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蚊のお出迎えコムケキャンプ

コムケ国際キャンプ場(9月26日〜27日)

モヨロ貝塚館の展示去年の網走マラソンの時に網走監獄やオホーツク流氷館には行っていたので、今年は残りの場所を巡るつもりだ。
そうして、テントランドを後にして最初に向かったのがモヨロ貝塚館である。

縄文文化やアイヌ文化とは違うオホーツク文化。
そのオホーツク文化の代表的な遺跡がモヨロ貝塚である。
この辺りの歴史にそれ程詳しいわけではないけれど、古代の人々の生活を知るのはなかなか面白い。

頭に甕を被せる屈葬の習慣、竪穴式住居の中の熊の骨塚、骨を削って作った熊の像など、興味を惹くものが多かった。
展示の仕方も凝っていて、モヨロ貝塚館はなかなかお勧めである。

 
モヨロ貝塚館   モヨロ貝塚館
展示の仕方も面白い   竪穴式住居を体験できる

北方民族博物館のカヌーの展示次に向かったのが北方民族博物館。
モヨロ貝塚館が市立の施設なのに対して、こちらは道立。
さすがにお金のかけ方が違うなと言うのが印象である。
しかし、オホーツク文化だけではなく北方民族の生活に関する展示が主なので、私はあまり興味が湧かなかった。
その中で目を惹いたのはカヌーくらいである。

旧石器からオホーツク文化までの流れを紹介する特別展も開催されていたが、展示内容が貧弱すぎた。
これで300円の料金を取るのはどうかなと思ってしまった。

能取岬その後は、前日のマラソンで走った能取半島を車で一周。
自分の足で走った方が周りの景色が良く見えると思ったが、車で走った方が周りの景色を眺める余裕があるのだ。

昼食は常呂町のレストランブレに入る。
去年は網走へ来る途中にここで昼食を食べようとしたのだが、満員で入れず。
ようやく今回、ここで食事をすることができた。

奥さんの接客が無愛想過ぎるけど、料理は素晴らしく、料金もとてもリーズナブル。
気軽に来れるような場所ではないのが残念だ。

国道沿いに海鮮の店を見つけて入ってみる。
そこで売られている魚の安さにビックリした。
結構大きなカレイが10匹くらい入って1箱600円。
大きなブリも1本700円。
安すぎるシイラシイラにいたっては200円とか300円、80センチくらいのシイラでも500円だ。
シイラってそんなに不味い魚なのかと思ってしまう。

サロマ湖のほとり、栄浦の海鮮市場も同じように安い魚が多い。
今日の夕食用に牡蠣と帆立を買ったけれど、こちらの方は魚ほど安くはなかった。

常呂町でもオホーツク文化の遺跡が発掘されていて、近くに「ところ遺跡の森」がある。
その中にある東京大学の常呂資料陳列館は、無料で開放されている。
管理人もいなく、入口で署名するだけで、中を自由に見て回れる。
発掘された土器などがガラスケースの中に無造作に陳列されていて、悪戯されないのかと心配になってしまう。
それでも、展示内容は北方民族博物館の特別展とは比べ物にならないくらいに充実していた。


東京大学常呂資料陳列館   常呂資料陳列館の展示
自由に入れる資料陳列館   無料でも展示内容は充実

最後に、夕食の買い出しで湧別町のJAスーパーに入る。
ここで売られている魚の値段の高さに驚いてしまった。
途中で入った店では秋刀魚は1匹100円もしていなかったのに、ここでは250円である。
目的はバーベキュー用の肉だったので、魚コーナーはササッと通り過ぎる。

ところが、肉コーナーには焼き肉用の肉が無かったのである。
牛肉などはアメリカ産の色の悪い切り落とし肉があるだけ。
湧別町の人は焼肉をしないのかと不思議に感じてしまう。

味付けの冷凍肉はジンギスカンだけ。
かみさんが羊肉を食べられないので、ここで食材を買うのは諦める。
他にスーパーは見当たらないので、セイコマで間に合わせることにした。
冷凍の豚串と牛カルビを買って、これで何とか焼肉はできそうだ。
もしも、牡蠣と帆立を買ってなければ、とても寂しいバーベキューになるところだった。

コムケ国際キャンプ場そうしてコムケのキャンプ場に到着。
受付のおじさんに最初に言われた言葉が「蚊取り線香持ってますか?」だった。
場所が場所だけにある程度は覚悟していたが、最初っからそれを言われるとガッカリしてしまう。

