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牡蠣も届くどんころキャンプ

どんころ野外学校(7月18日〜20日)

どんころでテント設営カヌークラブ7月例会の宿泊場所は、何時もどおりのどんころ野外学校。
楽しみにしていた五右衛門風呂は、まだ工事中で入れないため、土曜日に十勝川を下った後、くったり温泉レイクインで汗を流してからどんころに向かう。

到着後はまずテントの設営。
炊事棟の2階に寝る事もできるけれど、テント泊・車中泊は500円で炊事棟泊は1000円。
それに、炊事棟で焼肉をしていると、その煙で2階はスモーク状態となってしまう。
この日の夜は雨の予報になっていたが、それでもやっぱり寝るだけならばテント泊で十分なのである。

 
五右衛門風呂の建物   五右衛門風呂内部
新しくなった五右衛門風呂の建物  

内部もほぼ出来上がっている


肉を焼く煙が上がる寝床の準備が整えば、後はもうビールを飲むだけ。
川を下った後の、幸せな時間の始まりである。
缶ビールを1本空ける間に、炭も良い具合に熾ってきた。
肉を焼く煙が上がり始める。

ガンちゃんが土鍋飯を炊き、その飯にS藤さんが作ってきた「なんちゃってタイカレー」をかけて食べる。
これがなかなか美味だった。

この日は、6月に厚岸に転勤になったばかりのIW田さんが夜から合流することになっていた。
N島先輩が「掲示板に、差し入れに花咲ガニを持って来いと書いておけば良かったな〜」と言えば、I山さんが「厚岸と言えば牡蠣でしょ。IW田さんは気が利く人だから、何も言わなくても牡蠣を持ってきてくれますよ」と、それぞれ勝手な事を言いながら盛り上がっていた。


焼肉風景   焼肉風景
あちらのコンロでも  

こちらのコンロでも


正にその時である。
暗闇の中から、何時ものはにかんだ笑顔を浮かべながら、IW田さんが姿を現したのである。
あまりものタイミングの良さに、皆大笑いとなる。
かきえもんを焼く大人の集団なので、はるばると厚岸からやって来たIW田さんに向かって「何だ、手ぶらかよ!」と直接言う人はいなかったが、IW田さんが荷物を取りに車に戻っている間に「こんな話しをしてたから、中に入りづらかったんじゃない」などと言ってまた大笑い。

しかし、荷物と一緒に発泡スチロールの箱を抱えて戻ってきた時は、さすがに皆も色めき立った。
箱の中身は勿論、厚岸名産の「かきえもん」である。
最初に登場した時、この発泡スチロールの箱を抱えて現れていれば、あまりにも劇的過ぎて、みなで逆立ちしてIW田さんを出迎えていたかもしれない。

牡蠣に舌鼓肉で腹いっぱいになった後でも、かきえもんの味は格別だった。
そうして夜も更けてくる頃、炊事棟の屋根を叩く雨音が大きくなってきた。
渇水の続く川には恵みの雨となりそうだ。

良い気持ちに酔っ払ってテントに潜り込もうとしたところ、フライシートの下ではものすごい数の蚋が雨宿りしているところだった。
蚋を振り払いながらインナーテントの中に転がり込んだが、20匹近い蚋も一緒に入ってきてしまった。
酔っ払ってフラフラしながらも、その蚋を一匹ずつ潰し、全部退治した頃には酔いも覚めてしまったけれど、疲れてそのまま眠りについた。

一晩中降り続いた雨は、朝になってもまだ止んでいなかった。
酔っ払って何時もより遅い時間に寝たのに、目が覚めるのは何時もと同じ時間である。
それはかみさんも同じようで、5時前には二人揃ってテントから抜け出した。

一番最初に起き出した結局は炊事棟の2階で寝た人は誰もいなかったようだ。
私達より早く起きる人がいるとしたらK原さんくらいだが、今日は私達が一番早かったみたいだ。
と思っていたら、そのK原さんが木のベンチの上で寝ていたのでビックリする。

雨も上がり、他の人達も次々に起き出してくる。
朝食を食べている間に、青空も覗くようになって来た。
日が射すと気温も上がり、雨の降った後なので湿度も高くて蒸し暑い。
それでも今日下る予定のシーソラプチ川の水は冷たいので、沈に備えてドライスーツを着ることにする。
皆も着替えを済ませ、張り切って今日の川下りへと向かったのである。


どんころの朝
雨上がりのどんころの朝

そして、楽しかった川下りを終え、南富良野のコンビニで氷とビールを補充し、どんころへと戻ってきた。
2泊目なので、色々と準備をする必要もなく、椅子に座って直ぐにビールを飲めるのが嬉しい。
太陽が高いうちから肉を焼き始める時間はまだ5時前で、日もまだ高く、この時間からぐだぐだしながらビールを飲めるのは本当に幸せである。

早くも肉を焼く煙が濛々と上がり始める。
室内に干してあるカヌーウェアに焼肉の匂いが染み込みそうだ。

この日から参加したK岡シェフが小洒落たゴーヤ料理を作り、同じくこの日から参加のN野さんが予想外の鰻のひつまぶしを作ってくれた。

そんな料理の数々に満腹し、酔い覚ましに炊事棟の外へと出る。
ちょうど夕陽が山陰へと沈んでいくところだった。


どんころの夕暮れ
どんころの夕暮れ

炊事棟の中にも西日が差し込む。
その西日が、日焼けと酔いで赤く染まったガンちゃんの顔を更に赤く染め上げる。

牢名主を中心に椅子の上に足を組み、首にタオルを巻いたその姿は貫禄十分で、まるで牢名主のようだ。
その前で一生懸命肉を焼いているI山さんが、まるで牢名主の子分に見えてしまう。

明るいうちから飲み始め、川下りでも人一倍張り切っていたN島さんとY須賀さんの二大御大が、二人並んで椅子の上で撃沈。
他のメンバーも、さすがに疲れ気味で、肉にも手が伸びなくなってきていた。

そこへ、足寄の更にずっと山奥から、自宅周辺で採れた行者ニンニクやウド、ミツバ料理を抱えて、あかりさんが到着。
飲み疲れ、食べ疲れたところに、その山菜料理が嬉しかった。
居眠りしていた御大二人も目を覚まし、宴会は第二ラウンドへと突入していったのである。

例会最終日の朝も、私達夫婦が一番最初に起き出した。
この日は朝から青空が広がり、清々しい朝である。


どんころの朝
青空が広がるどんころの朝の風景

晴れた分、昨日よりも冷え込んでいたので、巻きストーブに火を入れる。
他のメンバーも何時に無く早起きだった。
何時もは朝寝坊の229君も、今日は早々と起きてきた。

クラブの朝は早いそのまま朝食も済ませ、片付けも終えた頃にあかりさんが起きてくる。
この、朝の早さにはあかりさんも少々戸惑ったようである。
高齢化が進んだクラブなので、元々から朝が早いのだが、今日はそれに輪をかけて行動が早いのだ。
天気が良いので、早く川を下りたくて張り切っているのかもしれない。
集合時間までまだ2時間もあるのに、カヌー用ウェアに着替える人まで出てくる始末だ。

こうして、どんころでの楽しいキャンプを終えて、今日の空知川のダウンリバーへと向かったのである。



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