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タンチョウと再会歴舟川旅キャンプ

歴舟川の川原(8月14日〜15日)

ここ3年ほど、8月の歴舟川原キャンプが我が家の恒例になっていた。
今年はそのチャンスが無いかなと諦めかけていた時に、夏休みで群馬から北海道へ遊びに来るKevipaさん、ミエさんご夫婦から、「一緒に歴舟の川旅をしませんか」との誘いを受ける。
ちょうどその日程が、お盆休みで十勝の実家に帰省する予定と合わせられそうなので、直ぐに快諾した。
こうして4年連続の歴舟川旅キャンプが実現したのである。

最初の予定では13日から下ることにしていたのが、雨のため1日遅らせることにした。
14日の朝、清水町の実家の上空には雲が広がっていたけれど、天気予報は曇りのち晴れで、明日までその天気が持つとのこと。
嵐山展望台からの風景8月に入ってから短い周期で雨の降っている北海道なので、その間の僅かな晴れ間に川旅の日程を合わせられたのは、かなりの幸運と言えるかもしれない。
待ち合わせ場所のカムイコタンキャンプ場に向かう途中、芽室の嵐山の展望台に寄り道する。
十勝平野の上空には青空が広がってきていたが、日高の山並みはまだ雲に覆われたままだった。

そうして歴舟川でKevipaさん、ミエさんと一年ぶりに再会。
ちょうど一年前、我が家が歴舟川へ向かって車を走らせている途中、R274の福山付近で偶然出会って以来である。
その時はKevipaさん達は別の川へ向かっていたのだが、私達が歴舟の川旅に行くことを聞いてとても羨ましそうにしているKevipaさんの表情が印象に残っていた。
一年後にこうして一緒に川旅ができるのも、その偶然の出会いがきっかけになったのかもしれない。
河口に車を回して、午前11時、カムイコタンキャンプ場前をスタートした。

カムイコタンキャンプ場前を出発昨日の雨で歴舟川の水はかなり濁っていた。
水位は増水時のピークよりも少し下がって、川下りだけを楽しむには一番快適な水量である。
ただ、カヌーにキャンプ道具を満載した状態で下るとなると、話は別である。
当然のことながら沈は絶対にできないし、カヌーの中に水が入るのもできるだけ避けなければならないのだ。
状況によっては、晴れていても川原キャンプは中止しなければならない事態も考えられたので、水が濁っている程度のことは我慢するしかない。

キャンプ場から少し下流に、やや波の高い瀬がある。
そんなところは波の高い場所を避けながら下るのだが、3年前にカヌークラブで川原キャンプをした時は、キャンプ道具を積んでいる事も気にせずに敢えて波の中に突っ込んでいくI田さんを見て呆れたことがあった。

大きな波をかわすミエさんミエさんは、I田さんの様に自ら望んでいったわけじゃないだろうが、本流から抜けきれずに波の高い場所に入りかけたりして、見ている方はヒヤッとしてしまう。
ミエさんのカヌーには、キャンプ道具の他にルークとクレアの老犬2匹も乗っているのだ。
特にルークは、目も見えず、耳も聞こえず、歩くさえおぼつかない状態なので、余計に心配なのである。
それにKevipaさん達は、本当に濡れたら困るもの以外は、何時ものキャンプで使う道具をそのままカヌーに積み込んでいるのだ。

でも、その実力から言って、私がいちいち心配する必要も無いのだろう。

一方の私達。
清水の実家で川旅の荷物を準備している時、かみさんが「これも持っていって良いかしら?」と聞いてきた。それは、細々としたもの入れてある取っ手の付いたプラスチックのケース。
「何言ってる!それで沈したらどうなると思ってるんだ!」
そう言って、中に入っているものを全て防水バッグに詰め替えさせた。
必死に瀬から抜け出す私達だって沈するつもりはないのだけれど、どうしても最悪の事態を考えてしまうのである。

