並木



参道を埋め尽くすクスノキの落ち葉

観光ガイドに久礼の大正町市場が載っていたので、そこにも寄り道。
残念ながら、海が荒れていたので、水揚げされたばかりの新鮮な魚が並ぶ様子は見られなかった。

それでも、古い街並みも残り、歩いているだけで楽しいところだった。
お遍路の時もこの辺りを歩いたはずなのに、黙々と歩き続けるだけで、そんな風景は全く目に入っていなかったのかもしれない。

近くの久礼八幡宮も、なかなか雰囲気のある神社だった。
昨夜の風の強さを物語るように、クスノキの落ち葉が参道を絨毯の様に埋めていた。


穏やかな仁淀川の河口

仁淀川を渡る。
ここでも、仁淀川を下った記念として河口まで行ってみる。
大波の打ち寄せていた四万十川と違って、仁淀川の河口はとても穏やかな風景だった。

かみさんが泣きそうになりながら渡った浦戸大橋も、車であっさりと通りすぎる。
再び高知市内に近づいていた。
今回の四国の旅のスタートが高知市だったので、ぐるりと一回りしてきたことになる。
四国の中を無駄に走り回っている感じだが、天気を見ながら行き場所を決めてきたので、こんな事になってしまう。
当初計画では、もっと効率的に移動するようになっていたのだ。


岩崎弥太郎と一緒に記念撮影

今日宿泊する予定のしおや宿を通り越して、その先の安芸市へと向かう。
そこの野良時計や土居廓中の武家屋敷、岩崎弥太郎生家を見るのが目的である。

お遍路で安芸市を通り過ぎる時、これらを見てみたかったのだが、遍路道からは外れていたので諦めていたのである。
数キロの距離でも、そこまで歩くとなると往復で2時間もかかってしまうのだ。
それが車ならば、簡単に見に行くことができる。

それらを見終わった感想は、「わざわざ歩いて見に来なくて良かった」といったところであろうか。
車でサラッと見に来る分には不満のない内容ではあった。


レンゲの花と野良時計


そうして午後5時にしおや宿に到着。
ここでも宿泊者は私達だけだった。
お遍路シーズンにこんな状態で、経営的に大丈夫なのかと心配になってしまう。

夕食はかみさんが豚のしゃぶしゃぶにしてくれた。
今日は朝も昼も殆ど何も食べていなかったが、そのしゃぶしゃぶをようやく少しだけ食べることができたのである。


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