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最後に雨男返上北檜山ラストキャンプ

北檜山町自然休養村(11月5日〜6日)

 今シーズの最後のキャンプは何処へ行こうか。
 道北キャンプから帰ってきた後は、なかなか週末の都合が付かなくて、11月に入ってからでなければキャンプへは行けそうにない。
 今年の10月は異常とも言えるくらいに暖かくて、札幌での10月の平均気温は観測史上もっとも暖かかったそうである。
 そのために感覚も麻痺してしまって、何の抵抗もなく普通に11月にキャンプへ行く気になっていたが、考えてみたら11月に入ってからのテント泊は、過去に2回経験しただけなのである。
 平日に天気が良くて週末に崩れるパターンが、かれこれ一ヶ月ほど続いていて、もしかしたらもうキャンプへ行けるチャンスは無いかもしれない。
 そう思っていたら、木曜日の祝日に雨が降ったおかげでこの周期がずれたようで、ようやく週末が晴れの予報に変わってくれた。
 ラストキャンプの最後のチャンスである。
 できれば月曜日も休んで2泊で道南方面に足を伸ばすつもりだったが、日曜日の夜から天気が崩れるとのことで、1泊で我慢することにする。
 1泊ではあまり遠くまでも行けない。かみさんの希望はオコタン野営場。私はあくまでも道南方面にこだわっていたので、通年オープンの北檜山町自然休養村ということでかみさんを説得した。
 今時期のキャンプではあらかじめキャンプ場に確認の電話を入れておいた方が良いのだが、「もしも泊まれなかったら他を探せば良いだろう」とのいつものお気楽モードで札幌を出発した。
 過去にこれで何度も痛い目に遭っているのに、電話してからキャンプ場へ行くというごく普通の行為がどうしてもできないというのは、我ながら困ったものである。

靄に霞む三本杉岩 土曜日は朝から文句のない快晴である。今年は雨男の称号まで付けられそうになったくらい天気に恵まれないキャンプが多くて、出発時からこんなに天気が良いのは今年初めてかもしれない。
 岩内から日本海追分ソーランラインを南下する。
 天気は良いものの、霞がかかった感じで海の眺めはそれほど良くない。1週間ほど前に道南で煙霧が観測されたそうだが、その名残がまだ残っているのだろうか。
 途中で海面からの高さが日本一高いと言う茂津多岬灯台に寄り道したが、霞のために展望は全然楽しめなかった。
 瀬棚町に近づくと、シンボルの三本杉岩が霞の中にそのシルエットを浮かべていた。三本杉岩の他に、風力発電の風車のシルエットも重なって見えている。
 瀬棚町を訪れるのは十数年ぶりだが、その時はこの風車も無かったような気がする。最近は方々の町でこんな風車の風景を見かけるようになってきた。
 三本杉岩と風車が並ぶ風景も、見方によっては面白いものかもしれないが、これだけ風車が増えてくると、昔ながらの自然の風景が壊されてきているような気がして、ちょっと残念である。
 風車のある風景を目の前にして、風車の無かったときの様子を頭に思い浮かべながら風景を楽しむというのも、何だかとても空しく感じられる。