周りの風景を眺めながら、時にはカヌーを寄せ合い、時には流れにカヌーを任せ、ゆったりと歴舟川を下っていく。
時々現れる瀬では、何時もとは違って、水を汲まない様にひたすらチキンルートを下るようにする。
チキンルートとは言っても、流れが急に狭まってその先で高い波が立っている様な瀬では、途中で強引に本流から抜け出さなければならず、そう簡単な話ではない。
これくらいの水量であれば、荷物を積んでいなかったとしても、瀬を通過するたびにカヌーの中に水が入ってくるのが普通である。
今日はそれが、時々水しぶきを浴びる程度で済んでいるので、上手く下れているようだ。

 
川の流れに舟を任せて   土壁の向こうには青空も覗いてきた
川の流れにカヌーを任せて   土壁の向こうに青空ものぞいてきた

スタートする時には雲に覆われていた上空にも、次第に青空が広がり始めた。
昼になったので適当な川原を見つけて上陸する。
川原で休憩真夏の太陽がギラギラと照り付けてくるが、耐えられない様な暑さではない。
仮に耐えられなくなったとしても、そのまま川に飛び込めば直ぐにクールダウンできるのが、川下りの良いところだ。
そもそも流れの中にいる限りは、川面を吹いてくる風のおかげで、そんな暑さになることは滅多にないのである。

昼食を終えて再び下り始める。
歴舟川の場合、ヒヤリとさせられるポイントが何か所か有るが、年ごとにその様子はがらりと変わってしまう。
また、下る時の水量によっても大きく変化する。
市街地に近づいた、巨大コンクリート擁壁のテトラ護岸では、そこにぶつかる本流の流れが速くなっていて、うっかりしているとテトラに吸い寄せられてしまう。
ここ数年では一番の難所になっていたその先のドングリの瀬は、気持ち良く下れる楽しい瀬になっていた。
大樹橋直前の瀬は、年ごとに波が高くなってきている気がする。


ドングリの瀬   大樹橋を通過
ドングリの瀬を下る二人   大樹橋を通過

大樹橋を過ぎた先は、年によって本流の場所が右や左へと変化する。
今年は右岸寄りの流れの方が下りやすくなっていたが、その先のふるさと大橋の下に、今回の川下りでの一番の難所が出現する。
ふるさと大橋下の瀬kevipaさん達はツアー業者の方からその情報を聞いていたので、車の回送時に橋の上から確認しておいた。
しかし、橋の上から見下ろして「大したことないな」と思っていても、川を下ってきてそこを目の前にすると、印象が全く違うことに気が付くのである。
少し慌てたものの、予め下るルートを頭の中に描いてあったので、何とかその通りにクリアすることができた。

後ろを振り返ると、kevipaさんはすんなりと下って、私達の対岸のエディに入っていたけれど、ミエさんはその瀬を抜けた後、その先に待ち構えているテトラに向かって吸い寄せられるように流されていった。

ふるさと大橋下の瀬を下るミエさんそのテトラは、流れの速い本流の真ん中に、ゴロンと一つだけ転がっているのだ。
下見の時には、「瀬をクリアしてもその先のテトラが嫌らしいよね」と話していたのである。

思わず、腰に付けたレスキューロープに手を伸ばしかけたが、ギリギリでミエさんはそのテトラをかわすことができた。
ホッとしたところで、自分のカヌーに入っていた水をベイラーで汲み出す。
結局、今回の川下りで水を汲んだのはこの一か所だけだった。

そこから先は、野営地に適当な川原を探しながらの川下りとなる。
Kevipaさんが考える野営地としての最低条件は、「人工物が一切見えない場所」ということらしい。
私もそれは同じだけれど、Kevipaさんの場合は、川の護岸も人工物に含まれるようだ。
歴舟川の場合は、そんな人工物のある場所の方が珍しいくらいなので、その条件は野営地探しに大した影響はない。

野営地を探す川の上から眺めて、何となく良さそうに見える川原があったので上陸してみる。
しかし、今一しっくりとこないので、そのまま下り続けることにした。
ミエさんから「何が気に入らなかったのですか?」と聞かれたけれど、自分でもその理由が上手く説明できない。
何となく、惹かれるものが無かっただけなのである。

