私の職場では毎年お盆時期になると、交代で1週間程度の休みを取る。
私の場合、長期の休みは春や秋の快適なキャンプを楽しめる時期に取るようにしているが、この時期はおお威張りで休むことができるので、特に予定が無くても休みを取ってしまう。
2泊で私の実家の十勝へ帰省するくらいの予定しか無かったけれど、週末を入れて6日間の夏休みである。
札幌では30℃を超す暑さが続き、家でゴロゴロして過ごすのも耐えられない。どうせゴロゴロするのならキャンプ場でゴロゴロした方がまだましだろうと考え、かみさんに提案してみた。
暑さで苦労した京極キャンプから二日開けただけで、再び暑い中でのキャンプとなるとかみさんも良い顔はしない。
「お土産とかも買いに行かなければならないし、一人で行ってきても良いわよ。」との返事である。
自分一人ならかなりの悪条件でも我慢できるが、二人となるとそうはいかない。直ぐ隣で「あーっ暑い!こんなキャンプなんて耐えられない!」等と言われ続けると、それをなだめるために倍の苦労をしなければならないのだ。
素直に今回は一人でキャンプへ出かけることにさせてもらう。
行き先は朱鞠内湖。今頃は周辺の蕎麦畑が満開となって、白い海のような風景が広がっているはずである。
誰にも気兼ねすることなく、良いポイントを探しながら蕎麦畑の風景をじっくりと撮影できそうだ。
早朝に札幌を出発。
愛犬フウマも連れずに本当のソロキャンプにしようとも考えたが、さすがにそれでは寂しすぎるので、車の中の何時もの場所にはしっかりとフウマが収まっていた。
幌加内までやってくると、期待したとおり満開の蕎麦の花が出迎えてくれた。
しかし、晴れてはいるものの空全体に薄い霞がかかってしまい、そうなると青い空と真っ白な蕎麦畑のコントラストを楽しむことができない。
蕎麦畑の中の道をあちらこちらと走り回ったが、結局お気に入りの景色に出会うことはできなかった。
幌加内町政和の「飯処せいわ」で蕎麦を食べて、朱鞠内湖キャンプ場へと向かうことにする。
最後に朱鞠内湖でキャンプをしたのは去年の3月以来で、雪の無い季節に限れば2年ぶりの朱鞠内湖である。湖手前の坂を上りきると、懐かしい朱鞠内湖の風景が目前に広がった。
しばらく雨が降ってない割には満水に近い水位を保っていて、そんな時に感じる北欧のような風景となっていた。
受付を済ませて、ワクワクしながらサイトへと向かう。
先客は数組しかいなかった。ところがその数組のキャンパーは、私の狙っていた場所を見事に全て占領していたのである。
混んでいる時なら理解はできるが、これだけ空いているのに狙いのサイトが埋まってしまっているとは驚きである。
カヌーを持ってきているので、できれば湖畔近くにテントを張りたい。その時の気温は既に30℃を超えていたので、日陰の無い場所にはテントを張りたくない。日のほとんど当たらない林間部分はブヨの住処となっていて、そこに足を踏み入れた瞬間待ってましたとばかりにからだの回りにブヨが群がってくる。
そんな条件の中で一箇所だけ満足できそうな場所が見つかった。
第2サイトの中の第3サイト寄りで、湖に岬状に突き出した部分のサイトである。ここは湖ギリギリまで車を乗り入れられるので、何時もは釣り人に占領されている場所でもある。
平日ならそんな釣り人もやって来ないだろう。
テントを張る場所はちょうど隣のシラカバが作る日陰の中に入っていた。
体に無駄な力を入れると直ぐに汗が噴き出してくるので、そろりそろりと最低の運動量でテントを張り終えた。
湖畔に下りると水面を吹いてくる風で、いくらか涼しく感じられる。
フウマが直ぐに湖に飛び込んで、気持ち良さそうに泳ぎ始めた。本人はいたって気持ち良さそうだが、その後の泥まみれの姿を想像するとちょっとゾッとしてしまう。
テントに戻ると、フウマは暑くて堪らんとばかりにテントの日陰に倒れ込んだ。
これだけ暑いと、ビールがほとんど水のように感じてしまう。最初はわずかに吹いていた風も、ほとんどなくなってしまった。
頭の周りを飛び回るブヨは鬱陶しいけれど、べた凪となった目の前の湖の風景が心を癒してくれる。
夕方近くになっていくらか気温も下がったので、湖にカヌーを浮かべることにした。
カヌーに乗る前に一しきり湖を泳ぎまわるフウマ。その後、びしょ濡れになってカヌーに乗り込んできた。
気温が少し下がったと言っても、手元の温度計は相変わらず30℃近くを指したままだ。直射日光を浴びて湖の中央まで漕ぎ出す気にもなれず、キャンプ場奥の沢まで入る程度にとどめる。
それでも戻ってきてカヌーから降りると、Tシャツが汗でびっしょりと濡れていた。
そこで、キャンプ場のコインシャワーを始めて利用してみることにする。100円で5分間、水圧もあまり強くないけれど汗を洗い流すくらいの役には立つ。
スッキリとしてシャワーから出てくると、管理事務所の前にカナディアンカヌーを2台積んだ見覚えのある車が停まった。三日前に尻別川を一緒に下った進藤さん夫婦である。
その時は富良野を回って朱鞠内湖へ行く予定と聞いていたので、ここで会ってもそれほど驚きもしない。もっとも進藤さんの方は私が朱鞠内湖に来るとは思ってもいなくて、突然声をかけられてかなり驚いたようである。
進藤さんの話では後からkevipaさんミエさん夫婦もこちらにやってくるとの予定だとか。これには、こちらの方が驚いてしまった。 三日前に聞いた話では今頃は道東方面を回っているはずなのである。
こんな予定外の出会いも夏のキャンプの楽しいところである。
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