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風女再び?天塩川キャンプ

天塩川温泉リバーサイドキャンプ場(6月26日〜27日)

 カヌークラブの6月例会は天塩川。美深からスタートして、ゴール地点は天塩川温泉。そのまま温泉に入って、隣接するキャンプ場でのんびりとキャンプ。
 6年前に下見でこのキャンプ場を訪れた時、温泉も隣接して眺めも良いけれど、天塩川を下る時くらいしか泊まる機会は無さそうだと思っていた。
 それがようやく、川下りとセットのキャンプ場宿泊が実現したのである。
 例会の集合時間は天塩川温泉に午前10時半なので、余裕をもって札幌を5時半に出発。
 2日後の翌週月曜日から、高速道路の岩見沢以北の区間が無料化されるが、現在のETCの週末割引でも上限1000円で利用できるので、あまり大差は無い。
 無料化によって高速道路が走りづらくなるのは確実で、私は今のシステムの方が良いと思うのだが。
 その高速道路のおかげで9時前にはキャンプ場に到着。サダ吉さん達もちょうど着いたところだった。
 ここのキャンプ場は駐車場から急な階段を上った場所がサイトになっている。サダ吉さんは駐車場に隣接するログハウスの隣の広い芝生地に目を付けたようだが、そこには「ログハウスの敷地にはテントを張らないで下さい」と書かれた看板が立っていた。
 その急な階段を目にしたら、考えることは皆同じなのだろう。
サイトが野球場に早変わり どうしようかと悩んでいるところへ、野球のユニホーム姿の高校生らしい一団がやってきた。
 「あれ、この奥に野球場なんて有ったかな?」と思っていると、彼らはそのままキャンプ場の中で野球の練習を始めたのである。
 「えっ?、・・・」
 まあ確かに、芝生は綺麗に刈り込まれ、奥の方の急な法面はバックネット代わりにもなりそうで、野球場に見えなくもない。
 でもこれが、ログハウスの敷地にタープを張る理由になりそうなので、そこを管理する天塩川温泉の人に頼んでみることにする。
 ところが、「彼らは10時半には居なくなります、ログハウスの横にはテントを張らせるなと役場からも言われてますし」と、つれない返事が返ってきた。
 しょうがないので、野球部の監督らしき人に「すいません、邪魔にならないようにしますから、端っこの方にタープを張らせてもらっても良いですか?」とお願いする。
 「良いですよ、ここはキャンプ場ですからね」と快諾されたけれど、何だか立場が逆のような気がする。
 生徒達がキャッチボールをしている直ぐ隣で、肩身の狭い思いをしながらタープを設営。
 例会に参加するメンバーも集まってきたので、今日の川下りのスタート地点である美深アイランドのカヌーポートへと向かった。

 天塩川は2日前の大雨の影響で増水して流れも速く、そのおかげで予定よりもかなり早い午後2時半に天塩川温泉に到着。
 直ぐにそのまま上流部においてある車の回収へと向かう。
 サイトの方にチラリと目をやると、タープのポールが1本倒れているのが見えた。確かに、着いた時から風は少し強かったけれど、タープを飛ばすような風でもなかった。
 サダ吉さんが張ったタープが倒れるなんて、相当な突風でも吹いたのだろうか。
 かみさんの風女の呪いは、まだ晴れていなかったようだ。
ビッグタープの最期 そうして再びキャンプ場に戻ってくると、かみさんとサダ吉さんの奥さんが、倒れたポールのところのタープを二人で押さえていた。
 「ポールの1本くらい自分達で立てられないのか?」と思いながら近づいていくと、「タープが裂けちゃったのよ」とのこと。
 見ると、そのポールの部分が裂けて、おまけに中央部分にも大きな穴が開いてしまっていた。
 これでは、いくら頑丈にタープを張っていてもどうしようもない。
 買ってから11年経っているとのことで、生地の劣化が進んでいたのかもしれない。
 モンベル製のビッグタープで、サダ吉さんのこのタープほど過酷な使用に耐えてきたものは他には無いだろう。
 皆で「これはモンベルにクレームを言わなきゃダメだ」とか冗談を言いながら、私が持ってきていたクラブ所有のビッグタープに張り替えた。