その次に上陸した川原はKevipaさんも気に入ったようで「ここがダメな理由はないですね」と言っている。
でも、ここの川原でも私の心はあまり動かなかった。
過去の我が家の川旅では、野営地を決める時「良し!ここにしよう!」と、何かしら惹きつけられものを感じたのである。
去年や一昨年にそれぞれテントを張った川原はもっと下流だけれど、そこが以前と同じ状態だとは限らない。
既に午後3時近くになっていたので、あまり贅沢は言わずに、その川原を今回の野営地にすることに決定した。

広々とした川原の中で、まず最初に焚き火の場所を決める。
テント設営完了その後は各自好きな場所にテントを設営する。
Kevipaさんが川原を掘って焚き火用の炉を作り始めたので、私は焚き火用の流木を集めることにした。

その時になって初めて、私がこの川原に特に魅力を感じなかった本当の理由を知ることができた。
ここの川原には流木が少ないのである。
もしもここに流木が沢山転がっていたとしたら、嬉しさに飛び上がって、一も二もなく野営地に決めていたことだろう。

少ないとは言っても、周辺を探し回れば、ある程度の量は直ぐに集めることができた。
私が望むのは、燃やしきれない程に大量の流木が転がっている川原なのである。


最高の野営地
流木が少ないことを除けば最高の野営地だ

一通りのキャンプの準備が終わったところで、冷えたビールで乾杯。これが堪らなく美味しい。
改めて回りを見渡してみると、なかなか素晴らしい川原である。
何と言っても空が広い。
ビールが美味しいKevipaさんから「大樹町の上流と下流でどちらの方がキャンプ地に良いでしょうか?」とのメールが届いた時、私は即座に「下流の方が空が広くて良いです!」と返信していた。
歴舟川を下っていくと、大樹町市街地を過ぎた辺りから急に空が広くなった気がする。私はその風景がいかにも歴舟川らしくて好きなのである。

雲一つない真っ青な空。
無機質な川原を彩るムシトリナデシコの花。
そこに美味しいビールと楽しい会話が加わって、もう言うこと無しである。

Kevipaさんの作った焚き火用の炉は、川原を少し掘り下げてその縁に丸石を並べた凝った作りである。
焚き火が終わった後は、そのまま埋め戻せば元の川原に戻すことができる。
利用者の多い本州の川ではそれが焚き火のマナーのようなものなのだろうが、過去の歴舟川のキャンプでそんな事を考えたことは全く無かった。
一度増水すれば、焚き火の跡など直ぐに消えてしまうし、そもそもそんなところまで人がやって来ることなど、殆ど考えられないのである。
マナーは別として、私の焚き火をする時のこだわりは、一度火を付けた流木は、黒く燃え残った醜い姿を晒さないよう、それが完全な灰になるまで燃やし尽くすことくらいである。

焚き火で調理するKevipaさんKevipaさんは、その掘り下げた炉の底に太めの流木を敷き詰めて、その上で最初の小さな焚き火を始めた。
そこに頑丈そうな五徳を置いて、それで全ての煮炊きをするようだ。
私が拾い集めてきて、炉の横にドサッと積み上げておいた流木も、炉の大きさに合わせて鉈を使って切り揃え、几帳面に積み上げている。

私のこれまでの歴舟川での焚き火と言えば、流木の太さも長さも関係なく、拾ってきたものをそのまま組んで火を点けるだけである。
長さが4〜5mもある流木は、その真ん中から燃やせば、そのうちに二つに分かれるので、それから組み直せば良いのだ。
そんな焚き火なので、ここの川原の流木はいかにも少なく見えたのである。
Kevipaさん風の焚き火ならば、とりあえず拾い集めておいた流木だけで十分に間に合いそうだ。
焚き火のスタイルが全く違うと言うか、これはスタイルではなく焚き火を煮炊きに使うかどうかの違いである。

