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焼き物の煙漂う歴舟キャンプ

カムイコタン公園キャンプ場(9月13日〜15日)

カヌークラブの9月例会は歴舟川、キャンプ地はカムイコタン公園キャンプ場である。
更別インターまで高速道路を利用し、自宅を出てから2時間45分でキャンプ場まで来てしまった。
高速道路と言っても、帯広ジャンクションから更別までは無料で利用できる自動車専用道路。
遅い車が走っていると追い抜くこともできず、直ぐ横を通っている一般道の車の方が速く走っているのを見てがっかりさせられることも度々。
それでも、歴舟川まで3時間もかからずに来れるのだから、一ヶ月後に請求がくるETC料金の事さえ考えなければ、便利な世の中になったものである。

何も知らずに芝生広場にテントやタープを設営カムイコタン公園キャンプ場は先週で営業終了しているので、何時ものように駐車場隣の芝生広場にビッグタープを設営。
その後、他のメンバーも次々と到着して、テント泊の人はそれぞれのソロテントを設営する。
結構な人数になりそうなので、タープ一つでは雨が降った時にその中に収まりきらないのが心配である。

そんな時、そこから坂を下りたところにあるオートサイトの炊事場もトイレも使える状態であることが判明した。
タープも設営し、大方のメンバーのテントも張り終えた状況で、それらを再び片づけてオートサイトに移動するかどうか。
年寄りは「面倒くさいな〜」、若者は「移動しましょう」の意見が多い。
最終的にK岡会長の判断に任せられ、オートサイトへ移動することに決定した。

カヌー村出現そうと決まれば行動は速い。
テントは小型のものばかりなので、張ったままで移動。タープも皆で協力してあっという間に片付いてしまう。
オートサイトはその中央にバーベキューのできる小屋があるので、タープを設営する必要はない。
今回のキャンプではO橋さんの提案で、「牡蠣祭り、おまけに蟹も付いて、サンマも一箱買っちゃった」パーティーなので、このバーベキュー小屋がつかえるのは、とても助かるのだ。
各自の荷物はその小屋の中に置く。
旭川カヌークラブもやってきて、こちらは何時ものスタイルでタープを設営。
あっという間に、カムイコタンキャンプ場のオートサイトにカヌー村が出現した感じである。

その後、我がクラブは歴舟川上流へ、旭川カヌークラブはヌビナイ川へとそれぞれ向かって、増水した川でのスリリングな川下りを楽しんだ。
キャンプ場前の河原がゴールとなるので、上流部を下る時はとても便利である。
各々が炭を熾す着替えを終え、皆で大樹町市街地にある銭湯へと向かう。
一汗流して帰ってきた後は、各々炭を熾したり、料理を始めたり、ひたすら飲んだくれたりと好きなように時間を過ごす。

その間に広尾まで牡蠣や蟹を取りに行っていたO橋さんが戻ってきた。
O橋さんが住んでいる釧路から産地直送した海産物は、キャンプ場まで配達してもらうわけにもいかず、運送業者の広尾営業所止置きにするしか方法がなかったのである。
大量の発泡スチロールの箱がベンツのトランクルームから次々と降ろされる。

牡蠣は1人3個まで、サンマは25匹入りなので1人1匹はあたりそうだ。
タラバガニは巨大だけれど1杯だけなので、競争率は高い。
バーベキュー小屋の中に煙が立ち上り、良い匂いが漂い始める。

 
タラバガニをさばくO橋さん   牡蠣を焼く
巨大なタラバガニをさばくO橋さん   美味しそうな牡蠣

小屋の中央には作り付けの炉があるのだけれど、これが使いづらく、各々が自分の七輪やらユニセラやらバーベキューコンロで牡蠣や秋刀魚を焼いている。

川下り後に到着したガンちゃんやN野さんも加わり、一体何人いるのかも良く分からない。
「牡蠣は一人3個って言ったけれど、数えてみたら2個しかあたらないことが分かったので、既に3個食べた人は蟹は遠慮してください」とO橋さんが叫んでいたが、既に酔いが回って誰もそんな事は気にしないで、目の前にある食べ物に箸を伸ばす。

焼き物番長のガンちゃんは、秋刀魚の焼き方もプロフェッショナルである。
秋刀魚から落ちる脂のためにあちこちのコンロから火の手が上がる中、燃えかすのような炭火でじっくりと秋刀魚を焼き上げる。
焼き物ばかりではなく、新鮮な秋刀魚だからと言って刺身にまでしてくれる。
実際にこの秋刀魚、翌日まで残っていたものが、氷水の中でまだピクピクと動いているくらいに新鮮だったので、この刺身が美味しくないわけはないのである。