 ふとろ海水浴場瀬棚のコンビニで弁当を買って、ふとろ海水浴場の海岸で食べることにした。この「ふとろ海水浴場」、キャンプ場にもなっているらしく見聞録のBBSでも話題になっていたので、ちょっと興味があったのだ。
 キャンプ場の看板を発見。駐車場の横には水道施設があった。
 「おっ!これで水が出ればここでもキャンプができちゃいそう!」
 蛇口をひねってみたが、さすがに水は出てこなかった。
 岩場で弁当を広げる。岩場と砂浜が混ざり合い、海キャンをするのにはなかなか楽しそうな海岸である。
 そこを後にして、いよいよキャンプ場へ向かうことにする。
 かみさんナビが、「キャンプ場の入り口を通りすぎたんじゃないの?」
 「えっ!何で早く言わないんだよ。」
 「ちゃんと言ったのに聞いていないんだから!」
 確かに丘の上にバンガロー風の建物が見えていたが、キャンプ場の看板も出ていないのでそこを通りすぎてしまっていたのだ。
 かみさんナビの指示どおり、引き返して途中の脇道に入った。
 坂道沿いにバンガローが並んでいる。「サイトは何処にあるんだろう?」
 やがてその道は行き止まりになってしまった。
 「やっぱり違うんじゃないか?」
 「だって登ってくる途中に「ふとろ荘」があったじゃない!」
 そう言えば、それがキャンプ場の管理事務所のはずだ。玄関には「ふとろ荘」の看板がかかっている。
 ところがその「ふとろ荘」、人がいるような気配がない。気配がないと言うより、使われなくなって何年も過ぎている様子だ。
 「キャンプ場から近くの商店まで500mって書いてあったわよ!」
 確かに海水浴場近くに商店があって、ここまでの距離もそれくらいかもしれない。
 何だか嫌な予感がしてきたが、とりあえず元の道まで戻ってもう少し先まで行ってみることにする。道は2車線から1車線に狭まる。道路地図によるとこの先で行き止まりになるはずだ。
 不安になりながら進んでいくと、キャンプ場まで○kmの小さな看板を発見。
 「やっぱりこの道で良かったんだ!」
 「ん?ところでキャンプ場にある施設って「ふとろ荘」ではなくて、「うどまり荘」って言う名前だったのでは。」
 かみさん、「あら・・・。」
 最近、性能が向上してきたかみさんナビであるが、今日は今一調子が悪いようである。

 道を進んでいくと奇岩に囲まれた小さな港があった。何だか凄い場所だ。
 港の手前から、分かれ道を看板にしたがって山の方に入る。その坂を上っていくと、突然小さな集落が現れて驚かされる。隠れ里のような雰囲気だ。
 そこには商店らしきものもあって、この商店から500mなのだと納得させられる。
 集落を過ぎて、ようやく北檜山町健康回復村へ到着した。
 手入れの行き届いた広々とした芝生広場、山側に階段状に造成されたテントサイト、紅葉は既に終わっていたが芝生の上を赤く染める落ち葉が美しい。
 そして何と言っても、広々とした景色の中には我が家の他に誰の姿も無いのである。
 第一印象はかなり良い。楽しい時間を過ごせそうだ。
 念のために炊事場の水道を捻ってみたが、水が出ない。「オッ?」と思ったけれど、横に付いている水抜栓を操作したら無事に水は出てくれた。トイレもまだ開いている。
 安心して「うどまり荘」へ受付をしに行く。
 そこにいた若い女性に「キャンプしたいんですけど!」と元気一杯で声をかけたら、「あの〜、キャンプ場は10月一杯でクローズしたんですけど」との返事。
 ありゃ〜、またやっちゃったかなと思いつつも、何故か全然ショックは受けない。十分にテントを張れる状況だったので、「何とか一晩だけでも泊まらせてもらえませんか。」とお願いすると、ちょっとお待ち下さいと奥の方へ入っていった。
 すると別の若い女性がでてきて、優しい笑顔でキャンプを認めてくれた。
 「うどまり荘」は通年オープンしているけれど、キャンプ場の営業は10月一杯で終わりにしているとのことである。
 それならば無料で泊まらせてもらえるのかなと思ったら、しっかりと通常の料金を取られてしまった。
 「後で水を出しに行きますね。照明も付くようにしますが、9時で消灯してしまいます。」
 「あっ、気を使わないで下さい。自分たちでできますから。」
 これでやっとテントを張ることができる。ニコニコしながらサイトへと戻った。
 平らな芝生広場にもテントを張れるみたいだが、迷わずに山側のサイトを選択する。そこまで直接車で乗り入れられるのが嬉しいところだ。
 一番眺めの良さそうな場所にテントを設営する。そこからは誰もいない場内を全て見渡すことができて、まさにキャンプ場独占状態である。

