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傷を癒して沙流川キャンプ

沙流川オートキャンプ場(5月16日〜17日)

沙流川の川下りで心身ともに痛めつけられて、今日の宿泊地である沙流川オートキャンプ場まで戻ってきた。
キャンプ場に泊まるのは我が家だけ。
他の人達は大体がどんころの炊事棟に泊まりに行き、約2名は川下りが決まった段階で早々にキャンプ場の隣の沙流川温泉ひだか高原荘を予約していたのである。
我が家がここに泊まるのはこれが2回目。
前回は6年前のカヌークラブの例会の時に泊まって、ちょうど桜が満開だった。
今年は、桜は既に散ってしまったが、その代わりにニリンソウの花が楽しめるかもしれない。
そう考えて、敢えてここに泊まることにしたのである。

ニリンソウ群落の前にテント設営我が家の狙いはオートサイトのBサイト。
Cサイトにはトレーラーのキャンパーが3組泊まっていて、A、Bサイトは誰もいないとの事。
何処にテントを張るかは中に入ってから決めることにして受付を済ませる。
場内ではニリンソウが期待していたとおりに、あちらこちらに大群落を作って咲いていた。
そのニリンソウが一番良く見える場所を選んで管理事務所に連絡を入れる。
GWに泊まった百人浜のオートサイトと違って、ここのサイトは一つ一つが十分な広さを備えている。
その広々とした区画の一番端、ニリンソウの群落の直ぐ前にテントを張った。

GWの判官館ではカタクリの花に囲まれてキャンプを楽しんだけれど、今日はそれに勝るとも劣らない風景がテントの前に広がっていた。
オートサイトとして人工的に造成された部分以外は、全てニリンソウの花で埋め尽くされている感じである。

 
我が家のサイト
貸し切りのサイトでベストポジションにテントを設営

そんな風景をじっくりと楽しむ前に、まずは温泉で疲れ傷付いた身体を癒さなければならない。
キャンプ場に隣接する沙流川温泉ひだか高原荘は歩いても行ける距離だけれど、そんな元気も無いので車ででかける。
そこでは既に、ここに宿泊予定のK岡さん、O橋さんがまったりと入浴中だった。

金麦とニリンソウホテル泊で上げ膳据え膳、ふかふかの布団の中でぐっすりと眠れる二人を残し、私はさっさと風呂から上がってキャンプ場へと戻る。
そしてここでビールで乾杯となるが、その前に何時もの儀式。金麦のイメージ写真撮影である。
今回はニリンソウの中に金麦を横たえてみたが、なかなか良い写真が撮れた。
過去の金麦イメージ写真の中でも、上位の出来である。

そして乾杯。
ぐっと喉に流し込んだ金麦が傷にしみる、いや、腹にしみる。

川に流されている時に岩にぶつけたお尻が痛くて、椅子に座っているのも辛いくらいだ。
しかし、その痛み以上に体の方が疲れきっていた。
ニリンソウの咲く場内ヌーに掴まったまま、ただ流されていただけなのだが、体には必要以上に力が入っていたのかもしれない。
自分でも体に変調をきたしているのではないかと思えるほどに、体が動かないのである。

かみさんも、左手が青く腫れあがり、小指も殆ど曲がらない状態だが、私よりもまだ元気だった。(月曜日にレントゲンを撮った結果、ひびが入っていることが分かったのだが)
キャンプ場の端の山際で、美味しそうな蕗を収穫したりしている。

柳のものと思われる綿毛が風に乗って一斉に飛び始めた。
うっかりしていると、呼吸する時に吸い込んでしまいそうだ。

素晴らしいキャンプ場なのにそれにしても、これだけ素晴らしいキャンプ場で天気の良い週末だというのに、結局オートサイトに他のキャンパーがやって来ることはなかった。
買い物を出来る町からも近く、温泉施設が隣接し、それでいて環境も良く、同程度のオートキャンプ場と比較しても料金はリーズナブル。
何でこんなに利用者が少ないのか不思議である。

