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昔を思い出す歴舟川キャンプ

カムイコタン公園(9月22日〜23日)

水の少ない歴舟川カヌークラブの9月例会は歴舟川。
キャンプ地は何時もと同じく、既にクローズしているカムイコタン公園キャンプ場の芝生広場を利用させてもらう。

道東道が繋がったおかげで、中札内村まで高速道路を利用すれば、3時間弱でキャンプ場に着いてしまう。

十勝方面では8月下旬ころから全然雨が降っていないらしく、途中で見る歴舟川やその支流は未だかつて見たことの無いような水の少なさである。

10時前にカムイコタン公園に到着。
直ぐにテントやタープを張ってしまう。
途中の高速道路で追い越してきた、カナディアンを沢山積んだ車は、どんころ野外学校のツアーの車だった。
彼らは、川原で1泊しながらキャンプ場から下流を下るらしい。

私達が今日下るのは歴舟川の支流、中の川である。
水が少ないのがちょっと心配だったが、天気も良くて絶好の川下り日和だ。
集合時間の11時には20名以上のメンバーが集まり、久しぶりの賑やかな川下りになりそうである。

ダッキーの準備をする人のために私が道案内をして先にスタート地点へ向かったが、道を間違えて中の川のとんでもない上流部にまで行ってしまう。
そのために、他のメンバーを30分以上も待たせることとなり、最初から気持ちがへこんでしまった。
おまけに、水が少なくてカヌーを引きずって歩くことも多く、午後4時頃には疲れ切ってキャンプ場まで戻ってきた。

皆のテントその後、大半の人はナウマン温泉や大樹町内の銭湯へと出かけて行ったが、私は面倒なのでそのままビールを飲み始める。
歴舟川の例会と言えば、これまでは9月の3連休に企画されることが多かったが、今年はO橋会長の「3連休は家族サービス優先」との方針により、土日の2日間の例会となる。
キャンプ場はクローズしていても、公園駐車場のトイレや水飲み台は使えるので、3連休ともなると他のクラブや砂金掘りの人達とかが集まって結構な賑わいとなる。
さすがに今回は、公園の芝生広場を利用するのは私達のクラブだけみたいだ。

風呂へ入りに行っていたメンバーも三々五々戻ってきて、それぞれ肉を焼き始めたり料理と作ったりと、何時ものクラブのキャンプ風景が繰り広げられる。
ゲスト参加のfuutaさん・miyukiさん夫婦と、たけさん・りえさん夫婦はカナディアンのタンデム。
川下りはしなかったけれど、彼らと一緒に千歳川で遊んでいるという頑固爺さん。
宴会風景K岡さんが連れてきた、今回が初めてのカヌー体験だと言うM君。
久しぶりの例会参加となるイケイケS藤さんとK原さん。
地元十勝から参加のleo君、トシ君の若者。
2連結したビッグタープから人が溢れそうである。
今年は仕事の都合でなかなか例会に参加できずにいたS吉さんが久しぶりに参加してくれたおかげで、ビッグタープの周りの風避けシートも張られ、去年の納会以来のキャンプ風景となる。
若者から夫婦連れ、独身者、リタイア組まで、種々雑多な人達が入り交ざっての例会は良いものである。

ゲスト参加のカナディアンタンデムのご夫婦を見ていると、私やO橋会長、S吉さんが一緒にクラブに入った頃のことを思い出した。
当時は皆、カナディアンのタンデムで、O橋会長でさえファミリーで参加していたのである。
川下り初心者の私たちにとって、クラブのメンバーは雲の上の存在。流木のストレーナーの上から両腕を組んで見下ろしていたN島さんなどは、恐れ多くて話しかけることも気兼ねされた。
それが今は、雲の上の存在だった「男N島さん」とも気軽に話せるようになったのである。
ゲストのご夫婦の目には、私たちなどは、当時の鉄ちゃん勝ちゃんペアの様に映っているのかもしれない。
宴会風景今の自分たちがどうなのかは分からないが、鉄ちゃん勝ちゃんペアが空知川の噴水の瀬を下る姿を、当時は惚れ惚れとして見ていたものである。
時の流れを感じてしまう。

