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雨を縫いながら南茅部キャンプ

南茅部河川公園(10月26日〜27日)

月・火と休みを取って3泊4日の道南キャンプ旅。
天気予報は曇りのち雨、曇り一時雨、残りの二日が曇り時々晴れと、あまりパッとしない。
翌週の3連休に絡めた方が天気は良くなりそうだ。
それに、今回の旅の大きな目的は道南の紅葉を楽しむこと。それなのに、札幌の紅葉がちょうど見ごろを迎えたばかりで、これでは道南の紅葉の盛りはもう少し遅くなるかもしれない。
しかし、今更予定を変更するわけにもいかず、予定通り土曜日の朝7時に自宅を出発し、高速道路で一気に道南を目指した。

豊浦付近の紅葉道南まで高速道路を利用すると50キロ程の遠回りになるが、ETCの週末割引もあるし、時間も計算できるので、行きは全区間を高速に乗ることにした。
途中で豊浦ハイウェイオアシスの看板を見て寄り道する。
砂川のハイウェイオアシスの様なものを想像していたら、駐車場の裏口から人間だけが外に出て、隣の公園に入れるというもの。
その定義から言えば、これでも立派なハイウェイオアシスになるのだろう。
隣の公園は噴火湾展望公園。
展望台らしい建物が遠くに見えていたので、そこまで歩いてみる。
その展望台は、中に売店もあり、展望台まではエレベーターで上がる本格的なものだったのでビックリした。
天気が良ければ噴火湾の向うに駒ケ岳が見えるはずが、残念ながら曇っていて、その姿は全く確認できない。
周辺の山の紅葉は、良い感じで色づいている。
これならば、道南の紅葉も少し期待できそうだ。

 
噴火湾展望公園展望台   展望台から見下ろす豊浦の町
立派なてんぼうだいにビックリ   展望台から豊浦の町を見下ろす

木の温もりが優しい店内今日はまず恵山に向かうつもりだったので、森ICで高速道路を降り、海岸線を走って恵山を目指す。
森町の外れで美味しそうなそば屋を見つけ、時間はまだ11時を過ぎたばかりだったけれど、そこで昼を食べることにした。
最近は直ぐに食べログに頼る傾向にあるけれど、こうして走っている途中で見つけた店に入る方が面白い。
でも、結局は、店に入ってから食べログでの評判を確認してしまうのである。

恵山に向かう前に、今日のキャンプ地に予定していた南茅部河川公園に寄って、先にテントだけ張っておくことにした。
我が家が初めて恵山を訪れたのはちょうど10年前の2013年11月で、今回はそれ以来2度目の恵山である。
南茅部河川公園(当時は大船河川公園)もその時に下見をしていて、温泉施設に向かう道路の直ぐ隣に作られたサイトに、あまり魅力は感じていなかった。
でも、恵山の近くでは、函館寄りに高規格オートキャンプ場があるけれど、我が家のキャンプスタイルでは高いい料金を払ってそんなところに泊まる気はしない。
紅葉盛りの河川公園南茅部河川公園の方では、その手前に川汲公園キャンプ場があるけれど、こちらは我が家にとっても少しディープすぎる場所だ。
結局は、南茅部河川公園が一番我が家向けのキャンプ場と言えたのである。
ただ、サイトの正面に迫る山肌の紅葉は素晴らしく、隣接する大船上の湯「南かやべ保養センター」は源泉かけ流しの名湯で、ここに泊まることに不満はなかった。

南茅部河川公園を出て尾札部市街地までは、国道278号のバイパスが山側に新しく作られていて、とても走りやすい。
その途中に2年前にオープンしたばかりの道の駅「縄文ロマン南かやべ」があり、そこに展示されている国宝の中空土偶を見ることも今回の旅のイベントの一つになっていた。
道の駅には帰りに寄ることにして、一気に恵山へと向かう。

後ろに見えるのは海向山そうして午後1時半、恵山賽の河原駐車場に到着。
私の紅葉予想は嬉しい方に外れて、恵山の紅葉はちょうど見頃を迎えていた。
ここの駐車場から眺める恵山は、噴気を上げる荒々しい火口原の様子しか見えないけれど、駐車場の反対側に見える海向山は、麓から山頂まで見事に赤く色づいていた。

