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山を仰いで賀老高原キャンプ

賀老高原キャンプ場(7月7日〜8日)

週末毎にあちこちと遊びまわっていたので、今度の週末は積丹岳に日帰りで登る程度にして、家でのんびりと過ごそうと考えていた。
仕事の方も残業が続いていたので、ちょうど良い機会である。
しかし、この一週間で溜まったストレスは、積丹岳に登った程度では洗い落とせそうにもない。
先週末に天売島で過ごした楽しい時間のことなど、もう遥か昔の出来事のようにしか思い出せなくなっていた。

こんなことでは駄目だと気持ちを奮い立たせ、金曜日の夜になってから突然「賀老高原に泊まって狩場山に登るぞ」とかみさんに提案する。
そこで「うわ〜、素敵な計画じゃない」との返事でも返ってくるのなら、仕事の疲れなど直ぐに忘れてしまうのだが、こんな時は決まって嫌そうな顔をされるのである。
仕事の合い間の気分転換で密かに遊びの計画を練り上げ、金曜日の最後の仕事も終えて思いっきり盛り上がっていた気分が、それで一気に萎んでしまう。
こんな時は何時も、一人で旅に出たくなる。

イカ刺し定食そこからもう一度、気持ちを盛り上げ直して、翌日は午前5時に自宅を出発。
本当はもう少し早く出たいのだが、かみさんにもっと嫌な顔をされるので、5時で妥協したのである。
ただ、いつもは午前3時半には目が覚めているのに、この土曜日の朝はさすがに疲れがたまっていたのか、目が覚めた時には4時半になっていた。
出発時間を5時にしたのは正解だったようだ。

かみさんの提案で、小樽の鱗友朝市の中にある食事処のんのんで朝飯を食べることにした。
こんな機会でなければ、小樽の朝市の食堂になんて入ることは無いだろう。
二人ともイカ刺し定食を注文。
時間が少し早すぎて、今朝水揚げされたイカはまだ入ってきてないとのことで、前日採れたイカが出される。
それでも十分に新鮮で、美味しいイカ刺しだった。

テントを張ってから狩場山へ稲穂峠のトンネルを抜けると、それまでのどんよりとした曇り空が、急に青空に変わった。
途中で時々雲が広がったけれど、賀老高原キャンプ場に着いた時は、目指す狩場山の山頂もまだ見えていた。
誰もいないキャンプ場に速攻でテントを張って、狩場山へと向かう。

登っている途中から雲が出てきたが、山頂でしばらく休んでいるとその雲も晴れて、まずまずの展望を楽しめた。
カメラのズームレンズを思いっきり伸ばすと、我が家が張ったテントもかろうじて見えていた。

下山後はそのまま千走川温泉へ直行。
他に利用者もなく、以前には無かった小さな露天風呂で手足を一杯に伸ばす。
湯船からは赤茶色のお湯が絶え間なく溢れ続ける。
質素だけれど本当に良い温泉である。

 
山頂から眺めたキャンプ場   千走川温泉露天風呂
狩場山頂上付近から我が家のテントが見えた   千走川温泉の露天風呂は小さいけれど快適

山は隠れて締まったけれどビールは美味い汗を流してさっぱりとした後は、急いでキャンプ場へと戻る。
一刻でも早く、冷えたビールをグビッと飲みたいのだ。
ガスが下りてきて、山の姿は隠れてしまったけれど、山から下りて温泉で汗を流した後のビールの味は格別である。

隣には男性3人、女性1人の、賑やかなキャンパーが1組増えていた。
「静かなキャンプを楽しみにしていたのに」とちょっとガッカリする。
でも、その装備を見ると、どうやら沢登りのグループらしい。
話を聞いてみると、今日は海を泳いで入渓するような沢を登ってきて、明日は千走川伝いに狩場山を目指すとのことである。
そんな人達ならば、同類の様なものなので騒がしいのは大して気にならなくなる。
コンビーフの缶詰をそのまま食べてしまう太り気味の男性は、カヌークラブの中にも同じような人がいるので、かみさんと顔を見合わせて笑ってしまった。
迷彩模様のズボンを履いているところまでそっくりなのである。

我が家のサイト早々と炭を熾して焼き肉を始める。
季節は既に夏。
夏のキャンプはやっぱり焼き肉にビールである。
もう一つ、夏のキャンプに付きもなのが吸血虫。
蚊や蚋が体の周りを飛び回る。
それでもここの吸血虫は人を襲い慣れていないようで、数の割には被害は少ない。

