北海道キャンプ場見聞録 我が家のファミリーキャンプ
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白滝紅葉キャンプ

白滝高原キャンプ場(10月9日〜10日)

 道央自動車道を北上し、更に旭川紋別自動車道に入る。
 走るにしたがって次第に青空が広がり、周囲の山々の紅葉もその色付きを深めてくる。
 でも、そのどちらも私の期待していたものからは程遠かった。
 しかしその様子がガラリと変わったのが、延長4キロの北大雪トンネルを抜けて白滝へと出てきた瞬間である。
白滝高原キャンプ場にテントを設営 真っ青な空が広がり、その下の全ての山々は完全に秋の色に染まっていた。
 白滝インター出口の道の駅「しらたき」に立ち寄って、そこで売られていたエノキタケとボリボリを購入。
 そしてその直ぐ近くの白滝高原キャンプ場のオートサイトにテントを張り終えた時、時間はまだ午前9時前で管理人さんも来ていなかった。

 今回もキャンプ場選びには苦労させられた。
 忙しいキャンプばかりが暫く続いていたので、今回は何もしないでのんびりと過ごすキャンプを考えていた。
 候補地も色々と迷った挙句に増毛町暑寒野営場に決定。
 ここならば暑寒別岳に登らなければ他にすることも無く、必然的にのんびりと過ごさざるを得なくなるのである。
 貧乏性な我が家はついつい忙しく動き回ってしまうので、これくらい強制的な措置が必要なのだ。
 しかし、この計画を狂わせたのが空模様だった。
 数日前の天気予報では日曜日の午後から天気が崩れるはずだったのに、次第にそれが早まり、とうとう土曜日から雨が降り始める地域まで出てくる始末である。
 こうなるとキャンプ場選びは天気が優先。
 結局、天気の崩れが遅そうで、紅葉も見ごろを迎えているだろうと白滝高原に決めたのは、土曜日の朝に天気予報を確認してからのことであった。

 青空も紅葉も、私の考えていた通りになってくれたが、そのために犠牲になったのが「のんびりキャンプ」である。
 テントを張り終えたと思ったら、直ぐに車に乗って平山の登山口へと向かう。
 のんびりしている時間など無いのだ。
平山登山口への林道 カヌーで下ったこともある支湧別川沿いに車を走らせる。
 登山口の標高は千メートルを超えるので、その付近の紅葉は既に終わっているだろうと諦めていたが、嬉しいことにその予想だけは外れてくれた。
 エクストレイルで走る始めてのダート道と紅葉を楽しみながら、登山口の駐車場に到着。
 そこには既に5、6台の車が停まっていた。
 これから登る平山だけれど、昨日その名前を知ったばかりの山である。
 遠軽町のホームページで白滝の観光スポットを調べている時に平山の名前を見つけた。
 その名前から丘のような展望地だろうと思って調べてみると、北大雪の名だたる山の中の一つだったのである。
 標高は1771mもあるけれど、登山口が既に千メートルを超えているので、それ程時間もかからずに登ることができる。
 頂上からの展望も素晴らしく、花の季節には頂上付近は花畑が広がり、登る途中では幾つもの滝の姿を楽しめる。
 これだけ知ってしまうと、のんびりキャンプのことなど直ぐに忘れてしまい、キャンプのメニューに急遽平山登山が加わることとなったのである。


平山に登る   平山に登る

行雲の滝 渓流の水音を聞きながら晩秋の装いの登山道を登っていくと、夫婦の滝、行雲の滝、冷涼の滝が次々に現れる。
 最後を締めくくるのが、沢を挟んで反対側の岩壁を伝い落ちる滝である。
 名前ははっきりしないが、ネットで検索するとこれが平山の滝らしい。
 周りの紅葉と相まって、とても美しい姿だ。
 しかし、最初は青空が広がっていたのに、次第に雲の面積の方が増えてくるのが口惜しい。
 登り始めた頃から上に見えていた平らな稜線まであと僅か、出来ればそこからの風景を青空の下で楽しみたかった。


