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キャンプで外泊?どんころキャンプ

どんころ野外学校(8月10日〜11日)

 夏のキャンプは川下り、知り合いのSさんが夏休みを利用して「どんころ」に滞在するという話を聞いて、そんな計画を立てていた。
 見聞録とリンクしているKさんご夫婦も、同じ時期に空知川を下るという話しもあり、できれば一緒に憧れのシーソラプチ川を下りたい。朝早めに札幌を出れば、現地で合流してそのまま川下りが可能である。
 ところが無情にも、その日の午前に仕事が入ってしまい、そんな予定は崩れ去ってしまった。
 札幌は前日まで連続6日間真夏日が続いていて、この日は久しぶりに気温も下がりそうだったが、真夏の日射しの下でのテント設営だけは耐えられないので、どんころへは夕方に着くように遅めに札幌を出発する。

我が家のテントサイト 5時過ぎにどんころへ到着して、まずは受付へ。
 そこにいたお兄さんに「キャンプしたいんですが。」と言うと、ちょっと戸惑ったような様子である。
 見聞録の中では「どんころ野外学校」をキャンプ場として紹介しているが、キャンプ目的だけでここを訪れる人はまだ少ないのかもしれない。
通常は、ラフティングツアーなどのプログラムに参加した人が、無料で利用できるようになっている施設である。
 別の人に確認して、ようやくキャンプだけと言う利用の仕方があることを解ってくれたみたいだ。
 二人分1000円の料金を支払って、サイトへ向かう。自炊棟前にはSさんのトレーラーが停めてあったが主は不在のようである。 カヌー用の装備が干してあるので、多分温泉にでも行ってるのだろう。
 テントサイトには、ライダーが一人と、貸しテントらしきものが一張りはられているだけだ。
 さすがに夏のハイシーズンでも混雑とは無縁のキャンプ場である。
自炊棟の中で ゆったりとテントを設営して、他の荷物は自炊棟の中へ運び込む。そこには先客のファミリーが1組いるだけだった。
 ここは2回目の利用になるけれど、やっぱり普通のキャンプ場と違って何となく落ち着かない。ちょっと回りをブラブラしてみることにする。
 サイトの隣では豚が飼われている。ここではゴミは持ち帰りになっているが、残飯だけは豚のエサになるので、捨てることができるのがありがたい。
 放牧のような感じで飼われているので、肉も美味そうである。
 大阪ナンバーの車がやって来て、テントを設営しはじめた。何となくキャンプ場らしい雰囲気になってきた。
 Sさんの帰りが遅いので、先に夕食を食べることにする。夕食と言っても、レトルトご飯に家で作ってきたカレーという、とても質素なものである。
 ここの自炊棟ではガスも自由に使えるしとても便利な施設のだが、キャンプへ来て室内で過ごすというのがどうもしっくりと来ない。
 夕食後は外にイスを持ち出して、夕暮れの空を眺めながらゆったりとビールを飲むことにする。
 そうしているとSさん夫婦が戻ってきたが、別の場所で今日の川下りメンバーがキャンプをしているので、そちらに行きませんかとの話である。
 Kさん夫婦もそちらにいるみたいなので、折角の機会なので行ってみることにした。
 ちょっとだけビールは入っていたが、山道しか走らないのでまあ良いか。自炊棟に降ろした荷物を再び車に積み込んで、慌ただしく出発した。 その場所までは車で数分、個人の家の庭でキャンプをしているという話しである。

私設キャンプ場? そこに到着してビックリ、頭の中に描いていたイメージは本当の個人の庭先と言ったものだったが、大きな丸太小屋の前に広がるスペースは背の高い樹木に囲まれ、ちょっとしたキャンプ場よりはずーっと快適な場所だった。
 Kさん夫婦と挨拶、そしてホームページ上でお馴染みだったワンちゃん達とも挨拶をする。
 奥さんは、我が家のフウマと会いたかったみたいだが、今回は急流を下る予定だったので連れてきていないのだ。残念がられたが、人見知りと犬見知りが激しく、おまけにレトリバーが苦手なフウマなので、連れてこなかったのが正解だったかもしれない。
 他にも道外からやって来た3組のご家族が一緒で、少し遅れてTさんファミリーも到着した。
 Tさんとは見聞録とリンクしてもらっている間柄で、同じく北海道へ上陸中なのだが、今回は道東方面を廻っているので会うのは諦めていたのだ。
 今日は釧路川を下った後にこちらまで走ってきて、小樽に上陸後3日間での走行距離は1500kmと言う話しで驚かされてしまう。
 宴会が始まると、次々と美味しいものが出てくる。本州からやって来たキャンパーに道内の美味しい食材をご馳走になるというのも、何だか恥ずかしい。
 何時も感じることだけど、北海道の人間よりも道外からやって来る人の方が北海道のことを良く知っているような気がする。
 タープの陰から空を見上げると、綺麗な星空に天の川が輝いていた。
 食事が一段落したところで、タープの中央で焚き火を始める。
 かなり冷え込んできて、私なんか長袖を2枚重ね着してもまだ寒く感じて、焚き火の温もりでかろうじて暖まっているような状態だ。
 昨日までのあの寝苦しいような暑さが信じられない。たった1日で、北海道の季節が夏から秋へと変わってしまったような感じだ。
 焚き火の炎の揺らめきに合わせて、ここのオーナーがつま弾くギターの音色が響いてくる。
 いつの間にか時間は12時を廻っていて、そろそろ自分たちのキャンプ場に戻らなくてはならない。
 別の場所で宴会をして、車でキャンプ場へ戻るというのも何だか不思議な体験である。
 夜遊びして深夜に家に帰ってきた子供のように、音をたてないように気を使いながら自炊棟の中で歯を磨いて、我が家のテントに潜り込んだ。