 一息ついたところで道南八景に指定されている北檜山の「浮島公園」を見に行くことにする。
 浮島湿原をイメージするその名前にちょっと興味を引かれたのだけれど、やっぱり公園の名前が付いているだけあって、水田地帯に隣接する何の変哲もない小さな沼だった。
 それでも小さな沼の周りをぐるりと一周する散策路では、苔生して踏み抜いてしまいそうな木道、散り遅れたモミジの紅葉、落ち葉に覆われた山道、立ち枯れたオオウバユリの姿など、それなりに楽しむことができた。
 ただ、肝心の浮島がどれなのかよく解らない。沼の真ん中にヨシの繁った小さな島があったが、どう見てもそれが水面に浮かんでいる島には見えなかった。

浮島? 古びた木道 モミジ
これが浮島? 壊れそうな木道 散り遅れたモミジ

 キャンプ場への帰り道、海岸に降りて焚き火用の流木を集める。
 例によって薪は自宅からたっぷりと用意して来たけれど、秋の夜長を楽しむためには大量の薪が必要なのである。
 二人で両手一杯に流木を抱えて、車まで戻ってきた。
 すれ違った車の運転手からは、「あの夫婦は一体何をやっているのだろう?」と奇異な目で見られていたような気がする。
焚き火でまったりダッチオーブン料理 3時過ぎにキャンプ場まで戻ってきたが、陽は既にかなり傾いていた。 この時期のキャンプは本当に暗くなるのが早い。
 早速焚き火を始める。今日の夕食は、ダッチオーブンで作るローストチキン。秋の焚き火キャンプでダッチオーブン料理、すっかり我が家の定番になってしまった。
 ダッチオーブンを火にかけて、後はビールを飲みながらのんびりと暮れゆく空を眺めて時を過ごす。
 今日は水平線近くに霞がかかっているので、真っ赤な真ん丸の夕日が楽しめそうだ。
 サイトから見ると山の近くに陽が沈むので、隣のパラグライダー用斜面の上に登って眺めてみることにした。そうすると海面を赤く染める様子も見ることができる。
 夏至に近い時期ならばサイトの真正面に沈む夕日を楽しむことができそうだ。
 完全に沈むまではしばらく時間がありそうなので、一旦サイトまで降りることにした。
 焚き火にあたりながらカメラの三脚の準備をしていると、いつの間にか太陽の色が薄くなり始めていた。水平線近くは予想以上に霞が濃いみたいだ。
 慌ててカメラを抱えて斜面を駆け上がったが、既に太陽は淡いピンク色に光を落とし、やがて水平線に沈む前にその姿を消してしまった。
 ちょっとがっかりしたものの、そこから見下ろす残光に照らされた場内の様子はとてもしっとりとしていて心を和ませられる。
 我が家のテントから静かに立ち上る煙も、木々の葉が散ってしまった山肌の風景と重なって、晩秋の静かな夕暮れ時を演出している。


霞に消える夕陽 夕暮れの風景
霞に消える夕陽 穏やかな夕暮れ時

 あたりが闇に包まれる頃、ダッチオーブンからは良い香りが漂い始めた。
 焚き火の上の方から漂ってくるその臭いに、愛犬フウマも気が気ではない様子である。焚き火に近づきすぎて鼻先を火傷しないかと心配になってしまう。
 蓋を取ってみると、こんがりと焦げ目の付いたローストチキンが現れた。
ローストチキン完成早速それを皿に取り分ける。
 とても美味しいのと、皿が冷たくて直ぐに冷えてしまいそうなので、むさぼるように食らいついた。
 キャンプでローストチキンを作るのはこれで2度目だが、2度ともとても美味しいローストチキンが完成した。
 去年のクリスマスに台所のガス台でダッチオーブンを使ってローストチキンを作ってみたが、あまり美味しくは仕上がらなかった。
 やっぱりダッチオーブンは焚き火で調理するのに限るのである。