Kevipaさんが使っている鍋などは、全てが真っ黒に煤ぼけて、無骨な男らしさを感じる。
それに比べて我が家が使っている鍋は、一度も焚き火の上などに乗せたことがないので、まるで青二才のひ弱な男のように見えてしまう。
我が家も毎年のように歴舟川の川原でキャンプをしているのだから、焚き火で煮炊きをすることを覚えた方が良いかもしれない。
夕日が沈むたまに違うスタイルの方と一緒にキャンプをするのも、色々と刺激を受けて楽しいものである。
特にかみさんは、Kevipaさんが焚き火で煮炊きをする様子を見て、そのスタイルがすっかり気に入ったみたいだ。
Kevipaさんに代わって、その焚き火の世話をしたくてうずうずしていたようである。

歴舟川の上流の空が紅く染まってきた。
遠くには歴舟川の源である日高の山並みが見えている。
次第に暗さを増す空では、星が一つ、また一つと瞬き始める。
やがてその瞬きは空全体を埋め尽くし、その中を天の川が蕩々と流れる。
Kevipaさんやミエさんは川原の上に転がって、そんな星空に魅入っている。
「あっ、流れ星!」
皆が次々と流れ星を見つける中で私だけが見られないのは、かみさんと二人だけのキャンプの時と同じである。
心地良く酔いも回って、それぞれのテントに潜り込んだ。


川原を赤く染めて夕日が沈む
流木が少ないことを除けば最高の野営地だ

かみさんの声で、深い眠りから引きずり出される。
「星が凄く綺麗よ」とでも言っているのだろうと思いながら目を開けると、既にテントの中は明るくなっていた。
どうやら星空ではなく、朝焼けと三日月が美しいらしい。
明け方の空に浮かぶ三日月と金星テントの入口を開けると、曙の空に浮かぶ細い三日月の姿が目に飛び込んできた。
そして、そこから少し離れた場所で煌々と輝いているのは金星である。

ちょうど一日前のこの時間、月の後ろに金星が隠れる金星食が見られるはずだった。
次に金星食が見られるのは50年後。三日月と金星が並ぶ光景が大好きな私にとって、この天体イベントは絶対に見逃せないものだった。
ところが実家から見上げたその日の空は生憎の曇り空。金星食はもう死ぬまで見られないのである。
1日過ぎただけで、金星と三日月の距離は随分と広がってしまった。
もしもこの朝、この状態で目の前に金星食を見られたとしたら、感動で涙をこぼしていたかもしれない。

歴舟川の水は濁りも取れて、いつもの透明度を取り戻していた。
その川の水で顔を洗う。
昨日と同じく、文句の付けようのない素晴らしい青空が広がっている。
Kevipaさんの入れてくれたコーヒーを美味しくいただく。
タンチョウのつがいが現れたアオサギが、あまり美しいとは言い難い声で鳴きながら、対岸の森の中に飛んでいった。
昨日も下っている途中で沢山のアオサギの姿を見かけた。
何処かに大きなコロニーでもあるのだろうか。

そんなアオサギの鳴き声に混ざって「コォーッ、コォーッ」と聞き覚えのある鳴き声が聞こえてきた。
「あっ、タンチョウの声だ」
去年も一昨年も、歴舟川を下っている途中でタンチョウの姿を見ていたことを思い出した。
Kevipaさん達もこの近くでタンチョウを見たことがあるらしく、そんな話しをしている時だった。
その張本人が、対岸の茂みの中からゆっくりと姿を現したのである。
つがいのタンチョウだ。

キャンプ風景にタンチョウが溶け込む 野営中にタンチョウを見たのは過去に一度、春国岱の先端付近でテントを張った時だった。
その時は、カメラのズームレンズでようやくその姿を確認できるくらいの距離が開いていた。
それが今回は、川を挟んだ対岸の、まさに私達の目の前に現れたのである。
最初はお互いに相手を意識し合ってた感があったが、そのうちに慣れてしまったのか、タンチョウ達は餌を啄み、人間達は朝食の準備と、それぞれの行動を続けるようになる。
こんな風景は見たことが無い。
歴舟川のこの環境でなければ、絶対にあり得ないシチュエーションである。

