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月に群雲夕張満月キャンプ

丁未風致公園大草原キャンプ場(9月21日〜22日)

 週末は中秋の名月、我が家の満月キャンプと言えばニニウキャンプ場での夜が思い出される。
 この時の、満月の明かりに照らし出された場内の神秘的な光景は、我が家のこれまでのキャンプの中でもかなり印象に残るものになっている。
 今年から新しくオートサイトが整備されたようでもあるし、再び満月の夜にここを訪れるのも悪くはない。
 と言うわけで、1週間前から全てはニニウに向けて生活のサイクルが進んでいたのである。
 ところが出発前の夕方、もう少しで仕事も終わる時間、何か変わった情報でもないかと職場のパソコンで占冠村のホームページにアクセスしたところ、なんとそのトップページにニニウキャンプ場の閉鎖のお知らせが出ていたのだ。
 ビックリしてその情報を調べてみると、これまで占冠村方面からニニウへ向かう道が土砂崩れで閉鎖されていたのだが、今度は反対側からニニウへアクセスする道が同じく土砂崩れで閉鎖されてしまったと言う。
 ただでさえアクセスの悪いキャンプ場なのに、完全に陸の孤島と化してしまっていた。
 これでキャンプ場選びは、完全に振り出しに戻ってしまった。
 それでも、今回は満月の夜を楽しむという大きな目標がある。そんなキャンプ場と言えば・・・
 真っ先に思いついたのが賀老高原キャンプ場、ここならば人工的な明かりもなく、思う存分月明かりのキャンプを楽しむことができる。
 ただ、先週も長距離を走っているので、今回はもっとお手軽な場所で決めたかった。そこで思いついたのが夕張の丁未風致公園キャンプ場だ。
 始めて泊まるキャンプ場だが、去年一度下見をしているので、大体の様子は解っている。お月見キャンプにもまずまずの場所である。
 と言うことで、キャンプ前日に急遽目的地が変更になったのである。

ファームレストランハーベスト ニニウならば、早めに出発するつもりでいたが、ここならばそれほど急いで行くような場所でもない。
 ちょうど、長沼にあるファームレストランにも行ってみたいと考えていたので、そこで昼食をとってからキャンプ場へ向かうことにした。
 先日、仕事のついでに寄り道した滝川のファームレストランでの食事が結構美味しかったので、最近はこのファームレストランなるものに興味が湧いてきたのだ。
 長沼スキー場近くの「ファームレストランハーベスト」、11時半頃に到着したが既に駐車場は一杯、かろうじて待ち時間無しに席に着くことができた。
 味の方はまずまずだが、なんと言っても窓の外に広がる田園風景が何ともいえない。満足して店を出て、キャンプ場へと向かった。