 満腹になった後は、ワインを飲みながらゆっくりと焚き火を楽しむ。
 ちょっと肌寒く感じたので温度計を見てみたが、8度までしか下がっていない。かすかな風が吹いているので気温以上に寒く感じるみたいだ。
 海では漁り火が耀きはじめた。晩秋のこの時期に漁り火を見れるとは思っていなかったので、ちょっと得した気分になる。
 上空を見上げると星も輝いていた。地球に大接近している火星が、すばるの近くで一際明るい光を放っている。
 受付をした時に、照明も付けると言われたのを思い出した。その時に「照明は付けない方が良いです。」って断れば良かったと今になって後悔した。
 それでも確か9時には照明が消されると言っていたのでそれを待つことにする。
 9時を少し回ったところでフッと場内が暗くなった。
漁り火の見える夜 焚き火の明かりだけに照らされて、漁り火と星を眺める。なんて贅沢な夜なんだろう。
 かみさんが、「あっ、凄い綺麗な流れ星!」と叫び声を上げた。私もしばらく星空を見上げていたが、なかなか流れてくれない。
 首が痛くなってきたので焚き火に視線を戻すと、その瞬間にかみさんが「あっ、また流れた!」
 我が家のいつものパターンである。
 かみさんが3つ目の流れ星を発見。「今日は何かの流星群の日だったかしら?」
 家に帰ってから調べたところ、11月3日におうし座流星群がピークを向かえていたので、多分その流星群に属する流れ星だったのだろう。
 結局、私は一つの流れ星も見られなかったが、たき火台の薪も燠になってきたし、漁り火も星空も十分に堪能できたので、満足して眠ることにした。

 夜中に少し風が強くなった。
 あらかじめ用心して、張り綱でしっかりとテントを固定しておいたので、少しくらいテントが揺れても安心して寝ていられる。
 突風が吹いてくると同時にパラパラとテントを叩く音。
 枯れ葉が舞ってテントにぶつかってくる音だろうとは思っていても、まるで雨音と同じなので、その音が聞こえるたびに「もしや?」と思って目を開いてしまう。
 この辺が、雨男の悲しい性分なのである

朝の焚き火 翌朝、テントから起き出した時は、まだあたりは薄暗かった。
 秋のキャンプは朝日が昇ってくるのも遅くなるので、少しだけ寝坊できるのが嬉しい。キャンプの朝、目覚めた時に既に太陽が昇ってしまっているのはとても口惜しいのである。
 ここのキャンプ場は夕日は楽しめるけれど、東側が山になっているので朝日の姿は拝めない。
 焚き火にあたりながら、次第に空が白んでくる様子を楽しむ程度だ。
 昨夜のローストチキンの残りで鳥粥を作る。鳥や野菜のエキスが凝縮されていて、これがまたとても美味しい。この鳥粥が楽しみでローストチキンを作っていると言っても良いくらいだ。
 大量に用意した薪や流木を燃やし尽くしたところで、場内を散歩してみる。
 ちょうど「うどまり荘」を管理している若い男女がでてきたので、ちょっと話しをした。「冬も営業しているので泊まりに来て下さい」と言われたので、「冬でも泊まりに来る人はいるのですか?」と聞いてみたら、「いません。」との返事だった。
 管理人としての生活も楽しそうだなと、若い二人が羨ましくなってしまう。
 サイト横にあったパラグライダー用斜面というところを上まで登ってみる。30度以上の傾斜で草も伸びているので、登るのも結構大変だ。
 短足のフウマは草に埋もれながら、かみさんの踏み跡を必死になって付いていく。先に上まで着いたかみさんが「あら!道路があるじゃない!」
 確かにパラグライダーを担いでこの斜面を登ってくるわけ無いよなーと、変に納得してしまった。
 オフロード車でないと厳しそうな道だが、そこにはテントサイトになりそうな平らな部分もあった。トイレや水場から遠く離れてしまうことさえ気にしなければ、ここにテントを張れば最高のロケーションのキャンプを楽しめそうだ。

キャンプ場全景 うどまり荘周辺
キャンプ場全景 うどまり荘周辺

 先ほどの二人が、駐車場横の広場でスポーツカイトを揚げていた。
 昔、アウトドアスポーツ全てに興味を持っていた頃、スポーツカイトにも挑戦してみようかなと思ったことがある。しかし、アウトドアショップで売られているカイトの値段を見て挫折してしまい、結局、発泡スチロールでできたカモメを揚げて遊んでいたことを思い出した。
かもめのカイト このカモメ、何処で買ったのかは忘れてしまったが、風に吹かれて結構空高く舞い上がり、スポーツカイトよりも面白かったかもしれない。
 現在は我が家の玄関の吹き抜けに10年以上も吊り下げられたままで、ホコリにまみれているのはちょっと可哀相な気がする。

