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ビールと雨の美笛ソロキャンプ

美笛キャンプ場(9月15日〜16日)

 週末の3連休、久々の2泊キャンプでどこへ行こうかと色々と思いを巡らせていた。
 ところが妻に金曜日の仕事が入ってしまい、2泊キャンプの夢はあっさりと霧散してしまった。
 仕方なく、土日の1泊キャンプで場所を探そうとも思ったが、3週連続でまたしても週末は雨の予報である。
 先週の岩内のキャンプでは雨のキャンプも良いものだ、なんて言っては見たものの、さすがに2週連続、雨の中でのキャンプも気が進まない。
 そりゃあ雨よりも青空の下でのキャンプの方が気持ち良いに決まっており、わざわざ雨を目指してキャンプに出かけるほど、物好きキャンパーの域には達していないのだ。

 そんな状況の中、ちょうどこの3連休にキャンプ関係のパソコン通信の仲間で、美笛でのオフ会が企画されていた。
 去年の夏に顔を出しただけで、しばらくこちらの方には参加していなかったので、ちょうど良い機会だ。
 キャンプは静かに楽しむものという信念があり、あまりグループでのキャンプが好きではない妻なので、これならば私一人でキャンプへ行くと言ってもむくれられることは無いのである。

 ところがもう一人、いや一匹、むくれるやつがいた。愛犬フウマである。
 いつも、キャンプ道具を車に積み込みはじめると興奮して車の周りを走り回るようなキャンプ大好き犬で、前回のオヤジソロキャンプの時もしっかりと相棒を務めてくれていた。
 それでも、今回のようなオフ会では足手まといになりそうなので、初めて留守番させられることになってしまったのだ。
 いつもどおりに、ご主人がキャンプへ行きそうな雰囲気を察して朝から興奮気味だったのだが、出発直前になって鎖に繋ごうとすると、「エッ?何故?どうして?一人で行くわけ?信じられなーい・・・」と、人間不信の表情で見つめられたのには参ってしまった。

 出発してまもなく、雨が降り出してきた。
 天気予報では、次第に回復して翌日は晴れると言っていたのに、まるで逆である。
 車中では井上陽水のカセットテープを取り出して、昔懐かしい曲に耳を傾けながらのドライブだ。
 いつもならば、妻や息子の好みの音楽を聴かされるのだが、今回は気兼ねなく自分の好きな曲を聴くことができる。
 そういえば、前回のオヤジソロキャンプでも陽水の曲を聴いていた。陽水を聞いていると、次第に心が内にこもっていくので、ソロキャンプの気分を盛り上げるにはまさにぴったりなのである。

 美笛に着いたのは12時過ぎ、すでに先着メンバーの間では宴会が繰り広げられていた。
 小雨の降る中、テントとタープを設営して夜の寝場所を確保し終わると、すぐに宴会の輪の中へ、後は延々と寝るまでビールを飲み続けるのである。
 今年の夏、霧多布のキャンプ場で濃い霧の中、濡れるのも気にせず芝生の中に座り込んで宴会をする若者達のグループを見て、「さすがに若者はパワーがあるな」なんて感じていたのだが、それは間違っていたみたいだ。
 酔っぱらうと濡れるのも気にならない、ただそれだけのことなのである。

 夜の11時になると、さすがに飲み疲れて、皆より一足先にテントにもぐり込む。
 夜、目を覚ますとタープを叩く雨音が強くなっていた。その音を子守歌に再び眠りにつく。
 朝になってもその雨音は変わらず、キャンプ場ではいつも早起きの私も、8時までテントの中でウトウトしてしまった。
 起き出してからも絶不調、それほど酒に強いわけでもないのに、調子に乗って飲み過ぎたみたいだ。
 酒を飲むならアウトドアではなくススキノで、そんな気分である。
 同じ2日酔いでも、翌日が仕事ならば、職場の机に向かって仕事をするふりをしながらじっと時間を過ごすことができるが、アウトドアでの2日酔いは、爽やかなはずの気分がだいなしになってしまうのだ。

 その後も雨は降り止まず、久々のずぶ濡れの中の撤収だった。
 皆に別れを告げ車をスタートさせたとたん、ガタンッ、バリバリ、ギー、の異音が・・・
 左側の死角に大きな岩が鎮座していたのに気が付かなかったのだ。
 これまで無傷だったオデッセイに、とうとうリアバンパーに勲章が付いてしまった。
 前のレガシーに乗っていたときも、丸瀬布のキャンプ場で同じような状況で左サイドの下側を切り株にぶつけ、大きくへこませてしまったことがあったが、この様な不整地キャンプ場では左サイドの死角が要注意なのである。


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