歴舟川の楽しい川下りキャンプを終え、一週おいて次は釧路川遠征。その間の週末は当然休養日にするつもりだった。
ところが、週間予報を見ると週末は絶好のキャンプ日和になっている。10月は思ったようにキャンプへ行けないかもしれないので、今のうちに行ける時にはなるべくキャンプへ行こう。
寝溜めじゃなくてキャンプ溜め、そんなことができるとは思わないが、まあ気分の問題である。
夕食中、「週末は天気が良さそうだから、何処か近間で軽くキャンプでもしようかなー・・・。」ボソッと呟いてみた。
「日曜日は8時半までに小樽に行かなければならないのよ。」想定内の、かみさんの返事だった。
「ドロームなら小樽まで30分で行けるかな〜」再び呟く。
「あっ、そうか!それ良いわね。」あっさりと引っかかった。
JRで小樽まで行くつもりだったかみさんは、運転手付きで車で送ってもらえるのだから、反対するわけがない。
こうして今週末も、めでたくキャンプへ行くことになってしまった。
ところが、いざ週末を迎えてみると、何だか空模様がパッとしない。
天気が良いのにキャンプへ行かないのは勿体ない、と言うところから始まった今回のキャンプなのに、これではキャンプへ行く意味が無くなってしまった。
とは言いつつ、一度決めたキャンプを中止するのも面白くない。予定通りに曇り空の下、午後1時に札幌を出発。高速道路の朝里インターで降りて赤井川村を目指す。
「そろそろキノコが出てくる時期だよなー。」
「ドロームの周りってキノコが採れそうなところ有ったかな?」
「図鑑持ってきてないから、怪しいキノコは写真に撮っておかなくちゃ。」
「写真、写真・・・、写真・・・・・・。」
「あっ!デジカメ忘れた!!」
近所に出かけるようなつもりで家を出てきた今回のキャンプなので、いつもは真っ先に準備するはずのカメラをコロッと忘れてしまったのだ。
ホームページを公開しているとカメラは必需品なので、しょうがなく札幌まで取りに戻ることにする。
軽い気持ちでドロームキャンプと考えていたのに、結局ドロームに付くまで2時間もかかってしまった。
山道を走っていると、突然沢山のテントが並ぶ光景が目に飛び込んできた。
「ゲッ、こ、混んでる!」
去年の暮れには閉鎖のニュースが流れ、今年は経営者が変わって芝も荒れているとの話しも聞いていた。それで、今時期なら利用者もかなり減っているだろうと勝手に想像していたのだけれど、やっぱり札幌からも近い人気キャンプ場である。我が家が何時も利用しているようなキャンプ場とは訳が違うのだ。
以前と違って、キャンプ場へはホテルの横を通って入るように変わっていた。受付を済ませて久しぶりのドロームへ。
テントが立ち並ぶ外周園路をまずは車で一周。何だか場違いなところへ来てしまったような気がして、自然と車の中で小さくなってしまう。
「早く川の方へ行きましょう、川の方へ。」かみさんも小さくなりながら、小声で囁く。
普通に見れば、決してこの状態を混んでるとは言わないだろう。でも、キャンプ場へ到着した時点でこれだけ先客のテントが張られているような状況は、本当に久しぶりの気がする。
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