ちょうどその海向山から下りてきた男性が、「今日は恵山と海向山の両方に登って、全く違う素晴らしい風景を楽しめた」とかみさんに向かって興奮気味にしゃべり始めた。
どちらも1時間半程度で登れる山ではあるけれど、私達には恵山を登るギリギリの時間しかない。
黙っていると話が終わりそうにないので、適当なところで男性の話を遮って、登り始めることにした。

(恵山登山の様子は別途アップ予定)


海向山の紅葉
恵山の登山道から眺めた海向山、麓から山頂まで全て赤く染まっていた

恵山から下山そうして下山してきた時は、すでに時間は午後3時半になっていた。
山から下りたら恵山温泉旅館でお風呂に入る予定でいたが、そんな余裕はなく、中空土偶との対面も明日に延期して、直ぐにキャンプ場へと戻ることにする。
この季節になると、暗くなるのも早いので、あまりのんびりと行動していられないのが辛いところである。

帰り道、こんなに恵山の紅葉が綺麗に色付いているのならば、恵山観光は旅の二日目にして、ゆっくり一日かけてと二つの山を登れば良かったと後悔する。
忙しくて事前に旅の計画を検討する余裕も無く、ただ「恵山に登る」程度のことしか考えずに札幌を出てきたのが間違いだった。
でも、無計画と言うことは、好きなように行動できると言うことでもある。
大船のキャンプ場から恵山まではおよそ40キロ。
その程度の距離ならば、明日もう一度恵山まで来て、そうして今度は海向山を登れば良いのである。
どうせ、明日の予定は何も決まっていないのだから。

戻って来たら既に薄暗くなっていた午後4時40分、何とか暗くなる前にキャンプ場まで戻って来られた。
今日の夜から雨の予報なので、さすがに他のキャンパーの姿は無かった。
風が少し強まってきたので、テントの中に籠ってモヤシ鍋とおにぎりの夕食をとる。
サイト前の道路は、温泉の入浴客の車がひっきりなしに行き来していた。
ただ、その道は温泉が行き止まりで他への通過車両が通るわけではないので、少しの間だけ辛抱すれば良いだけだ。

食事を終え、完全装備に身を包んで温泉に入りにいく。
これがひなびた温泉ならば良いのだが、宿泊施設も備えた立派な温泉なものだから、そこにまるで場違いな服装で入っていくのが何となく気が引けてしまう。
一応、長靴は運動靴に履き替える。
日帰り客は既に帰り支度の人も多く、風呂の中は空いていた。
重曹泉と硫黄泉の二つの源泉かけ流しの風呂にゆったりとつかる。
実は、出発2日前に腰を痛めてしまい、とても山登りなどできる様な状況ではなく、3泊4日の温泉療養の旅になるかもなんて考えていたのだ。
夜のキャンプ場でも、腰を屈めない限りは痛みも無く、恵山の上り下りも何とか無理なくできたので、これからの行動も何とかなりそうだった。
それでもやっぱり、こんな時の温泉はありがたい。

すっかり暖まって建物の外に出ると、頬に冷たいものが当たった。
予想していたよりも雨の降りだしが早まったようだ。
身体は暖まったままだけれど、心の方はその雨で直ぐに冷めてしまう。

幸い、雨の方は時折パラパラと降ってくる程度で済んだが、風は次第に強くなってきた。
焚き火もできず、テントに籠ったままでワインを開けて9時に就寝。

翌朝、目が覚めると直ぐに今日の移動に備えてテントの中を片付ける。
空は晴れていたけれど、スマホで雨雲レーダーを確認すると、この付近にも雨雲が近づいてきていた。
函館は既に雨雲の中に入っている。
札幌から北にも北西の風に乗って雨雲が流れ込んでいるようだ。
完全に冬型の天気である。

向かいの山にだけ朝日が当たる風も強いので、インナーテントだけを外して、スクリーンタープ仕様で朝食を食べる。
今は廃版になっているが、この小川のソレアードは本当に良くできたテントだと思う。

ここのキャンプ場は山に挟まれた谷の下にあるので、日が昇っても、サイトまではなかなか陽射しが届いてこない。
正面の山の紅葉が真っ赤に照らし出される様子を楽しんだだけで、日が当たってくる前にテントの撤収を終えて、再び恵山へと向かった。

昨日と同じ賽の河原駐車場へ到着した時には、それまで降っていたらしい雨も上がっていた。上空には青空ものぞいて、まずまずの登山日和である。
さすがに日曜日だけあって、駐車場には大型バスが停まり恵山の遊歩道の方には観光客がぞろぞろと連なってい歩いている。
そんな様子を横目に、私達は観光客が殆ど足を踏み入れない海向山への登山道へと入っていった。

