食事を済ませた後は焚き火を楽しむだけである。
細い流木じゃすぐに燃え尽きてしまうので、太い流木だけを集めてきて焚き火の上に積み重ねる。
日中は強かった風も次第に止んできて、焚き火の炎が天に向かって立ち上る。
月明かりが歴舟川の川原を真昼のように照らし出す。
ペルセウス座流星群が今夜あたりにピークを迎えるはずだが、これだけ空が明るくては、余程あかるい流星でなければその姿を確認するのは難しそうだ。
何時ものキャンプよりも夜更かしをして気持ちの良い眠りについた。
翌朝は3時半ころに目を覚ました。
まだ眠たかったけれど、外の様子が気になったのでテントの入り口を開けてみる。
すると、昨夜月が浮かんでいた場所ではオリオン座が輝いていたが、まだ月明かりが残っているのか、見える星の数は少なかった。
それでも、仰向けに寝たままテントから頭だけを出して星空を見上げていると、淡い流星が横切っていくのが見えた。
やがて暁光が東の空を明るく照らし始める。
それ以上は寝てられそうにもないのでテントから起きだす。
寝る時にはまだ大きな塊で残っていた流木も完全な灰に変わっていた。
それでも灰の中はまだ熱を保っている。
その上に着火剤を置いて細い流木を重ねると直ぐに火が付く。
そこへまた太い流木を焼べると再び昨夜のような豪快な炎を上げ始めた。
さすがに朝になると気温も下がり、昨日よりは火の傍まで近づけるようになる。
朝のコーヒーを味わってから、再び釣りにチャレンジ。
昨日の場所ではあたりさえも無く、そこにいた筈の魚たちは皆どこかへ逃げてしまったようである。
去年の川原キャンプでは朝食メニューにニジマスのホイル焼きが加わったけれど、今回は予定していたペンネのカポナータだけで終わってしまった。
太陽が高く昇ってくると、朝の涼しさもつかの間、川原は直ぐに昨日の暑さを取り戻す。
そうなると川の上に出た方が涼めるので、早々にテントを撤収し川下りを再開することにした。
流木の物干しオブジェだけはそのままに残して、後は綺麗に片づけ、荷物をカヌーに積み込む。 |