北海道キャンプ場見聞録
リベンジなるか歴舟キャンプ
歴舟川の川原(7月13日〜14日)
悲惨な結果に終わった去年の歴舟川原キャンプのリベンジとして、今年もまた歴舟川に行くことにした。 道東自動車道を清水インターで降りて、途中の畑作地帯の風景を楽しみながら大樹町を目指す。 大地に広がるジャガイモ畑には十勝らしい青空が似合うのだが、上空は鉛色の雲に覆われたままだ。 今回のキャンプは、週末土曜日の十勝方面の天気が悪そうなので、月曜日に休みを取り、天気が良くなる日曜、月曜の予定を組んでいた。 中札内の道の駅で、焚き火で焼くためのトウモロコシなどを購入。 その後は、真っすぐに歴舟川の河口の下見に行く。 河口へ降りる道は、相変わらず草が伸び放題だが、車は何とか通れる状態だった。 河口に車を停めて、私達はタクシーを呼んである孵化場まで歩いて戻る。 日高山脈にかかっていた雨雲も、何時の間にか消えてなくなり、当面の雨の心配はない。 そんな状況の中で私達の川旅が始まった。 |
ここから今回の川旅が始まる | いきなりこの瀬で水を汲んだ |
気を取り直し、改めて川旅への旅立ちである。 川底の岩盤の所々に深みがあって、エメラルドグリーンに染まっている。 |
こんな風景は歴舟川では珍しい |
川岸の土壁にはショウドウツバメの巣穴が沢山開いていた。 一匹のキタキツネが河原から、不思議なものでも見るかのように私達のカヌーを眺めていた。 今回は川下りよりも川原キャンプが目的なので、川下りを楽しむより、キャンプするための川原を川原を見つけることが最優先となる。 最初に上陸した河原は、この条件のほぼ全てを満たしていた。 2度目、3度目と上陸するが、最初の川原を上回る条件の場所は見つからない。 いつの間にか歴舟橋が見えてきた時は、さすがに少し焦ってしまった。過去に歴舟橋から下流の川原でテントを張ったことは、一度も無いのだ。 前方の空に、青空と言うにはあまりにも心細い雲の切れ間が見えていた。 そんな儚い希望を抱きつつ下っていくと、歴舟橋が見えなくなる頃にちょうど良い川原が見つかった。 そうと決まれば、することは沢山ある。 そうして十分な流木を拾い集めたところで、大焚き火、小焚き火に火入れをする。 炎が大きくなってくると、沢山集めたつもりの流木でもちょっと心細くなり、また太い流木を拾って来ては焚き火の中に放り込む。 |
大焚き火はインディアン式? | かみさん専用の小焚き火 |
焚き火さえあれば天気も気にならない |
かみさんが玉ねぎをアルミホイルで包んで、焚き火の中に放り込む。 かみさんは、私のリクエストによりズッキーニと鶏肉の炒め物を作る。 |
白楊舎のご飯の素は美味しい | 質素でも十分に美味しい夕食 |
霧は更に濃くなり、テントなどは既にびしょ濡れである。 午後5時発表の天気予報を確認すると、昼間の予報より更に悪くなり、0-6の降水確率が60%、6-12が50%となっていた。 数時間後の雨くらい予報できないのか!と腹が立ったが、帯広を基準にすれば雨が降り出すのは午前0時過ぎと言うことなのだろう。 既に河原の石にポツリポツリと雨の跡が付き始めていた。 |
こんな焚き火があれば他に何もいらない |
夜中には結構な雨音が聞こえていたが、朝にはその雨も止んで、カッコウの鳴き声で目を覚ました。 テントまで戻ってきたが、かみさんはそれでも諦めきれず、直ぐ前の流れで竿を出してみると言う。 そこには魚がいないことをかみさんもやっと理解したようで、釣りは諦めたみたいだ。 焚き火の前で朝のコーヒーを味わった後は、川原に咲く花の撮影をする。 2年前にKevipaさん達と川原キャンプをした時も、テントを張った場所からタンチョウの姿を見られて感激したが、今回もまた私達のテントからその姿を確認できた。 |
山で見たオトギリソウに似たサワオトギリ | 図鑑で調べたらモメンヅルと言う名前だった |
朝食を済ませ、ボチボチと片付けを始める。 午前5時の尾田観測所の水量を確認した時は、夜の雨の影響で水位がどんどん増え始めていて驚かされたが、自分達のいる場所では昨日と殆ど同じ流れだった。 拾い集めた流木の何本かは、手つかずのままで残していくことになってしまった。 午前8時30分、再び歴舟川にカヌーを浮かべる。 岸の茂みの中にチラリとタンチョウらしき姿が見えた。 この周辺でタンチョウが増えてきていることは報道でも取り上げれられている。 河口が近付くに従って再び海霧が濃くなってきた。 |
川は増水し、行く手も霧に霞む | 霧の中をシカの群れが通りすぎる |
増水した歴舟川はその川幅を一気に広げる。 |
こんな場所に身を置くと自分がどんどんちっぽけな存在に変わっていく |
河口直前の歴舟川本流は、過去に無かったくらいに右岸側に寄っていたので、車を停めてある左岸に上陸するためには、途中で歩いて川原を横切る必要があった。 車の横を通り過ぎ、そのまま海に向かい、砂丘を乗り越えて太平洋の姿を目にする。 |
川旅の終わり | 太平洋も霧の中だった |
歴舟川水位 |
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