平山の滝

 登り始めてから1時間を過ぎ、そろそろきつくなってきたなと思ったところで、ちょうど良い休憩場所が現れた。
 草に覆われた急な斜面の中に、まるで人工的に石組みをしたような美しい流れが続いている。
ちょうど良い休憩場所 その流れでタオルを濡らし顔を拭くと、今までの疲れが一気に吹き飛ぶような気がした。
 この辺りは7月に登ると雪渓に覆われているらしい。
 流れの中にはエゾノリュウキンカも沢山生えていて、花の時期には素晴らしい景観を見られるのだろう。
 小休止を終え、もう目の前に迫っている稜線まで一気に登り詰める。
 ところが、そこは本当の稜線ではなく、更にその先にも登りが続いていたのである。
 でも、後ろを振り返ると素晴らしい展望が広がっていた。
 空は雲に覆われてしまったものの、上空高い雲なので山々の姿を隠すことは無い。
 小休止の後は一気に頂上まで行くはずが、更なる登り坂を見て力が抜けてしまい、2度目の小休止となる。
 この辺りから、降りてくる人とすれ違うことが多くなってきた。
 私達が登り始めたのは10時だったけれど、山を登るには少し遅い時間だったかもしれない。
 2時間半で登れる山とは言っても、もっと余裕を持って行動したいものである。


休憩を終えて再び登り始める   雲は増えてきたけれど良い眺めだ

尾根の上に到着 そしてようやく本当の稜線まで登ってきて、その先に広がっていた風景に思わず歓声を上げてしまった。
 頂上に達して、そこで初めて展望が開けるというパターンは良いものである。
 しかしそこは平山の頂上ではない。
 緩やかな丘のように見える平山の山頂に向かって先を急ぐ。
 周りは全て岩場で、その中に背の低い植物が絨毯のように広がっている。
 花の季節にはその付近が一面の花畑になるのだろう。
 登山口からちょうど2時間、平山の頂上に達した。
 そこで写真を1枚写してサッサと通り過ぎる。名前どおり平たい山頂なので、その縁まで行った方が眺めが良いのである。
 そこから見える表大雪の山並みがまた素晴らしかった。
 地形図を見ると、平山が層雲峡の谷を挟んで大雪の山々を眺められる位置にあることが良く分かる。
 大雪の山に登るのはこれが初めて。標高1771mはこれまで登った山の中では一番の高さだ。
 目の前に見えている山々の名前は何も分からないけれど、その圧倒的な雄大さにしばし心を奪われた。


表大雪の眺め

大槍、小槍が目の前に迫る 大槍、小槍と呼ばれる岩峰が目の前に見える場所で昼を食べることにする。
 その大槍、小槍を、奥から湧いてきた雲が包み隠そうとしていた。
 そして私達が昼食を終える頃には、その雲がとうとう私達の方に向かって一気に流れてきた。
 もしかしたら、後30分登頂が遅れたら、この展望を知らずに下山することになっていたかもしれない。
 下りにかかった時間は1時間45分。
 ガイドブックでは登りが2時間20分、下りが1時間30分となっていて、登りで標準タイムを下回っても、下りに時間がかかってしまうのが、我が家の何時ものパターンである。
 今時期にしては気温が高く、山登りでたっぷりと汗をかいたので、何処かで温泉に入りたい。
 もしかしたら白滝のグランドホテルが再オープンしているかもしれないと考えて行ってみたけれど、それはやっぱり甘い考えだった。
 でも、それ程落胆もしない。何しろ、キャンプ場に戻れば五右衛門風呂があるのである。
 ただ、沸かすのが面倒くさいだけだ。