秋刀魚が煙を上げる   ガンちゃんの焼いた秋刀魚
秋刀魚が煙を上げる   焚き物番長ガンちゃんが焼いた秋刀魚

すっかり腹一杯になったので、バーベキュー小屋の外で焚き火を始め、まったりとワインを飲んでいると、直ぐに焚き火の周りに人の輪ができた。
そこに、畜大を卒業した後、清里の実家に戻って農業をやっているトシ君が突然現れて、大量のキタアカリを差し入れしてくれる。
農家の仕事は忙しく、今年は4月に千歳川を下ったきりで川で遊んでいないとのこと。
明日は久しぶりに、現役畜大生を連れてヌビナイ川を下るとのことで、とても嬉しそうである
こうして賑やかに夜は更けて、何時もと同じく一足先にテントに潜り込んだ。

朝の歴舟川家にいる時と同じ時間に目が覚めてしまったので、歴舟川の様子を見に行く。
水は若干減ったものの、相変わらず濁ったままである。

数日前の増水により、キャンプ場前の河原には焚き火台で燃やすのにちょうど良いサイズの小さな流木が大量に流れ着いていた。
例年ならばキャンプシーズンが終わったこの季節、河原の流木はほとんど無くなっているのが普通なので、嬉しくなって両手で抱えられるだけの流木を持ち帰った。

私が家から持ってきた薪は、まだかなり残っていたが、今夜の分を考えると、朝から焚き火をしているわけにもいかない。
朝食準備中でも、薪は河原から調達できることが分かったので、拾ってきた流木で早速焚き火を始める。
キャンプのごみは当然持ち帰りなので、燃えるゴミだけでも減らすために、常に火が燃えていた方が便利なのである。

次々と他の人達も起きてきて、それぞれが朝食の準備を始める。
パンを焼いたり、麺をゆでたり、皆、慣れたものである。
私は料理は何時もかみさんに任せているものだから、朝のこの時間は非常に手持無沙汰で、焚き火の世話しかすることがない。

朝食と片付けを済ませて、今日下る予定のヌビナイ川へ向かって出発した。


朝のキャンプ場
朝の風景

キャンプ風景   朝日が射し込む
ソロテントが並ぶ   朝日が射してきた

そうして川下りを終え、昨日と同じく皆で銭湯へ行き、買い物をしてキャンプ場へ戻ってくる。
そのまま河原へ降りて流木集め。
こんな時、常に車に積んである100円ショップで手に入れた化繊の大きな袋が役に立つのである。

大量の流木が集まったので、直ぐに焚き火を始める。
昨日は最初はバーベキュー小屋の中で宴会が始まったが、今日は最初から焚き火の回りでの宴会となる。
炊事場とトイレは使えても電気の方は切られていたので、小屋の中は薄暗く、そして窮屈なのである。
やっぱり空の下の方が気持ち良いのだ。
焚き火を囲んで宴会ただ、昨日より人数が減ったとは言え、相変わらずの大人数。
それで一つの焚き火を囲むとなると、最初は焚き火の近くにいたのが人数が増えるに従って輪が大きくなり、次第に焚き火から遠ざかってしまうのはしょうがないところだ。

この日も楽しく夜は更けていき、最後に皆で片付けが始まる
紙類のごみは焚き火で燃やすのだが、そのうちに紙類以外のごみまで次々に焚き火に投げ入れ始めた。
少しくらいの量なら良いのだが、一度に大量に燃やされると、こぼれた火で焚き火台脚先のプラスチックキャップが溶けたりして困るのである。
私も酔っぱらっていたので、見張りはかみさんに任せてサッサとテントの中に潜り込む。
かみさんの話によるとその後もごみ焼きは続き、タラバガニの巨大な甲羅なども全て燃やしてしまったらしい。
牡蠣の殻まで燃やすと言いだす人がいて、さすがにそれは「燃えるわけがない!」と言って止めさせたとのことである。
酔っぱらったおじさん達を監視するのも大変なようだ。

朝の焚き火そんなこともあり、私が翌朝起きてきた時は随分と片付いていた。
牡蠣に蟹にサンマにと大量の海の幸を食べれば、それに伴う生ごみなども大量に発生する。
それに加えて2日分の空きビンや空き缶、その他のごみなど、どうやって片づけるのだろうと心配していたのだが、さすがに分別のある大人の集団。
それぞれが自分のできる範囲で協力し合って、ごみは無事に全て片付けることができた。

残っていた薪で最後の焚き火を楽しみ、朝食を済ませる。
このまま帰る人、三日めの川下りにチャレンジする人、それぞれの事情に合わせて行動する。

川下りを終えて戻ってくると、キャンプ場は元の静けさを取り戻していた。
夜露で濡れていたテントもすっかり乾き、気持ち良く撤収する。
楽しい仲間達とのキャンプに川下り。
こうして充実した3連休を過ごすことができたのである。



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