五右衛門風呂でまったり 寝る時間が遅くても、5時には目が覚めてしまう。今日のハードな川下りのためにもう少し寝ていたかったが、キャンプではどうしても遅くまで寝ていることができない質なので困ったものだ。
 夜中に少し雨が降ったようで、テントはかなり濡れていた。
 空もまだ雲に覆われていたが、所々に青空も見えて、まずまずの天気になりそうである。
 朝食を済ませた後は、ここの五右衛門風呂に入ってみることにする。
 山側の方には壁がないので、露天の五右衛門風呂と言った雰囲気でとても気持ちが良い。でも、ドアなども無いので女性が入るのには無理がありそうだ。
 かみさんが面白がってどんどん火を燃やすので、本当に釜ゆでにされている感じだ。
 昨日、我が家の後に到着した大阪ナンバーの車のご夫婦は、どんころのカナディアンカヌーツアーに参加したと言うことである。
 ガイドの方が後ろを漕いでくれるみたいだが、空知川の噴水の瀬とかも下るみたいで、ラフティングよりも面白そうだ。
 今日は知床に向かうとのことで、早めにテントを撤収して出発していった。
 自炊棟に泊まっていたファミリーは、今日はどんころのラフティングに参加するようで、楽しそうに出かけていった。
カヌーコンボイ? 私たちも、昨夜のメンバーがそろそろ出発するはずなので、それを見送りに出かける。
 昨日は暗くなってから行ったので、あまりその場所の様子が解らなかったが、あらためて見てみると本当に良い場所である。
 こんな場所にログハウスを建てて、釣りやカヌー三昧の日々を過ごせるなんて、とても羨ましく思えてしまう。
 今日の目的地は、皆バラバラみたいだ。
 それでも全員で、とりあえずは帯広の六花亭本店に向かうと言うことである。
 十勝生まれの私にとっては、六花亭はただのお菓子屋程度にしか感じないが、やっぱり本州からやって来る人達には憧れの場所なのだろう。
 お目当ては、本店でしか売っていない「さくさくパイ」なのだとか。
 「そんなものあるの?」
 相変わらず道内の情報には疎い、我が家である。
 5台の車の上にはそれぞれカナディアンカヌーが積まれ、その中の3台は2艇も積んでいたりする。
 本店の駐車場は狭いので、近くのパチンコ屋の駐車場に停めようかなんて話しになっていたが、どう見てもパチンコをしに来たお客さんには見えないだろう。
 最後に丸太小屋の前で記念撮影をして、皆の出発を見送った。

 キャンプ場で昼食を食べてから川を下ることにしたので、少し昼の食材を仕入れて行くことにする。
 落合の国道沿いに小さなスーパーを見つけ、そこに入った。
 あまり大したものは売られていないが、半額表示の焼きそばがあったのでそれを買ってキャンプ場へ戻った。
 ところが、いざ焼きそばを作ろうと、その半額シールを剥がしたかみさんが驚きの声を上げた。
 そのシールの下には賞味期限の表示が隠されており、その日付は7月19日と書かれていた。
 今日って何日だっけ?
 1週間くらいなら気にしないが、さすがに3週間も賞味期限を過ぎていては食べる気にならない。
 しょうがないので、朝のサンドイッチの残りで済ませることにする。
 田舎の小さな店では良くある話しだが、それにしても賞味期限を隠すように半額シールを貼るのは反則だよなー、と思えてしまう。
 すっかり乾いたテントを撤収して、憧れの清流シーソラプチ川へ向かって出発した。


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