下山開始   下山開始

 キャンプ場に戻って受付を済ませ、直ぐに五右衛門風呂を沸かす準備を始める。
 ちょうど先客の男性が薪を燃やしているところで、「なかなか火が付かないから、よろしければこちらの熾き火を使いませんか」と言ってくれたが、かみさんは「ありがとうございます。でも、大丈夫ですから」と、きっぱりと断った。
 人の手を借りて火を燃やすなんてプライドが許さない!って感じである。
五右衛門風呂の建物 薪小屋には、焚付け用の割り箸が段ボール箱に入って大量に積まれていた。
 場内を片付けた時に出た枯枝等も置いてあるので、火を付けるのには何も苦労しない。
 でも肝心の薪が無かった。
 男性の話では、夏には薪も沢山あったみたいだけれど、さすがに営業終了間際ともなると、全て燃やし尽くされたようである。
 玉切り状態の丸太が少し残っているだけで、それを斧で割るところから始めなければならなかった。
 そこに積まれてからかなり年数の経った丸太は、それ程苦労せずに割ることが出来る。
 風呂は男性の方とほぼ同じ頃に沸いたようだ。
 五右衛門風呂で汗を流し、それからテントに戻って一息つく頃には、既に辺りは暗くなってきていた。
 結局今回も慌しいキャンプとなってしまったのである。
キノコ鍋 他のキャンパーは、私達が到着した時から既にフリーサイトの方にテントを張っていた初老の男性と、一緒に風呂を沸かしていた黒ラブを連れたご夫婦がオートサイトに一組だけ。
 天気予報の影響もあるだろうけど、10月の3連休にしては寂しい限りである。
 我が家がここに泊まる時は、最近はオートサイトばかりだ。
 フリーサイトの方は狭苦しく感じるので、千円払ってでもオートサイトの方にテントを張ってしまう。
 まあ、今時千円で泊まれるオートサイトも珍しいかもしれない。
 サイトは荒れているけれど、設備は申し分ないし、周辺の環境も素晴らしく、我が家のお気に入りのオートキャンプ場である。
 道の駅で買ったキノコがたっぷりと入った鍋が今夜の夕食だ。
焚き火タイム その後は焚き火タイム。
 毎回同じパターンのキャンプばかりだけれど、同じ焚き火でも場所が違えば全く違ったものに感じられる。
 闇に包まれて周りが何も見えなくても、そこから伝わってくる気配は確実に違うのである。
 焚き火の爆ぜる音の合間に鹿の鳴き声が聞こえてくる。
 良い夜だった。
 でも、上を見上げてもそこには闇が広がっているだけなのはやっぱり残念である。
 今日はジャコビニ座流星群が極大日を迎えるはずだったのだ。
 そして何時ものように二人でワイン1本を空けたところで、消灯時間となる。

 日付が変わる頃からテントを叩く雨音が聞こえてきて、それは朝まで止むことはなかった。
 雨音が子守唄代わりになることもあるけれど、この日はその音がやたらに耳につく。
テントの中で雨宿り 地面の微妙なおうとつのため寝返りがしづらかったせいかもしれない。
 サイトはどんなに荒れていても構わないけれど、体の下の部分だけは平らであって欲しいのだ。

 朝起きると直ぐにテントの中を片付け、インナーテントを外してしまう。
 すると、スクリーンタープの様な広々とした空間が確保できるのが、この小川のテントの良いところである。
 今日はずぶ濡れの撤収を覚悟しているので、降り止まぬ雨も大して気にならない。
 しっとりと雨に濡れてその鮮やかさを増している木々の紅葉を眺めながら朝のコーヒーを味わい朝食を済ませる。
 雨が止んできたので場内を少し歩いてみることにした。
 キャンプ場の周囲には鹿避けの柵がぐるりと廻されていて、その柵沿いが遊歩道のように草が刈られている。
雨の上がった場内 もしかしたら熊避けの役目もしているのかもしれないが、道路側が全部開いているので、あまり役に立っていないような気もする。
 次第に青空ものぞいてきて、山にかかっていた霧も取れてきた。
 これはもしかしたらテントを乾かして撤収できるかもしれないと思い、急いでテントの水滴を拭き取る。
 何時ものパターンだと、この後にまた雨が降り始めて、水滴を拭いた意味がなくなるのだけれど、今日は微妙である。
 一気に青空が広がるかと思ったら、また雲が多くなってきている。
 テントを乾かすのは諦めて、この状態で撤収することにした。
 少しくらい湿っていても、濡れたままの撤収と比べたら全然違うのだ。


紅葉の森を歩く   落ち葉の場内

 全ての片付けを終え、隣りのご夫婦に挨拶してキャンプ場を後にする。
 このまま帰るのは何となく名残惜しく、キャンプ場周辺を車で行き来しながら紅葉の風景を楽しむ。
 そのうちにまた雨が降り始め、これでようやく札幌へ帰る決心が付く。
 美しい紅葉をまぶたの裏にたっぷりと焼き付けてから、エクストレイルのエンジンをかけた。

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紅葉の森


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