北海道キャンプ場見聞録
燃やし尽くした奥尻キャンプ
賽の河原キャンプ場(7月29日〜31日)
良い思いをし過ぎた場所へは、その後あまり足が向かなくなる。その時以上に良い思いをすることは、ほとんど有り得ないからである。 奥尻島に思い残した事は何も無い。一つ有るとすれば、それは奥尻島での海キャンである。 瀬棚から奥尻へと向かうフェリーは1日1便。 今年の夏休みは何時何処へ行くか。 |
雷電海岸の岩山 |
昼食は寿都町のダイマル大谷会館に入る。 天気はずーっと曇り空。 9年前はフウマが一緒だったので車で島に渡ったが、今回はレンタカーを借りる事にした。 しかし、残念ながら今日はもう食事は出せないとのこと。 ビールのつまみになりそうなものを探していたら、おばちゃんが塩ウニを進めてくれた。 テントに戻り、サイト前の巨大な流木に腰掛け、まずは何時もの金麦で乾杯。 西向きの海岸なので、晴れていれば目の前に沈んでいく夕陽を楽しめる。 |
お決まりの金麦 | ハマナスの実が真っ赤に色付いていた |
玉石の浜に生活スペースを作る。 賽の河原は、島の先端に突き出した形なので、風がまともに吹きつけてくるのだ。 かまどの一つを利用して早速焚き火を始める。 暗くなりかけた頃に、ファミリーが一組やって来て、テントを設営し始めた。 そんな様子を遠くから眺めながらビールを飲む。 風を受けて焚き火が盛大に燃え上がる。 雲の切れ間から月が姿を現した。 |
灯台の灯と月光、そして焚き火の炎 |
翌朝はテントを叩く雨音で目が覚める。 賽の河原を歩いてみる。 玉石の浜には、そこら中に石が積み上げられている。 |
賽の川原の風景には曇り空が似合っている |
テントが乾いたところで撤収開始。 宮津弁天宮や鍋釣岩の観光名所にも立ち寄るが、今日の天気では海も鉛色なので、全然見栄えがしない。 青苗地区を過ぎて西海岸へと回り込む。 道路から丸見えで何も遮るもののない海岸で、さすがにトイレ無しで我慢しろとは、かみさんには言えなかった。 青苗辺りから天気も良くなってきた。 キャンプ地が見つからないまま、9年前に2泊した北追岬までやって来た。 やっぱり海キャンしか考えられず、もう一度賽の河原まで舞い戻ることにする。 同じような場所にもう一度テントを張ってから、神威脇の温泉に入るため、同じ道をまた引き返す。 奥尻島の山間部を抜けて西海岸へと下りるこの道は、観光パンフレットにも載っているくらいに、狸を目にすることが多いようだ。 温泉に行く前に、岩場の海岸に降りてみた。 |
少しだけ奥尻ブルーの海が見られた |
神威脇温泉では、かみさんが2階の展望風呂の方が温度が低いことを知らずに1階の風呂に入って、その熱さに飛び上がったみたいだ。 セイコマで買出ししてキャンプ場に戻ってきた頃には午後3時を過ぎていた。 ビールを飲みながらカニ釣りをして遊ぶ。 |
カニと戯れる | 海のゴキブリ |
奥尻島の東海岸には、御影石だけの浜辺が広がっているが、ここの海岸にも真っ白な御影石が目立っている。 夜の焚き火用の流木を集めて回る。 さくらばなのおばちゃんの話しでは、今週末辺りからキャンパーが増えてくるらしい。 西日が目の前の海を輝かせる。 それでも、何となく赤く染まる西の空を眺めながらの夕食となる。 |
少しだけの夕焼けと豪勢な焚き火 |
隣のテントのファミリーは、今日は完全に暗くなってからテントに戻ってきた。 霧が出てくると、灯台の明かりがスポットライトのように夜空に伸びる。 奥尻島の最終日は、12時5分のフェリーで瀬棚に戻る。 残しておいた流木で最後の焚き火をする。 スマホで雨雲レーダーを確認すると、何時の間にか雨雲が近づいてきていた。 港に戻ってくる頃には雨も上がっていた。 出港するフェリーの汽笛は何時も心に沁みる。 |
うにまるくんに見送られて奥尻島を後にした |
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