北海道キャンプ場見聞録
天塩川(2023/07/16)
ダウン・ザ・テッシ-オ-ペッ 2023 2日目
散々な思いをしたダウンザテッシ初日だったけれど、大会2日目には強力な助っ人が私の舟に同乗してくれることとなった。
同じカヌークラブのI上さんである。
前日はカヤックで一人で下っていたのだが、私の状況を見かねて助っ人を申し出てくれたのである。
音威子府村村長の挨拶
この日は午前9時スタートの予定になっていたが、セレモニーなどもあって午前9時10分頃から川にカヌーを浮かべる。
そして全員が川の上に出て、実際に下り始めたのは午前9時20分。
心配していた筋肉痛も無く、昨日は早めに寝たので体調もまずまずだ。
川の上に出ていく
スタートして直ぐに先導艇の後ろにピタリと付く。
集団の中で漕いでいるよりも、先頭の方を下っている方が気持ちが良い。
これはI上さんも同じようだ。
次々に下っていく
音威子府を出て少しの間は、昨日と同じくらいの向かい風が吹いていて、これをソロで漕いでいたら最初から心が折れただろうなと思ってしまう。
しかし、音威子府大橋を過ぎて川の流れが東向きに変わるとその風も気にならなくなった。
暫くの間は先頭ポジションで漕いでいたけれど、上に着ていた雨具が邪魔になってきたので途中で脱ぐことにした。
スタート前から小雨が降るような天気だったので雨具を着ていたのだけれど、スタート時には雨もやんでいて、このまま下り続けては汗をかくだけ。
先頭ポジションから降りるのは嫌だったけれど、しょうがない。
雨具を脱いで身軽になった
雨具を脱いでいる間にかなりの数の艇に追い抜かれ、そのまま午前10時過ぎに筬島大橋を通過。
しかし、その先で再び先頭に出るチャンスが巡ってきた。
松浦武四郎の北海道命名之地で全員が上陸し、記念撮影をすることになっていたのだ。
筬島大橋付近では中団の後ろ辺りまで下がってしまった
再スタートする時になるべく出艇しやすそうな場所を探してカヌーを岸に引き上げた。
そうして撮影を終えて、カヌーに戻る。
ここで集合写真を撮った
川に舟を浮かべて、先導艇の直ぐ後ろのポジションを確保。
「ここまで遅かった艇は前の方に出てください」と言われ、同じクラブのヨッシーと彼女のタンデム艇もそこに加わる。
ここまで来る間は、息子と彼女にタンデムで下らせて、ヨッシーはI上さんのカヤックに乗ってああだこうだと大声で指示していたらしい。
何時もは、息子は自分のカヤックに乗り、彼女はヨッシーのバウに乗りお客様状態。
その二人にいきなりタンデムでカナディアンを漕がすのだから、無謀としか言いようがない。
勿論、最後尾から下ってきたようだ。
無謀なタンデム、スタート直後だからまだ笑顔だけれど
参加92艇の先頭と最後尾を同じカヌークラブのメンバーで占めているのも笑ってしまう。
。
息子の方はI上さんの大きなカヤックを普通に漕いでいる。
これで後半戦は最後尾になることも無いだろうと思っていたが、何時の間にかその姿は見えなくなっていた。
先導艇の直ぐ後ろにヨッシーのタンデム艇と息子のカヤックが続く
私達は再び先導艇の直ぐ後ろに付く。
最初はカナディアンだからとシングルパドルで漕いでいたI上さんだったが、同じ側だけ漕いでいると肘が痛くなるからと途中からダブルパドルに変更していた。
バウマンがダブルパドルだと、スターンで漕いでいる私はその漕ぎに合わせるのがなかなか難しかった。
先頭を下るのは気持ちが良い
過去のダウンザテッシでは、先導艇の後ろは大体がシーカヤックのグループの指定席って感じだったが、今年はカナディアンやファルトも混ざってシーカヤックは1艇だけ。
今年はシーカヤックの参加は少ないのだろうか。
シーカヤックが例年よりも少ない気がする
2日目のコースでは下るルートを指示される様な瀬も少なく、I上さんは遠くに白波が見えると「あそこに行きましょう!」と下るルートを変更する。
自由に下れるのは良いことだ。
テトラの瀬では比較的大きな波が立っていたが、積極的にその波の頂点を攻めながら下る。
テトラの瀬ではバウのI上さんが大きく跳ね上がる
昨日あれだけ苦しめられた向かい風も全く吹いていない。
と思っていたが、河畔林の木々の枝は結構大きくなびいている。
風向きは昨日と同じだったけれど、今日は川の流れる方向が変わったおかげで、追い風となっていたのだ。
追い風なので他の舟もゆったりと下っているように見える
ゴールが近づいてくると周りの舟がスピードを上げる。
順位を競っているわけでもなく、私達はこれまでと同じペースでゴールを目指す。
余力を残してゴールに到着
そうして12時15分に佐久橋のゴールに到着。
日程表では午後1時30分がゴール時間となっていたので、他の艇も含めて追い風のお陰でかなり順調に下れたようだ。
閉会式
用意された昼食のカレーを食べて、予定より1時間早く午後1時半から閉会式。
2日間50キロを一人で漕ぎ切る目標は達成できなかったけれど、天塩川のようなほとんど瀬のない川をカナディアンで下る時はタンデムでなければ無理だということを実感する川下りだった。
(当日12:00天塩川水位 恩根内:53.08m、茨内:35.52m)