それからしばらく経った頃、対岸のタンチョウの姿がいつの間にか見えなくなっていた。
それに気が付いた時である。
飛び去ったタンチョウ2羽のタンチョウは大きく羽ばたきながら、私達の回りをゆっくりと旋回して、再び対岸の方へと飛び去っていったのである。
タンチョウに挨拶されたような気がして、私達は呆然とその場に立ちすくんでいた。

朝はあれほど天気が良かったのに、海の方から霧が流れてきた。
そのまま直ぐに霧に包まれてしまうのかと思ったら、ちょうど私達がいる場所を境にして霧の流れが止まったようである。
おかげで夜露で濡れたテントを何とか乾かすことができて、後片付けを完了。
焚き火の跡も埋め戻して、私達が一晩過ごした跡は殆ど消えてしまった。


朝から快晴   霧が流れてきた
朝から素晴らしい青空が広がっていたが   海の方から霧が流れてきた

歴舟川の河口に向けて再びカヌーを漕ぎ出す頃、川面を覆っていた霧はそのまま浮かんでいって上空を覆う雲に姿を変えてしまったようだ。
せっかく川の水が澄んできたのに、これはちょっと残念だった。
それでも、気持ちの良い流れが海まで続く歴舟川の川下りはとても快適である。

川原から一筋の煙が立ち上っているのが見えた。男性が一人、そこでテントを張っているらしい。
カムイコタンキャンプ場を出てから、川の上で出会う初めての人だったので、何だかとても嬉しくなる。私達に向かって手を振ってくれたので、こちらも大きく振り返す。
川原にはカヌーの姿が無く、少し離れた場所にバイクが停めてあった。ライダーがこんな場所でキャンプをしているなんて、何だかとても新鮮に思えてしまう。
海が近付いてきた近付いていくと、「ヒデさんですよね!」と声をかけられた。
これまでも、思いがけない場所で声をかけられることは良くあったけれど、これはさすがにビックリしてしまう。
でも、何時も私のホームページを見てくれているようで、そんな方とこんな場所で出会えたことがとても嬉しく、まるで昔からの知り合いに会えたような気持ちがした。

河口までの間の最後の橋である「歴舟橋」を過ぎると、そこら中に巨大な流木が転がっている。
その流木が所々でストレーナーを作っていたりして、河口が近付いても気を抜くことはできない。
その流木と一緒に、網のようなものが水面に姿を出している場所があった。
おまけに、流れの速い本流がまともにその中に吸い込まれているのである。
危険極まりないストレーナーである。
その手前はザラ瀬になっていて、座礁覚悟で岸寄りを下って、何とかそのストレーナーをかわすことができた。
後から下ってきたミエさんは、岸寄りのルートではなく、やや中央寄りを下ってきていた。
何度も冷やっとさせられる「えっ?そこじゃまずいんじゃないの!」
思った通り、流木の横の網に引っかかりそうになりながらも、ギリギリでそれをかわしてきた。

今回の川下りでは、ミエさんの危機一髪シーンに何度もヒヤリとさせらる事があった。
でも、「今の場所って危ないわよね〜」と言いながら、こちらが感じている程には、本人は危機一髪とは思っていないようである。
河口がもう目の前に迫った最後にも、そのヒヤリシーンで私達を楽しませてくれたミエさんであった。

歴舟川の河口は下る度にその場所を変えている。
去年はちょうど真正面に河口がで開いていたけれど、今回は小砂利の山が全面に広がって、河口らしき場所が全く見当たらない。
そのまま近付いていくと、遥か右奥の方に海に流れ出る場所ができているようだ。
海を前に記念撮影そこまで行くのは諦め、適当な場所に上陸して小砂利の山を駆け上がる。
海の香りが鼻腔を満たし、腹に響くような波の音に包まれる。
川下りの最後に海に出るのは、何時も感動的である。
来年もきっとこうして歴舟の河口に立っているような気がした。

歴舟川原キャンプの写真へ 

8月14日12:00歴舟川水位(尾田観測所) 102.37m
8月15日 10:00歴舟川水位(尾田観測所) 102.29m




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