カヌークラブの6月例会のキャンプ地となっているひがしかぐら森林公園キャンプ場。我が家にとっては初めて利用するキャンプ場である。
川を下る前にビッグタープを張っておこうと、午前9時にキャンプ場到着。
カヌークラブでキャンプする時は、何時もS吉さんがタープの設営などをやってくれていたので、私たちはそれを使わせてもらうだけだった。
ところが今回はS吉さんが来れないので、私がタープを張らなければならないのだ。
最近は自分のキャンプでもタープなど殆ど張ったことがないし、しかもクラブの例会で使うのは5m×5mの大型タープである。
上手に張れるかどうかが心配だったが、とりあえずは建てることだけはできた。
でも、皺が寄って非常に格好が悪い。
S吉さんならば絶対に許せない張り方だろうけれど、いい加減な性格の私なので「まっ、良いか!」で済ませてしまう。
他のメンバーも次々に到着。
自分たちのテントも先に張ってしまうことにした。
階段状に造成されたサイトは、どの場所も程良く木立に囲まれ、私好みのサイトと言える。
クラブのキャンプではタープの近くにテントを設営することになるので、サイト選びの楽しさはない。
それでも、タープを張ったグラウンドより1段高くなったサイトは、大きなシラカバが頭上を覆い、テントを張るのが楽しい場所だった。
ただし、今時期のシラカバの木の下は頭上から毛虫やら樹液やら色々なものが降ってくるので、その樹冠直下を避けてテントを設営する。
他のメンバーもそこに各々のテントを設営。
これならば私たちの留守中に他のキャンパーがテントを張ることは無いだろう。
安心して本日の川下りへと出発した。
川下りを終えてキャンプ場に戻ってくると、タープのポールが1本倒れていた。ペグの打ち込みが弱かったのかと思ったら、プラスチックの自在金具が割れてしまっただけである。
しょうがないので自在結びを使ってロープを張ろうとしたら、その結び方がなかなか思い出せない。お手軽キャンプばかり続けていると、基本的なことも忘れてしまうのである。
ビールで喉を潤した後は、皆で場内の温泉に入りに行く。このキャンプ場の大きな魅力は、場内の温泉施設「花神楽」まで歩いて行けることだろう。
一風呂浴びて、サイトまでぶらぶらと歩いて戻り、そこで冷たいビールをグビッと飲む。川下りで一汗かいた後なので、このビールが余計に美味しい。 私たちのビッグタープが張ってある比較的近くに、ファミリーがテントを張り始めた。
思わず、かみさんと顔を見合わせる。
我が家の感覚では、如何にも団体さんが使いそうなこんなタープを見れば、そこからできる限り離れた場所に自分たちのテントを張るのが鉄則なのである。
まあ確かに、遊び盛りの子どもを連れたファミリーキャンプならば、団体キャンパーが近くにいようと全く気にならないのだろう。
団体キャンパーよりも子ども達の方が賑やかだったりするのは良くある話しだ。
他にキャンパーは少し離れた場所に一組だけ。今時期の週末にしては拍子抜けするくらいの少なさである。
バンガローの方には人が入っているし、隣接するオートキャンプ場もそれなりに賑わっているようだ。
それなのに、オートキャンプ場よりも快適なサイトを、大きなテントさえ張らなければ一人200円で利用できてしまうこちらのキャンプ場ががら空きなのが、何とも不思議な気がする。
私たちが到着した時からずーっと場内に流れ続けているラジオの放送が、5時になってようやく鳴り止んだ。
全く意味のないこのラジオ放送、一体何の目的で流し続けているのだろう。
娯楽施設もあるので遊園地的な賑やかさを演出しているつもりなのかもしれない。
テントサイトの落ち着いた雰囲気とは随分かけ離れている気もするけれど、自然を主体としたキャンプ場じゃないのだからと自分に言い聞かせるしかない。
スタッフの方も感じの良い人ばかりで、良く管理されているキャンプ場ではあるのだ。
雲の切れ間から西日が漏れ出てきて、サイトを優しく照らす。
風呂から上がってきたメンバーがそれぞれ炭を熾して肉を焼き始める。
今の季節のキャンプではまだ明るい中で食事ができるのが良いところだ。
そして暗くなってきた頃から焚き火を始めるので、薪の量も少なくて済む。
今回は薪を持ってきたのは我が家だけで、枯れ枝などの現地調達も難しそうで、足りなくなるかなと心配していたが、結局は持参した薪で翌朝の焚き火までまかなえたのである。
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