川下り後に食べる焼き肉は美味しい キャンプをしないでそのまま帰るメンバーもいるので、そのまま焼き肉を始める。
 風が強いので、サダ吉さんが破れたビッグタープを風除け用に横に張ってくれた。
 既に2代目タープは購入済みだそうで、これが歴戦の強者タープ最後の一仕事である。
 それでも吹き抜けてくる風は、暑さを吹き飛ばしてくれて心地良くさえ感じる。
  腹が減っているので焼き肉とビールが堪らなく美味しい。
 帰還組4名の車の運転手2名はどちらもお酒を飲まないので、こちらも気兼ねなくビールが飲める。
 まあ、お酒を飲まないからこのまま帰ると言えるのであって、お酒が好きな人だったら絶対にここでのビールを我慢することはできないだろう。
 楽しい一時を過ごして、帰還組4名を見送り、天塩川温泉で川下りの汗を流す。


ビッグタープ最後の一仕事   帰還組をお見送り

テントを設営 4人を見送った後はそれぞれテントを設営して、隣の天塩川温泉で汗を流す。
 風呂から上がってサイトに戻ると、ひんやりとした空気が火照った肌を冷やしてくれる。
 ここで飲むビールがまた美味しい。
 川下りのゴール地点は、温泉隣接のキャンプ場が一番である。
 今日は暑くなるので焚き火は必要ないだろうと思っていたが、サダ吉さんはしっかりと薪を準備していてくれた。
 やっぱりキャンプの夜に焚き火は欠かせない。
 残ったキャンプ組7名は焚き火を囲んで、もう一度飲み直す。

部分月食 そのうちに月が昇ってきた。
 「満月は何時だったっけ?」
 「今日が満月だよ」と私。
 「でも欠けてるよ!」
 「え〜、そんな訳無いはずだけど・・・」とタープの下から出て西の空を見てみると、月は本当に欠けていた。
 自分のホームページの星空キャンプのページで紹介しているくせに、当の本人はそんな事をすっかりと忘れているのである。
 暗くなってから、チャリダーが一人やってきて、離れた場所にテントを張っていた。
 私たち以外のキャンパーは彼だけである。
焚き火を囲んで 今日の川下りスタート地点の美深アイランドキャンプ場では、結構な数のテントが張られていた。
 温泉が隣接する条件は同じなのに、どうしてこちらには誰も来ないのだろう。
 私たちが車を取りに行っている間に、キャンパーらしき夫婦連れがやってきたが、サイトの様子を見て帰ってしまったそうである。
 駐車場からの階段はマイナスポイントになるけれど、それ以外ではこちらのキャンプ場の方が快適に思えるのは私くらいなのだろうか。
 でも、そのおかげでこんな静かなキャンプ場が楽しめるのである。
 コノハズクやカエルの鳴き声、遠くからは夜汽車の音も聞こえてくる。
 久しぶりに夜更かしをして、テントに潜り込む。


夕暮れのサイト

焚き火とワイン   月明かりの下で

 朝目覚めて時計を見ると既に6時を過ぎていた。
 今年のキャンプの朝では4時前起きが普通だったので、かなりの朝寝坊である。
 でも、「あれ?」と思った。
 本来ならばこの時間は、かんかん照りの日射しでテントの中は蒸し風呂になっていて、とても寝てられはいないはずだ。
曇り空の朝 外を覗いてみると空はどんよりとした雲に覆われていた。
 こんな空を見るとガッカリするのが普通だけれど、今日の予定は札幌まで帰るだけ。おかげでぐっすりと眠ることができて、その曇り空がありがたくさえ感じてしまう。
 暑くもなく、寒くもなく、風もなく、気持ちの良い朝だった。
 北海道では猛暑日を記録したところもあると言うのに、ここはまるで別世界のようだ。
 他の人達も起き出してきて、のんびりと朝食を食べる。
 「それじゃあ今日は音威子府まで下りますか?」と言ってみたら、かみさんは「行ってらっしゃ〜い」とまるで相手にしてくれない。
 勿論冗談のつもりで言ったのだけれど、誰か他に賛同者がいれば私も下る気持ちは満々だった。
 やっぱりクラブのメンバーにとって、天塩川は退屈な川なのかもしれない。
 汗もかかずに最後の撤収を済ませる。
 クラブの例会で天塩川を下ることはもう二度と無いだろうけれど、また何時の日かキャンプをしながらのんびりと天塩川のリバーツーリングを楽しみたいものである。




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