北海道キャンプ場見聞録
タンチョウと再会歴舟川旅キャンプ
歴舟川の川原(8月14日〜15日)
ここ3年ほど、8月の歴舟川原キャンプが我が家の恒例になっていた。 最初の予定では13日から下ることにしていたのが、雨のため1日遅らせることにした。 そうして歴舟川でKevipaさん、ミエさんと一年ぶりに再会。 昨日の雨で歴舟川の水はかなり濁っていた。 キャンプ場から少し下流に、やや波の高い瀬がある。 ミエさんは、I田さんの様に自ら望んでいったわけじゃないだろうが、本流から抜けきれずに波の高い場所に入りかけたりして、見ている方はヒヤッとしてしまう。 でも、その実力から言って、私がいちいち心配する必要も無いのだろう。 一方の私達。 周りの風景を眺めながら、時にはカヌーを寄せ合い、時には流れにカヌーを任せ、ゆったりと歴舟川を下っていく。 |
川の流れにカヌーを任せて | 土壁の向こうに青空ものぞいてきた |
スタートする時には雲に覆われていた上空にも、次第に青空が広がり始めた。 昼食を終えて再び下り始める。 |
ドングリの瀬を下る二人 | 大樹橋を通過 |
大樹橋を過ぎた先は、年によって本流の場所が右や左へと変化する。 後ろを振り返ると、kevipaさんはすんなりと下って、私達の対岸のエディに入っていたけれど、ミエさんはその瀬を抜けた後、その先に待ち構えているテトラに向かって吸い寄せられるように流されていった。 そのテトラは、流れの速い本流の真ん中に、ゴロンと一つだけ転がっているのだ。 思わず、腰に付けたレスキューロープに手を伸ばしかけたが、ギリギリでミエさんはそのテトラをかわすことができた。 そこから先は、野営地に適当な川原を探しながらの川下りとなる。 川の上から眺めて、何となく良さそうに見える川原があったので上陸してみる。 その次に上陸した川原はKevipaさんも気に入ったようで「ここがダメな理由はないですね」と言っている。 広々とした川原の中で、まず最初に焚き火の場所を決める。 その時になって初めて、私がこの川原に特に魅力を感じなかった本当の理由を知ることができた。 少ないとは言っても、周辺を探し回れば、ある程度の量は直ぐに集めることができた。 |
流木が少ないことを除けば最高の野営地だ |
一通りのキャンプの準備が終わったところで、冷えたビールで乾杯。これが堪らなく美味しい。 雲一つない真っ青な空。 Kevipaさんの作った焚き火用の炉は、川原を少し掘り下げてその縁に丸石を並べた凝った作りである。 Kevipaさんは、その掘り下げた炉の底に太めの流木を敷き詰めて、その上で最初の小さな焚き火を始めた。 私のこれまでの歴舟川での焚き火と言えば、流木の太さも長さも関係なく、拾ってきたものをそのまま組んで火を点けるだけである。 Kevipaさんが使っている鍋などは、全てが真っ黒に煤ぼけて、無骨な男らしさを感じる。 歴舟川の上流の空が紅く染まってきた。 |
流木が少ないことを除けば最高の野営地だ |
かみさんの声で、深い眠りから引きずり出される。 ちょうど一日前のこの時間、月の後ろに金星が隠れる金星食が見られるはずだった。 歴舟川の水は濁りも取れて、いつもの透明度を取り戻していた。 そんなアオサギの鳴き声に混ざって「コォーッ、コォーッ」と聞き覚えのある鳴き声が聞こえてきた。 野営中にタンチョウを見たのは過去に一度、春国岱の先端付近でテントを張った時だった。 それからしばらく経った頃、対岸のタンチョウの姿がいつの間にか見えなくなっていた。 朝はあれほど天気が良かったのに、海の方から霧が流れてきた。 |
朝から素晴らしい青空が広がっていたが | 海の方から霧が流れてきた |
歴舟川の河口に向けて再びカヌーを漕ぎ出す頃、川面を覆っていた霧はそのまま浮かんでいって上空を覆う雲に姿を変えてしまったようだ。 川原から一筋の煙が立ち上っているのが見えた。男性が一人、そこでテントを張っているらしい。 河口までの間の最後の橋である「歴舟橋」を過ぎると、そこら中に巨大な流木が転がっている。 今回の川下りでは、ミエさんの危機一髪シーンに何度もヒヤリとさせらる事があった。 歴舟川の河口は下る度にその場所を変えている。 8月14日12:00歴舟川水位(尾田観測所) 102.37m
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