北海道キャンプ場見聞録
キャンプ始めがベストキャンプ
支笏湖畔(3月30日〜31日)
今年の冬は久しぶりに旭岳の森の中でキャンプをしようと考えていたが、実現しないまま春が近づきつつあった。 土曜日の朝、雨雲レーダーを確認すると、日本海側一帯には西風に乗った雪雲が流れ込んでいた。 そんな時にとんでもないことに気が付いた。これから冬のキャンプをすると言うのに、上着を忘れてきたのである。 車を停める場所には既に釣り人の車が沢山停まっていたが、ちょうど1台分の空きがあったので助かった。
そこから湖畔までは釣り人も沢山歩いているので、ツボ足でも歩けるだろうと思っていたが、それは大間違いだった。 |
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| スノーシューを履いていても埋まってしまう | 巨木の森を通り抜けて湖畔へ |
夏場はキャンプ場として大賑わいとなるこの場所も、冬の間はひっそりと静まりかえっている。 この際だからと、夏場だったら絶対にテントを張れない様な場所にテントを設営することにした。 到着時には雲に隠れていた恵庭岳も、テントの設営が終わるころにははっきりとその姿を現していた。 |
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| 美しい風景を眺めながらビールをグビッ! | 冬眠中のカエルににらまれた |
気温が低くて、時折突風が吹きぬけても、春の太陽の陽射しを浴びていれば、寒さは全く感じない。 再び雲が広がってきたので、体が冷えない様に周辺の森の中を散歩することにした。 積雪期でなければ、笹や灌木で歩くこともままならない森の中を、今は自由に歩き回れる。 太い蔓が複雑に絡み合っているのを見つけて、その蔓に腰かけてみる。 |
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| 両手を広げても半分にも届かない | 蔓のブランコだ |
その原因は、竹ペグ自体は抜けていなかったけれど、そこにかけてあったコードなどがペグの上からすっぽ抜けたことによる。
テントの中でチゲ鍋を食べて、その後は二人で池田ワインの清舞を開ける。 ワインを空にしてテントの外に出てみると、素晴らしい星空が広がっていた。 |
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| 日が傾くと急に冷え込んできた | 空に輝くオリオン |
夜8時にはそれぞれのテントに分かれて就寝。 テントから出ると美しい朝焼けが空を染めていた。 湖で歯を磨いてから湖畔を散歩する。 湖が赤く染まり、やがて風不死岳の山裾から朝日が顔を出してきた。 |
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| 素晴らしい湖畔の朝 |
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| 木々が長い影を伸ばす |
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| 氷の洞窟に朝日が射し込む | 朝日を浴びてまったり |
帰り道は、昨日歩けなかった巨木の森の中を通っていく。 その後は車を停めた場所まで黙々と道路を歩いていく。 それにしても、最初からこんなに素晴らしいキャンプをしてしまうと、今シーズンでこれを上回るキャンプができるのか、ちょっと心配になる様なキャンプだった。 |
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スノーシューを履き、重たいザックを背負って歩き始めた直後のことだった。

上着を忘れたことなど全く関係ない位に汗をかき、1時間以上かかってようやく目的の湖畔にたどり着いた。
先シーズンの冬、旭岳での雪中キャンプに備えて竹製のペグを自作したが、結局その年は使う機会が無かった。

一般的なスノーシューを選ぶ時は「体重+背負う荷物の重量」によって、サイズが分かれている。

一しきり森の散歩を楽しんでから湖畔へと戻ってくると信じられない光景が目に飛び込んできた。
太陽が西に傾いてくると気温も氷点下を下回ったようで、解けていた雪があっという間にカチカチに固まってきた。

5時近くになって隣のテントから、かみさんがゴソゴソと動く気配が伝わってきた。
もしかしたら彼らは私達のテントを見て呆れていたかもしれないが、私にしてみればそんな夜中にここまで歩いてい来る釣り人の方に呆れてしまう。



朝のコーヒーを味わい、昨夜のチゲ鍋に餅とうどんを入れて朝食にする。
その選択には迷うけれど、株立ちとなった幹が合体して太くなっているものまで含めれば、道路から比較的近い場所にあるカツラの巨木が文句なしに一番だろう。