北海道キャンプ場見聞録
大雨の傷跡支笏湖キャンプ
支笏湖の湖畔(10月18日〜19日)
職場の観楓会で宿泊していた定山渓から帰宅。 と言うことで、午後からキャンプに出かけることにした。 支笏湖周辺の紅葉もそろそろ終盤かなと思っていたが、千歳から支笏湖へと向かう道道支笏湖公園線沿いの森は鮮やかな色に染まっていた。 ところがそこでは予想外の強風が吹きつけ、支笏湖の湖面にも白波が立っていたのである。 そうして向かったのが美笛方面。 その湖畔が意外と賑わっていたのでビックリした。 私たちもここからカヌーを出して、美笛の様子を見に行くことにした。 周辺の湖岸もまるで何処かの貯木場のようだ。 そのまま美笛キャンプ場まで漕いで行き、目の前に広がる風景に唖然となった。 砂浜のあった場所には大きな水溜りができ、湖畔の樹木が生えている辺りまで湖岸が大きく抉り取られているようなところもある。 キャンプ場の奥では美笛川が大きくカーブしているので、そこから溢れた水が真っ直ぐにキャンプ場に流れ込み、そのまま湖岸の土を削り取って湖へと流れ出ていたのだろう。 しかし、道路等が被災した場合は元の状態に復旧するのが当然だが、キャンプ場の復旧となるとどうなるのだろう。 |
多くのテントが立ち並んでいた砂浜が | 流木で埋まった美笛川河口 |
そんなことを考えながら車を止めた湖畔まで戻ってくると、何となく風も弱まってきた様子だった。 そうして午後3時半過ぎにはテント設営完了。 ここの湖岸にも大雨の影響が現れていた。 かみさんも、焚き火調理用にちょうど良いサイズの小さな流木が沢山あって嬉しそうだ。 前日の朝まで、支笏湖畔でもかなりの雨が降っていたので、打ち寄せられた流木も湿ったものばかり。 その頃には風も止んで、湖の波も次第に静まってきていた。 |
西日が紅葉を更に赤く染める |
テントの影が長く伸びてきた | 雪虫が五月蠅いけれど静かな夕暮れ |
背後の森の際に、大きな焚き火の跡が黒く残っていた。 夕日が風不死岳の山裾に静かに沈んでいった。 |
群青色の空で一番星が輝き始める |
夕食は、かみさんが小焚き火で作ったキムチ鍋。 いつの間にか上空には、満天の星空が広がっていた。 その後でちょっとした事件があった。 |
風不死岳の上に広がる満点の星空 |
波の音は一晩中、止むことなく続いていた。 湖岸の流木は霜が下りて真っ白である。 かみさんは、コーヒーを落とすためのお湯も焚き火で沸かさなければ気がすまない様子だ。 朝日は私たちの背後の森から昇ってくる。 |
焚き火も燃え尽きかけている | 波打ち際で漂う流木 |
湖岸は大量の流木とゴミで埋め尽くされている |
食事を終え、テントも乾かし、焚き火もそろそろ燃え尽きそうになってきたところで、最後で二人でカヌーを楽しむ。 それが、波の静まった湖に漕ぎ出して、ようやくその湖の色の変化に気が付いた。 もっと先まで漕いで行こうと思った時、かみさんが「私たちのテントの場所に誰かいるみたいじゃない?」と言ってきた。 そしてその予感したとおりだった。 誰かが残していった焚き火跡を綺麗に片付け、大量に打ち上げられた流木の処理にも協力していることで、自分たちが良い事をしていると勘違いしていた。 私たちが慌てて焚き火を消そうとしていたら、「そのまま燃やし尽くした方が片付けやすいだろう」と言ってくれた。 最後には、焚き火の跡が分からないくらいに、その場所を片付けた。 全ての荷物を再びカヌーに積み込んで湖に漕ぎ出す。 カヌーから荷物を下ろして車に積み込んでいる時、近くに親子の猫の姿があった。 |
お母さん猫 | 子猫 |
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