 テントに戻ってきて、のんびりと後かたづけをする。
 前回の道北キャンプの最終日でも、もしかしたらこれが今シーズン最後のキャンプになるだろうと、念入りに片づけをしていたが、今回は本当に最後の後かたづけになりそうだ。
 天気に恵まれない今年一年のキャンプだったが、終わりよければ全てよしである。
 心おきなく今年のキャンプを締めくくることができた。

ふとろ海岸 10時にはキャンプ場を後にして、ドライブを楽しみながら札幌まで帰ることにする。
 まずはキャンプ場入り口のうどまり漁港から先の道を、終点まで走ってみる。
 奇岩が点在するその付近は磯釣りの場所にもなっているみたいだ。
 道路沿いのあちらこちらで、釣り人達が帰りの釣りバスを待っていた。 私はこんな場所での夜釣りの経験がないが、夜中に釣りバスでやってきて明るくなるまで思い思いの場所でひたすら魚を追い続ける。
 何時も思うのだけれど、キャンパーよりもこんな釣り人の方が絶対にタフだと思う。
 一晩中星を眺めて、そして白々と明けてくる夜明けの風景、夜釣りも楽しそうである。
 道路の終点から先でも、道路工事が進められていた。ここから大成町まで抜ける道路が完成したら、この付近の静けさも失われてしまうのだろう。
 ここで遊ぶのなら今のうちだ。
 その後は長万部へ向かう。
カラマツの黄葉 沿道の木々は、既にその葉を全て落としてしまい、黄色く色付いたカラマツだけが目立っている。道南といえども、すっかり初冬の風景に変わっていた。
 途中で奥美利河温泉に入っていくことにする。
 今年の春先にカヌークラブの例会で美利河ダムキャンプ場に泊まり、その時も奥美利河温泉に入ろうとしたが、そこまでの道路が災害で通行止めで諦めたことがある。
 今回こそはと思ったものの、今度は既に冬期間通行止めになっていて、またしても入ることができなかった。
 長万部でカニチャーハンが美味しい店があると聞いていたけれど、場所が思い出せないので、そのまま高速に乗って洞爺湖まで一気に走ることにした。
 湖畔沿いの道路は、かなり葉が散ってしまっていたものの、まだ紅葉を楽しめる。私はこのような散り始めた頃の紅葉の風景の方が好きだったりする。
 滝之上キャンプ場の入り口が開いていたので、我が家のお気に入りの一番奥のサイトまで入ってみた。トイレの入り口は板が打ち付けられ、水場の配管は全て取り払われ、さすがにもうキャンプするのは無理そうである。
 それでも落ち葉で埋め尽くされた場内の風景を見ると、ここにテントを張りたくてウズウズしてきてしまう。
仲洞爺キャンプ場ではキャンピングカーのグループが、「来夢人の家」の裏のサイトでキャンプを楽しんでいた。湖畔サイトへの入り口にはチェーンが架けられ入れなくなっている。
 そこから久しぶりにキムンドの滝まで行ってみることにした。
 滝までの渓流沿いには足場パイプで組んだ遊歩道が造られ、とても歩き安くなっていた。しかし、景観的には最悪である。
 お年寄りや足の不自由な人でも安心して歩くことができるし、経費的にもかなり安くできたのだろうが、しかしこれではわざわざ見に来る価値は無くなってしまった気がする。

滝之上キャンプ場 キムンドの滝へ続く道
滝之上キャンプ場のお気に入りサイト キムンドの滝へ続く道

 その後は洞爺村の水の駅に初めて入ってみた。
 腹が減っていたので、ここの讃岐うどんを食べたが、こんな場所で食べる食事としては結構美味しい。
 久しぶりに気ままなドライブを楽しみ、来年秋の洞爺湖キャンプを頭の中の予定にしっかりと組み込んで、後は札幌まで一気に戻ることにした。

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