真夏の尻別川京極キャンプ
京極スリーユーパークキャンプ場(8月5日〜6日)
カヌークラブの8月例会は尻別川、宿泊地は京極スリーユーパークキャンプ場。
このキャンプ場は、パークゴルフ場やテニスコートに挟まれたような公園の一角がキャンプサイトとなっていて、我が家の趣向からは完全に外れたようなところである。
クラブの例会で泊まる時はそんな趣向は一切関係なく、普段は足も向かないようなキャンプ場に泊まれるので結構楽しかったりする。
夏休みの週末でキャンプ場も混み合いそうなので、役員が早めに行って場所取りだけすることにした。私にとって心配なのは、場所取りよりも当日の気温の方である。北海道も8月に入って本格的な夏の暑さとなり、札幌でも真夏日が記録され始めた。
30℃を越える暑さの中でキャンプするなんて、考えただけでゾッとしてしまう。歌登キャンプの時は27℃になっただけでその暑さに途方に暮れていたくらいなのである。
札幌を出る時は雲に覆われていた空も、中山峠を越える辺りから青空が広がり始め、京極町に着く頃には透き通った真っ青な空に羊蹄山の姿がくっきりと浮かんでいた。
9時半前にキャンプ場に到着。
ちょうどI田会長とI山さん、S吉さんが大型タープの設営を始めるところだった。その場所はキャンプ場からやや離れた未舗装の駐車場である。
S吉さんが「あんな感じだから」と指差す方を見てみると、その光景に唖然としてしまった。ずらりと並ぶテントの集団。似たようなテントが多いものだから何かのイベントでもやっているのかと勘違いしそうな風景である。
ホームセンターでよく見かけるような大型のテントにスクリーンタープ、それが本来のキャンプ場の敷地からはみ出すくらいにびっしりと立ち並んでいるのだ。
最初に到着したS吉さんもその様子にビックリして、急遽、団体で利用するということで管理人の方にその場所の使用を認めてもらったとのことである。
タープの設営が終わった後は、隣の草地に自分のテントを張る。本来のキャンプ場ではないので、本当にただの草地と言った感じだ。刈った草はそのままで、下もデコボコの状態。それでもあの混雑した中にテントを張ることを考えれば、天国のようなサイトである。
サイトの心配が無くなったところで、川下りのほうの集合地点へと向かった。
川下りのゴールはキャンプ地の直ぐ前にすることもできたけれど、上陸した後でパークゴルフ場を横切らなければならないので、その手前の河川敷に車が乗り入れられる場所をゴール地点とした。
青空の下の快適な川下りだったけれど、ゴール間近の流れが緩やかな区間で向かい風に苦しめられたので、体力的にはかなりばてていた。
サイトに戻ってくるとその風でタープが飛ばされかけていたので、まずはその補強をする。そしてようやくビールにありつけた。このビールを飲むために、向かい風の中を必死い漕いできたのである。
風は強かったけれど夕方には止みそうな風だった。この風が幸いして暑さもそれほど気にならない。もしもこの風が吹いていなかったら、ビールの力だけではとてもクールダウンはできなかっただろう。
サイトの前は一段下がって陸上競技場のグランドになっていて、その向こうに羊蹄山の姿が近くに迫って見える。
羊蹄山の周囲にはその姿を楽しめるキャンプ場がいくつかあるが、もしかしたらここからの眺めが一番かもしれない。
一息ついたところで、怖いもの見たさでキャンプ場の中を一回りしてみた。
駐車場は満車、キャンパー以外にパークゴルフをやりに来る人も多いので、その人たちの車が半分以上を占めていそうだ。
遅い時間に到着した人は、キャンプ場の近くに車を停めることができず、離れた場所から荷物を運ばなければならない。
場内は、張り綱同士が交差するような近さでテントが立ち並んでいる。こんな状態は10年以上も前の夏の仲洞爺キャンプ場で一度だけ経験したことがあったが、我が家には絶対に耐えられない状況だ。
それでも子供たちはとっても楽しそうな表情でキャンプ場の中を走り回っていた。親も子供たちと同じくらいにキャンプを楽しんでいるかどうかは分からないが、まさしく夏のキャンプの風景である。
ここのサイトは芝生広場だけなのかと思っていたら、小川の近くにわずかだけれど林間部分もあるのを初めて知った。難民キャンプのような混雑から逃れて、そこにテントを張っているキャンパーはとても優雅に寛いでいる様子に見える。
もっとも、そこはキャンプ場の中でも奥まった場所になるので、荷物運びの時はこの暑さの中でとても優雅と言うわけにはいかなかっただろう。
ところでその横を流れる小川だけれど、バイカモがびっしりと茂って最高に美しい流れである。直ぐ隣の羊蹄山の湧き水で人気のふきだし公園を源流とする川なので、その水の透明度も折り紙つきである。
ここなら我が家も一度はテントを張ってみたい場所である。
|
|
|
|