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天塩川(2018/07/16)

ダウンザテッシ サードステージ(中川町ナポートポート ~ 天塩大橋)

(この朝までのキャンプの様子はこちらへ
前日の雨で開催が危ぶまれていたサードステージだけれど、何とか予定通りスタートすることとなった。
朝7時前に、今日のゴール地点である天塩大橋へと車両を移動。そこからバスに乗ってナポートパークへと戻る。

ダウンザテッシ
スタート地点に並んだ沢山のカヌー


バスの中で役員の方から、今日下る区間の説明を受ける。
ゴール地点で少し波が立っているのは潮が満ちてきているからだと言われて、ここまで潮の満ち引きの影響があるのだど驚いた。
と言うことは、明日のファイナルステージで下る区間は、川の流れも殆どないと言うことでもある。

ダウンザテッシ
奥様に見捨てられ一人で漕がなければならないI倉さん

そこで向かい風にでも吹かれたら酷いことになりそうだ。
今日下る区間も途中から向かい風が吹いてくると説明されたが、風はそんなに強くならない予報だったので、この時点では大したことはないだろうと高をくくっていた。

セカンドステージまで二日間だけのエントリーの人もいるので、今日は少し舟の数も減るのだろうと思っていた。
しかし、スタート地点まで戻ってくると、そこには初日と大して変わらないくらいのカヌーがずらりと並んでいたのである。

同じクラブのI倉さん夫婦は、奥さんが今日で帰ってしまうので、I倉さんが一人で漕ぐことになる。
如何にも風に弱そうなインフレータブルカヤックなので、もしも向かい風が吹けば相当苦労することになりそうだ。

スタート式が終わって午前9時15分に下り始める。
私たちは先に川に舟を浮かべ、エディの中でスタート合図を待っていたが、後から川に出てきた舟の殆どは流れに任せてそのまま下っていく。
スタートの合図とともに私たちが下り始めた時は、半分以上の舟は既に遥か遠くまで進んでいたのである。

ダウンザテッシ
サードステージのスタート風景


今日の予想最高気温は20度。
朝はまだ霧雨が降っていて、川は増水して流れも速い。

ダウンザテッシ
今日はドライスーツで下ることにしたが・・・

何を着て下るか迷っていたが、実行委員会からは完全装備でとアナウンスされていたこともあり、ドライスーツを着ることにした。
自分たちが沈しなかったとしても、増水した川では何が起こるか分からないのだ。

しかし、スタートした途端に青空が広がってきたのには焦ってしまった。
太陽の陽射しを受けると、直ぐにドライスーツの中が暑くなってくるのが分かる。
幸い、青空が広がったのは一瞬だけだったので、サウナスーツ状態で下ることにならずに済んだのである。

ドライスーツを着ていることもあり、汗をかかないようにゆっくりと漕いでいく。
すると、シーカヤックの2人艇が凄い速さで私たちを追い抜いていった。

ダウンザテッシではシーカヤックの参加者も多い。
カナディアンとシーカヤックでは速さが違い過ぎる。
本来ならカテゴリを分けて欲しいところだが、競技じゃないので一緒に下っているのである。
多分、このシーカヤックの存在が全体のペースを引き上げている様な気がするのだ。

ダウンザテッシ
I上さんのカヤックで長距離を下るのは辛そうだ

川の水は昨日の雨の影響でまっ茶色に濁り、水しぶきも浴びたくないくらいだ。
流木も結構流れてきている。
ただ、衝突してカヌーが壊れるような大きな流木ではない。

増水している分、確実に川の流れも速くなっているはずなので、水の濁りのマイナスよりも流れの早いが有り難い。

クラブからは、I上さんと同じ職場グループでY谷さんが今日から参加していた。

昨日までカナディアンに乗っていたI上さんは、今日明日とカヤックで下る。
I上さんのカヤックはプレイボートタイプなので、これで今日のステージの42キロを下るのは大変そうだ。

ダウンザテッシ
Y谷さんのカヤックはスピードが出そうだけれど
ダウンザテッシ
I倉さんのカヤックは如何にも風に弱そうだ


今回のダウンザテッシは、北海道命名150年、北海道の名付け親である松浦武四郎の生誕200年も記念したスペシャル版として開催されている。
その松浦武四郎の生まれた松阪市からやって来た市長が、名寄市長と一緒に今日の川下りに参加していた。
自分でパドルを持って川を下る市長さん、とっても素敵である。

ダウンザテッシ
前から順に名寄市長、松阪市長、実行委員会長



今日の昼食会場は新問寒別のカヌーポート。
そこへの到着時間は午前11時の予定になっていたけれど、その時間にはまだかなり早い。
スタッフの人から「昼食の準備がまだできていないのゆっくりと下ってください」と言われる。
しかし、私たちは殆ど最後尾である。
それを言うのなら、先頭グループに言ってほしいものだ。