(海向山への登山の様子は後日アップ予定)


海向山から眺める恵山
海向山から眺めた恵山も全山真っ赤に染まっていた

山から下りて、もう少しで駐車場へと戻って来られると言うところで、結構強い雨に当たってしまった。
でも、雨具を着ていたのでそれ程濡れることもなく、その雨も直ぐにまた上がった。
時雨模様の時は、天気が本当に目まぐるしく変わるので、晴れているからと言って油断はできないのである。

車で山から下りる途中、かみさんが突然「あっ、クマだ!」と叫び声をあげた。
かみさんが指さす先の、恵山の山頂から続いている斜面は、その麓に民家が接している様な場所である。
かなり遠くなので、私にはその姿が確認できず「こんなところにクマがいるってか?」と言うと、「あんなに黒くて大きい動物なんてクマしかいないわよ!」と自信を持って答えている。
これってクマ?私がようやく、チラッとだけ動く姿を確認できた時は、その物体は既に茂みの中に隠れてしまっていた。
私もようやくかみさんの言葉を信じて「こんなところにまでクマが出てくるんだ」と、感動しながらしばらくその斜面を見続けていた。
私達にとって初めての野生のヒグマの目撃体験なのである。

後になって落ち着いたところで、カメラで撮った画像を拡大して良く調べてみると、その動物がかろうじて写っているのを発見した。
でも、その動物の頭部には立派な角らしきものが一緒に写っていたのである。

まあ、そんなオチが付いたところで、昨日は入れなかった恵山温泉旅館のお風呂へと入る。
恵山温泉旅館のお風呂小さな浴槽があるだけの、何ともひなびた温泉の風情が堪らない。
パイプから勢いよく流れ出す源泉は、まるで間欠泉の様に強まったり弱まったりを繰り返し、如何にも自然そのままの温泉らしさを感じる。
雨が降ったので少し温度が下がっているとの話だったが、それでも体がよく暖まる良いお湯だった。

腹が減っていたので、昼食は直ぐ近くの恵山の道の駅で食べようと思ったが、ここへ来る途中の川汲で看板がとても気になっていた店があったので、そこまで戻ることにした。
その店は「ひでちゃん鮨」、もしも外れだったとしても、話のタネにはなりそうな店である。
鮨の名前は付いているけれど、そのメニューを見るとファミリーレストランと殆ど変りはない。パフェまであるのだ。
でも、せっかくなので並み鮨を注文したところ、まずまずの美味しい鮨だった。

そしてようやく道の駅「縄文ロマン南かやべ」に到着。
まずは職場のお土産に土偶ッキーと息子のお土産に土偶どら焼きを購入し、いよいよ目的の縄文文化交流センターへと入る。
中空土偶 かっくう器や石器、それに初めて見る足型などに目を奪われながら展示室を進んでいくと、その一番最後に国宝の中空土偶がポットライトの光を浴びて暗闇の中に浮かんでいた。
思わず、私とかみさんは「オ〜ッ」と声をあげてしまった。

展示の仕方が効果的だったこともあるが、それ以上にその中空土偶の存在感は他の展示物を圧倒していたのである。
この中空土偶が、発掘調査ではなく、農作業中に偶然畑の中から出てきたなんて信じられない話だ。
これらの発掘物からしか思い描くことのできない縄文時代の生活。
私達が思っている以上に、縄文人は豊かな生活を楽しんでいたのかもしれない。

道の駅を出ると、また雨が降り始めていた。
鹿部町で買い物をして、今日の宿泊地である大沼へと向かう。
海に現れた虹次第に雨は止んできたけれど、道路にできた水たまりを見ると、私達が来る前には、かなり激しい雨が降っていたようだ。
「濡れた場所にテントを張るのは嫌だな〜」と思いながら車を走らせていくと、大沼に近づくにしたがって道路は乾いてきて、おまけに青空まで広がってきた。
そうして午後3時半に東大沼野営場に到着。
青空の下、乾いた地面の上にテントを張ることができたのである。
雨の予報の週末だったけれど、この二日間、キャンプや登山中には酷い雨に降られることもなく、見事に雨雲を避けながら行動できたようだ。

南茅部キャンプの写真


縄文土器   足形土板
壁に展示された縄文土器   赤ちゃんの足形が付けられた土板はリアルだ!


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