たまたま下のキャンプ場にテントを張っていたMさん夫婦も遊びに来て、タープの下はますます賑やかになってくる。
酔いが回るにつ入れて皆の声のトーンも上がってくるが、周りには誰もいないので気兼ねすることもない。
O橋会長の話を聞いていると、私のキャンプ日記を奥さんに読まれでもしたら大変なことになってしまうらしい。
何気なく書いているこのキャンプ日記に、微妙な関係のご夫婦の間にくさびを打ち込んでしまう程の危うさが含まれていたとは知らなかった。
よその家庭の夫婦関係にまで首を突っ込む気は毛頭無いものの、私の日記が原因で一組の夫婦を破滅に陥れることは本意ではないので、今後は内輪ネタは慎むことにする。
酔いが回って久しぶりに椅子の上で沈。
皆より一足早く、自力でテントに戻って眠りに付いた。

日曜日の天気予報は曇りになっていたが、翌朝も青空が広がっていた。
顔を洗ってから、下のキャンプ場の様子を見に行く。
既にクローズしているキャンプ場にも関わらず、サイトには数組のテントが張られていた。

 
朝の風景
朝焼けに染まる空とキャンプ場の川原サイト

ここのキャンプ場は、かなり前に開設期間が短縮されている。その時は「これからキャンプを楽しめる季節なのに、どうしてキャンプ場を締めてしまうのだろう」と残念に思っていた。
でも、トイレや水場が遠いことさえ我慢すれば、クローズした後でも十分にキャンプはできるのである。
一般キャンパーが来ないことを考えれば、一部のキャンパーにとってこれは良いことだったのかもしれない。

地べたで寝るmarioさん駐車場まで戻ってきて、物干し小屋と変わり果てた東屋の写真を写していると、その下で寝ていたmarioさんを見つけてびっくりしてしまう。
マットに寝袋だけで、シュラフカバーさえも使っていない。
本格的な山屋さんであるmarioさんなので、山の中でもこんな感じて寝てしまうのだろうか。
本当にワイルドな方である。

日の出前には少し雲が出ていたものの、日が昇ってくるにしたがってそんな雲も消えてなくなり、完璧な青空へと変わってきた。

今日の予定は歴舟川の上流、坂下の砂防ダムから下流を下ることになっていた。
昨日、ここに来る途中に見ていた川の様子では、支流の中の川やヌビナイ川も水が少なく、これで本当に下れるのだろうかと思っていた。
完璧な青空が広がるおまけに天気も曇りならば、全然やる気が湧いてこない。
ところが、澄み渡った青空を見上げていると、次第にテンションも上がってきて、水なんか無くたって川を歩くだけで十分だとの気分になってくる。

ただ、キャンプ場まで下ってくるのはさすがに無理なので、昨日の中の川と同じく、下るコースを短縮することになっていた。
S吉さんがゴールの様子を見に行くと言うのでお付き合いする。
S吉さんが予定していた相川橋は、車を停められるスペースが狭くて断念。
しょうがないのでもう少し上流の方に走っていくと、途中で森の中に入る砂利道を発見。期待してそこに入っていくとビンゴだった。

ゴールの川原 その砂利道は歴舟川の川原まで繋がっていて、広々とした川原には何台でも車を停めることができそうだ。
何のためかは分からないが、時々こんな感じで川原へ出る道が付けられているところがある。
そんな場所を見つけるのは、川遊びが好きな人間にとっては密かな喜びでもある。

朝食を済ませ、テントは戻ってきてから片付けることにして、川下りへでかける。
歴舟川上流部は、水こそ少なかったものの、昨日の中の川の様に何度も歩かされることもなく、ゴルジュの渓谷美と清流を堪能。
満ち足りた気分で、再びキャンプ場へと戻ってきた。
すっかり乾いたテントとタープを撤収。気持ちよく歴舟川を後にして、札幌へと向かった。




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