トップページ > カヌー > 川下り日記

鵡川(ニニウ~)(2017/10/08)

紅葉と岩のコラボレーション

10月例会2日目の鵡川、参加者は29名。
まずはニニウキャンプ場から更に奥のスタート地点まで移動して、カヌーを降ろす。
紅葉真っ盛り、そして3連休の中日と言う事もあり、林道の奥深くまで釣り人やボルダーの車が沢山入り込んでいた。
そこからゴール地点まで車を廻し、数台の車に分乗して再び戻ってくるまでに、かかった時間は1時間以上。
そこでずーっと待っていた女性陣は、下る前から疲れた様子だった。


下り初めて直ぐに現れるのがバク転の瀬。
ウォーミングアップも済まないうちに瀬に突入しなければならないのが辛いところだ。

水量が少ないので、上流側から見た限りでは、それ程大きな波も立っていない。
しかし、このバク転の瀬は捻れるように波が立つので侮れないのだ。

警戒はしていたけれど、カヌーが大きく左に振られ、そのまま左岸に乗り上げる。
直ぐに方向転換しようとしたが、下流側の岩にスターンが引っ掛かり、カヌーが横向きのまま止まってしまった。

突然現れたカヌーのストレーナー。
その餌食になったのがガンちゃんだった。
ストレーナーの下に吸い込まれないように、必死になって我が家のカヌーにしがみつき、そのまま岸の方へと移動していく。

そこに、沈したちえちゃんが流れてきて、これまた我が家のカヌーストレーナーに引っ掛かる。
ひっくり返ったまま苦しそうにもがいているちえちゃん。
こんな時、カヤックをどうやって助けてあげれば良いのか分からない。
「ああそうか、スプレースカートを外してやれば良いのか」
それでようやく、ちえちゃんは助かった。

ホッとして後ろを振り返ると、今度は姫さんのカナディアンがひっくり返って、ストレーナーの横に引っ掛かっていた。
その横を沈脱したまま流れていくちいちゃん。

Hさんまで沈して流れてきたが、岩に頭をぶつけながらもロールで起き上がった。
その間に姫さんの舟が流され始めたので、慌てて追いかけて確保。

自分の舟まで戻る途中で、今度はめぐちゃんが瀬の中で沈するのが見えたが直ぐにロールで起き上がる。
上流の方では、Yさんがカナディアンの水抜きをしていた。

これが、バク転の瀬で起こった全ての出来事である。(動画はこちら
結局、かみさんを含めた女性の参加者5名、無事でいられたのは一人もいなかったのである。

昨日の沙流川の渓谷を彩る紅葉とは違って、鵡川では周辺の山々を彩る紅葉の風景が印象的である。
そんな風景を楽しみながら暫く下っていく。


そして核心部への入口となる瀬を下ったところで昼の休憩。
今朝は快晴の天気だったのに、その後雲が広がって、薄曇りの中でのダウンリバーである。
それでも、昨日に引き続き、紅葉の美しさに変わりはない。


核心部では、崩れ落ちた山の斜面、川の中に転がる巨大な岩、そんな自然の凄まじさを感じさせる荒々しい風景と美しい紅葉のコントラストを楽しみながら下っていく。
今日の水量ならば、核心部の瀬もそれ程激しさはない。


ただ、岩避けに忙しいのは何時もと同じだ。
かみさんは昨日からの疲れがあるのか、判断力が少々鈍っているようである。
岩を右に避けるか左に避けるか、寸前まで判断に迷い、結局難しい方に入ってしまうことが度々あった。
それでも、水が少なくて流れも緩いことに助けられ無事に下っていく。


途中で、休憩中の3艇のラフトを追い抜いた。
私達がスタート準備をしている時に、前を通り過ぎていったラフトである。
山奥の川の中に突然現れた大人数のカヌーの集団に、さぞかし驚いたことだろう。
川で遊ぶ同じ仲間どうし、お互いに手を振り合う。


核心部をすぎたところの川原で2度目の休憩。
下り初めて2時間だけれど、昨日からの連続なので皆も少々疲れ気味のようだ。

10月例会は3日間を予定しているけれど、3日目はレベルの高い川に行くことになるだろうし、私達はこの段階で3日目は下らないことに決めていた。
再びラフトが追い越してく。

そしてゴールを目指して最後の一漕ぎ。
とは言っても、ここからまだ1時間はかかるのである。

ゴール直前の大きな岩で、ラフトツアー定番の飛び込みをやっていた。
水面から岩までの高さは5、6メートルくらいはありそうで、他の川でやっている飛び込みとは迫力が違う。
それでも若い女性が積極的に飛び込んで、皆からの喝采を受ける。


そしてゴール直前の最後の瀬。
先に下ったラフトが、今度は下で見物していた。
ここで沈して流されたら格好悪い。
何とか無事に下れてホッとする。

ここで沈脱したのはSさん一人だけ。
昨日の宿で、70歳の先輩3人と75歳のSさんのお誕生会を開いたばかりである。
さすがに2日連続の川下りで疲れているのだろう。
力尽きての沈脱だった。

そんなSさんを見ていると、同じだけ漕いでいて弱音を吐いている自分達が恥ずかしくなってしまう。
そうして結局、私達は3日目の沙流川アッパーも下ることとなったのである。


(当日12:00鵡川水位 福山:168.59m)



ページトップへ
今週のキャンプの運勢は?