隣の山屋さんグループが沢の装備を始めたので、これから登るのかと驚いたら、夕食の食材を調達しにいくとのこと。
本当にワイルドな人達である。

山を覆っていた雲も次第に疎らになり、狩場山が姿を現す。
以前は、キャンプ場から間近に見える山が狩場山だと思っていたが、実はその山は東狩場山だった。
狩場山よりも標高が200mも低いのに、キャンプ場から見ると東狩場山の方が堂々とした姿なのである。
本物の狩場山は、どこが山頂なのかも分からないような姿で、その向こうに見えているのだ。

山を眺めながら飲むビールは最高見かけの姿はともかくとして、登ったばかりの山を目の前に眺めながら飲むビールの味は最高である。
山家さん達は食材をたっぷりと確保して戻ってきた。
こちらは焼き肉も食べ終えて、既に焚き火モードに入っていた。

キャンパーは他にライダーが2組。
山屋さんグループも明日が早いので、直ぐに静かになる。
7月の週末とは思えないような静かなキャンプ場の夜である。
ここのキャンプ場はタケノコ採りのシーズンが一番賑やかになるのかもしれない。


雲が晴れた   静かな焚き火
日が沈んでから青空が広がった   とても静かなキャンプの夜

翌日は朝から快晴だった。
沢の装備に身を固めた4人を見送る。
天気予報では今日の方が天気が悪そうだったので、昨日のうちに狩場山に登る計画にしたのに、もう一回登りたくなるような最高の青空である。
昨日私が滑落した雪渓も、サイトからくっきりと見えていた。


朝から快晴
もう一回山に登りたくなるような良い天気だ

私達は賀老の滝だけ見て、今日は早めに帰ることにする。
滝への降り口までは、森の中の散策路を歩いていく。
展望台から眺める賀老の滝ところがこの散策路、管理がされていないようで、途中からは草が生い茂り藪こぎ状態で歩く羽目に。
朝露に濡れた草をかき分け、びしょ濡れになってしまう。

一方、滝へ下りる道は木チップで舗装され、随分と歩きやすくなっていた。
かみさんが一番心配していたヘビに遭うこともなく、展望台まで下りてきた。
千走川の水はかなり減っていたけれど、それでも賀老の滝は相変わらず勇壮な姿を見せてくれる。

水が少ないので、ゴロゴロと転がる巨大な岩を伝って滝の近くまで行ってみる。
春先の水の多い時では展望台の辺りまで水しぶきが霧となって押し寄せてくるので、簡単には近づけないのだ。
滝へ近付くそれでも途中から足場が悪くなって、滝壺の姿を目にすることはできなかった。
そこから戻る途中に足を滑らせて、片足を濡らしてしまう。
あまり無茶はしない方が良いが、一度で良いから賀老の滝の滝壺、いや、多分滝壺はないだろうから、滝の水が岩の上に落ちてくる様子を間近で見てみたいものである。

かみさんは靴を脱いで川の中へと入っていった。
その気持ちが良く分かる。
その澄んだ水を見れば、誰でも入りたくなるだろう。
そこを去りがたかったけれど、何時までもここに留まっている訳にもいかない。
ガクアジサイやオニシモツケなど森に咲く花を楽しみながら、キャンプ場へと戻る。


賀老の滝
写真写りが良いのは、やっぱり展望台からである

川に入るかみさん   歩きやすくなった滝への道
私も入れば良かった   歩きやすくなった滝へ下りる道

賀老の滝から戻ってきても、朝露で濡れたテントは全然乾いてなかった。
しょうがないので、駐車場の舗装の上にテントを広げると、天気が良いのであっという間に乾いてしまう。
気持ち良く撤収を終えてキャンプ場を後にする。

どんよりと曇った島牧村の海岸山道を途中まで下ってくると、突然霧に覆われてしまう。
島牧村の海岸もどんよりとした曇り空だった
沢登りの人達が、狩場山の山頂からどんな風景を楽しんでいるのか、気になってしまう。
霧に包まれて何も見えないか、眼下に広がる真っ白な雲海を眺めているのか。
まあ、どちらにせよ、昨日のうちに登ったのが正解だったことにしておこう。

賀老高原キャンプの写真へ 


ガクアジサイ   オニシモツケ
ガクアジサイの爽やかな青が清々しい   オニシモツケの白い花を太陽が照らす


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