虫よけスプレーをたっぷりと身体にかけてからテントの設営を始める。
そうすると、スプレーなど全く関係ないかのように待ってましたとばかりに蚊が集まってくる。

立てたばかりのテントの中にも蚊が集まってきていた。
まるで、そこで待っていれば獲物がやって来ると分かっているようだ。
テント用の虫よけスプレーも使ってみるが、まるで効果がない。

オホーツク海これではとても寛いではいられないので、オホーツクの海でも見に行くことにする。
久しぶりに歩くオホーツクの砂浜だった。

「やっぱりオホーツクの海は良いな〜」
そんな言葉が口をついて出たが、海の風景は何処で見たって同じである。
でも、日本海、太平洋、オホーツク海とそれぞれの海を目の前にすれば、受ける印象はそれぞれ違う気がする。
自分の後ろに広がる風景が、目の前の海の印象を変えているのかもしれない。

打ち捨てられた舟やトタンの剥がれかけた倉庫も、オホーツクの風景にとても良くマッチしていた。


漁船が放置された海岸

オホーツクらしい最果て感が漂う


コムケ湖の夕陽キャンプ場に戻ってきたら、直ぐに虫除けを兼ねて焚き火を始める。
木立の向こうに見えるコムケ湖が夕陽で赤く染まり始めたので写真を撮りに行く。
しかしカメラを構えた途端に蚊の大群が襲いかかってきた。
スローシャッターなので手ぶれを起こさないようにしっかりとカメラを構えようとするが、その間に蚊に刺されそうだ。
写真の写りなどどうでも良くなって、早々に逃げ帰ってきた。

お楽しみの牡蠣と帆立を焼く。
「平らな方と膨らんだ方のどっちを先に焼くんだっけ?」
などと言いながらひっくり返すと、せっかくの汁がこぼれてしまった。
手間を惜しまないで、殻から外して焼いた方が良かったみたいだ。

蚊避けの焚き火焚き火のおかげなのか、蚊もあまり寄ってこないで、落ち着いて焚き火を楽しめる。
上空には満天の星空が広がっていた。
天の川もはっきりと見えている。

ISSでも飛んでこないかなとスマホのアプリ「ISSディテクター」を確認すると、イリジウム衛星が30分後に出現することが分かった。

イリジウム衛星とは衛星携帯電話に利用する衛星のことで、その平面アンテナが太陽光を反射し、地上からは一瞬の閃光となって観察されるらしい。
しかし、私はまだ実際にそれを見たことは無かった。

アプリでイリジウムフレアが出現する方角と高度、時間を確認し、カメラをセットする。
30秒露出の設定で、出現15秒前にカメラのシャッターを切る。


キャンプ場の夜

照明が少し邪魔くさい


天の川まではっきりと見える星空

天の川もはっきりと見えていた


イリジウムフレア淡い光りが数秒間、星空の中を横切った。
「い、今のがそうなのか?」

明るいものは金星以上の光りを放つらしいが、初めてイリジウムフレアの写真を撮れたので良しとする。

翌朝はオホーツク海から昇る朝日を見ようと張り切っていたのに、朝目覚めてヒマワリ画像を確認すると北海道全体が雲に覆われていた。
これじゃあ朝日は見られないと諦めて、シュラフの中で微睡む。

完全に目が覚めてしまったので起きることにした。
テントから出ると、東の空が紅く染まっていた。
上空には雲が広がっているのに、東の空の低いところだけ雲が途切れていたのだ。
キャンプ場からは木が邪魔で朝日が見られないので、慌てて車に乗って海岸を目指す。

朝日は雲の中 しかし、海岸に辿り着いた時、朝日は既に雲の中に隠れてしまっていたのである。
何事も諦めないことが肝心なのだと思い知らされた。

テントの中は結露が酷く、ポタポタと水滴が落ちてくるほどだ。
インナーテントだけを先に片付けて、テントをスクリーンテント代わりにする。
おかげで、蚊に悩まされることもなくゆっくりと朝食を食べることができた。

テントが乾くのを待って撤収開始。
虫除けスプレーの残りを全部使い切って、何とか無事に撤収完了。
最後に、車の中に入り込んだ蚊を退治し、キャンプ場を後にした。


コムケ国際キャンプ場

キャンプ場のシンボルツリー


イナカフェ豆帰りの昼食は、前から行ってみたかった雨竜町のイナカフェ豆へ。
古民家を改造した店で、周りは田んぼに囲まれている。
稲刈りが終わっていなければ、黄金色に染まった田んぼの中にポツンと店がある風景
を楽しめそうだ。
そして期待通りの風景が広がっていた。

お店の方の話しでは、水田に水が張られたばかりの頃も素晴らしいらしい。
時期を変えてもう一度訪れてみたい店だった。


イナカフェ豆

田んぼに囲まれたイナカフェ豆



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