多分、日高町の位置的問題なのだろう。
札幌からここまで来るには距離も遠く、周辺にも観光地は少ない。
近場の十勝のキャンパーにしても、日高山脈を越えるのはイメージ的にちょっとしたハードルになりそうだ。
まあ、そのおかげでキャンプ場を殆んど貸切状態で利用できる恩恵を受けているのだから、私達には好都合である。


沙流川オートキャンプ場の風景
テントの前に広がるニリンソウの大群落
ニリンソウ   ニリンソウと切り株
ニリンソウ   こんな場所を残しているのが素晴らしい

焚き火の時間疲れていても、何時もどおりに米炊きだけは私の役目。
夕食を済ませた後は、家から持ってきた薪で焚き火。
管理の行き届いた場内には枯れ枝等は全く落ちていないが、キャンプ場の敷地を出れば少しは集められそうだ。
勿論今日はそんな元気もないので、持参した薪で間に合わせる。

セルフタイマーで焚き火をしている写真を撮る時はスローシャッターになるので、シャッターを押した後はダッシュで焚き火までもどり、その後シャッターが切れるまで息を止めながらじっとしていなければならない。
そんなことで走り回っている私を見て、かみさんから「ようやく元気が出てきたみたいね」と笑われた。


焚き火の前で夕食   夜の風景
質素な夕食も美味しく感じる   静かなキャンプ場の夜だ

曇り空の朝翌日は朝から曇り空、風も強く今にも雨が降り始めそうな雲行きだ。
雨雲レーダーを確認すると、撤収するまでは雨に降られることなく済みそうだ。
朝食を済ませてから、テントが乾く間、場内をゆっくりと散策する。
林縁部を良く見ると、色々な野草が生えていた。
エンレイソウだけで3種類も花を咲かせていた。

場内を出て、昨日下った沙流川沿いの管理道路を歩いてみる。
沙流川に「展望台下の瀬」と呼ばれる場所があり、その隣の小高い山の上には展望台らしい施設も見えている。
そこへ登ってみようと思ったが、そこへ行けそうな道が何処にも見つからない。
今にも雨が降ってきそうな雰囲気だったので、急いでテントまで戻り撤収をした。


ミズバショウと谷地坊主   ミヤマエンレイソウ
湿地にはミズバショウと谷地坊主   これはミヤマエンレイソウかな?

この川を歩いて渡るその帰り際、管理人の方に展望台までの行き方を聞いてみた。
以前は、場内の隣を流れる小さな川に橋が架かっていて、そこから展望台まで行けたらしい。
今でも、その川を渡れば展望台まで行けるらしいので、行ってみることにした。

長靴に履き替えて歩いて川の中を渡る。
その先に草に埋もれるように、展望台の看板が倒れていた。
今は訪れる人など殆んどいないのだろう。

途中でとうとう雨が降ってきたが、そのまま展望台へ向かう。
そこは小さな広場になっていた。
私の目的は、そこから「展望台下の瀬」の様子を確認することだったが、木の枝が邪魔であまりハッキリとは見えなかった。
展望台それでも流れの中に、ここの瀬のシンボルである大岩が沈んでいるのが確認できて満足する。

車まで戻る途中、雨も止んだので、今日の夕食のおかずに加えるため、コゴミを採集。
この日はトナシベツ川を下る予定になっていたが、それはキャンセルことにした。
天気が良ければ無理してでも下りたかったけれど、今日は雨模様の予報である。
その予報どおりに時々土砂降りになるような天気。
それでもクラブのメンバーは、トナシベツ川の林道が途中で工事で通行止めになっていたトラブルにもめげず、シーソラプチに場所を変更して川下りを楽しんだようである。
もしも怪我をしていなかっとしても、そこまでして川を下るパワーが私達にあったかどうかは、ちょっと自信がないのである。


展望台からの眺め
展望台からの眺め、これ以上葉が茂ると展望も利かなくなりそう

展望台への階段   展望台への階段
展望台へ続く階段   緑が清々しい場所だった


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