ダウンザテッシ
新問寒別カヌーポートに上陸


結局、午前10時半には新問寒別カヌーポートに到着。
やっぱり、昼食のカレーはまだ準備できていなかった。
ここのカヌーポートは新しく造られたばかりらしく、広場に敷かれた砕石もまだ泥で汚れていない。

ダウンザテッシ
クラブのメンバーで記念撮影

参加者の休憩用にテントや敷物まで用意されていた。
初日の休憩場所と比べると、随分と待遇が良い。
多分、この辺の準備には地元の町も関係しているのだろう。
こちらは幌延町の担当になるのだろうか。
昼食メニューは、初日と同じくカレーにバナナ、ゆで卵とペットボトルの水である。
ただ今日は、幌延町の名前の入ったうまい棒がおまけに付いていた。

今日からソロになって苦労するだろうと思っていたI倉さんは、前半戦はトップグループに食らいついたままでカヌーポートに到着したらしい。
私達とはパワーが全然違うようだ。

ドライバッグの中に雨具を入れていたことを思い出したので、後半戦はドライスーツを脱いで雨具を着ることにした。
風も強くなってきていたので、これで汗をかくことなく力一杯漕ぐことができるのだ。

ダウンザテッシ
昼食メニューは初日と同じ
ダウンザテッシ
昼食会場は随分立派だった



午前11時45分に後半戦のスタート。
前半で遅れていた人は先にスタートしてと言われたので、遠慮なく先に出ていく。

ダウンザテッシ
ここのカヌーポートはエディが大きいので出艇しやすい


雄信内付近からまともに向かい風を受けるようになる。
前半戦では必死になって漕ぐ必要もないと思っていたが、向かい風がこれだけ強いと必死になって漕がなければ前に進まない。

後半戦がスターとしてまだ1時間くらいしか経っていない。
その間ずーっと漕ぎっぱなしで疲れてくるが、ダウンザテッシでは昼食以外に休憩タイムは取らないようである。
各自の体力に合わせて自由に休憩をとるとの考えなのだろうが、休憩している人など何処にもいないのである。
下手に休憩などしていたら、どんどん追い抜かれるだけである。

ダウンザテッシ
茫洋とした風景の中をひたすら漕ぎ続ける


昨日のセカンドステージが中止になって良かったと思うようになってきた。
最長距離となる57キロを漕いだ翌日に、この向かい風の中を漕ぐことになっていたとしたら、途中でリタイアしていたかもしれない。

小さなカヤックに乗っているI上さんは、私たちの後ろに付くと風がいくらか弱まるみたいで、コバンザメ作戦だと言いながら、直ぐ後ろにくっ付いて下っていた。
私たちの大きなカナディアンだと、他のカナディアンの後ろに付いても、何の変りもない。

ダウンザテッシ
女子大生ペアに追い抜かれる

川幅は次第に広がってきて、遮るものも何もない。
ひたすら風との戦いが続く。

後ろから賑やかな声が聞こえてきたと思ったら、女子学生ペアのカナディアンだった。
こちらは泣きそうになりながら漕いでいると言うのに、彼女たちは歌を歌ったりしながら、こんな状況を楽しんでいるみたいだ。

そして私達を追い越していく。
釧路川100キロでも女子学生チームに負けたことを思い出した。
若さにはやっぱり敵わないのである。

青空が広がってきたと思ったら、間もなくしてゴールの天塩大橋が見えてきた。
これで最後だとでも言うように向かい風が襲いかかってくる。

ダウンザテッシ
天塩大橋に向かって最後の一頑張り


橋の近くでは水面が波立っていた。
これは瀬の波ではなく、風による波かも知れない。

そして14時45分、3時間ひたすら漕ぎ続けてゴール地点に到着。
そこではI倉さんがカメラを構えて待っていてくれた。

I倉さんは結局、トップグループに喰らい付いたまま、他のカヌーを風よけにしながらゴールしたとのこと。
スタートする時には、こんな舟で大丈夫だろうかと心配していたのに、心配なのは自分たちの方だったようだ。

ダウンザテッシ
42キロ完漕!


この日の漕行距離は42キロ。
フルマラソンと同じ距離だけれど、向かい風に苦しめられてもカヌーで下る方がやっぱり楽かもしれない。

今日のキャンプ地は、天塩川河口近くにある鏡沼海浜公園。
明日、カヌーで下る前に、一足早く車でゴール地点に達してしまうことになる。
ちょっと興ざめだけれど、他にキャンプ地が無いのでこれはしょうがないのだ。

この日のキャンプの様子はこちらへ 
 

(当日09:00天塩川水位 誉平観測所:11.04m)



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