 公園入り口の駐車場には天気の良い週末と言うこともあって、かなりの数の車が止まっていたが、その脇を抜けてキャンプ場へと続く道を上っていくと、園内にはほとんど人の姿が見受けられない。
 キャンプ場も、先客が2組ほどいるだけで、静かなものだった。
 キャンプ場は大草原という名前が付いているだけ有って、大きな芝生広場があり、その上に斜面が続いている。
我が家のテントサイト 斜面の方は平らな部分がほとんど無いが、我が家はその斜面の隅の方に平らな部分を見つけてそこにテントを張った。
 もう少し良い場所もありそうだったが、妻が選んだ場所である。やっぱり木が近くに有った方が落ち着くのよね、と言うのが妻の言い分だ。
 テントを張り終えてから落ち着いて周りを見てみると、斜面の中程に平らなスペースが見つかった。そこの方が眺めも良く、さすがの妻も後悔していたようだが、まあ人が少なければ何処にテントを張っても気持ちの良いキャンプ場である。
 気温は20度そこそこだが、日差しが強いので日の当たるところにいると暑く感じる。それでも半袖になって日陰に入って静かにしていると、急に寒く感じてくる。この時期のキャンプは体温調節が難しい。
 ビールで喉を潤した後、広い公園内を散歩してきたが、起伏も大きいので結構な運動になる。カラマツ林の中で落葉キノコを探したが、最近は天気が続いているせいか何も見つからなかった。
 サイト横の展望台からは石狩平野が一望の下に見渡せる。綺麗な夕日の写真が撮れそうなので、それまでに食事を済ませる事にした。
夕日 秋のキャンプは日が短くなるので、夕日を楽しもうとしたらちょうど夕食の時間にぶつかってしまうのだ。
 西の空の様子を気にしながらバーベキューを味わい、頃合いを見て展望台に上がった。到着時は雲一つ無い青空が広がっていたのに、いつの間にか黒い雲が広がっていた。
 それでも、雲の切れ間からの美しい夕日を楽しんで、バーベキューの続きを始める。次は、月が昇ってくるのを待つだけだ。
 やがて、東の空に月の明かりが見えてきたが、雲に邪魔されて、なかなかスッキリとその姿を現してくれない。
 次第にその雲も風に流されて、ようやく辺りが月の光に照らし出されてきた。ところが、場内の照明が強すぎて期待していたほどの光景は現れなかった。
 こんな夜は、本当に人工的な照明が恨めしく感じられる。照明で照らされた下に立っていても、月に照らされてできた自分の影が、地面に浮かび上がっているくらいなのだから、この明かりさえなければ本当に素晴らしい夜だったのに。
 気温も思っていたほど下がらず、シュラフに潜り込むとちょうど良い暖かさで、地面の芝生のクッションも心地よく、気持ちの良い眠りについた。

朝のキャンプ場 翌朝は素晴らしい快晴だった。
 気温は4度まで下がっていたが、全く風がないためそれほど寒さも感じない。
 焚き火に火を付け、朝のコーヒータイムを楽しむ。
 このキャンプ場は全面芝生のため当然焚き火は禁止されているが、焚き火台を使って、しかも熱で下の芝生を痛めないように火もできるだけ小さくして、焚き火を楽しませてもらった。
 これからの時期、焚き火無しでのキャンプは考えられないのだ。
 そうしている内に、いつの間にか上空には真っ黒な雲が広がり、ポツポツと雨まで降り出してきた。何だか今年は完全に雨男になってしまったような気がする。
 幸いその雨はすぐに止んで、また青空が広がりだした。テントは夜露でびっしょりと濡れていたが、久しぶりに完全にテントを乾かしてから撤収できそうだ。
 ホッとして朝のトイレに向かった。
 ここのトイレは今では貴重な存在になった感がするくみ取り式トイレだが、綺麗に掃除されていたのでそれほど気にはならない。
 こんなトイレで○ン○するのは久しぶりだなー、なんて感慨に浸りながらエイッと踏ん張ると、快調に滑り出た○ン○は、そのまま暗い穴の中へ一気に吸い込まれていった。
 その直後である。突然ボッチャーンと大きな音が、暗い穴の中から響いてきたのだ。
 ま、まずい、そう思った時には既に遅かった。剥き出しのお尻からピチャッと冷たいものがかかる感触が伝わってきた。
 悲しくなった。こんなの生まれて初めての経験だ。

シネマ街道にて まあ色々とあったが、快適な秋のキャンプを満喫してキャンプ場を後にした。
 帰り道、夕張に寄ってシネマ街道と名付けられて昔懐かしい映画の看板が飾られた街中を散歩した。
 「明日に向かって撃て!」の看板を見つけ、中学生の時、この看板の図案を真似て文化祭のアーチを作ったことが思い出された。
 石炭の歴史村の大きな駐車場にはほとんど車は停まっていなかったが、こんな風にして町おこしに取り組んでいる夕張にはもっと頑張ってもらいたいものだ。
 そして昼食は、前日に利用した店の近くにあるファームレストラン「クレスガーデン」でとることにした。
 値段が少し高いのは気になるが、窓の外の喉かな風景を楽しみながらの食事はとても美味しい。
 しばらくは、道内各地のファームレストラン巡りが趣味になりそうだ。


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